ベゴニア・センパフローレンス

ベゴニア・センパフローレンスの花
写真 ベゴニア・センパフローレンス
撮影時期 2017.4.22
栽培状況 前年の春まき後、プランターで栽培

科名

シュウカイドウ科

属名

シュウカイドウ属

学名

Begonia semperflorens

園芸分類

春まき一年草、多年草

別名

四季咲きベゴニア

原産地

(園芸交雑種)

主な用途

庭植え、鉢植え

花期

3〜11月

【ベゴニア・センパフローレンスについて】

ベゴニア・センパフローレンスは、ベゴニアの中ではもっともよく栽培されています。春まき一年草として扱われますが、室内に取り込んでおくと冬を越すことができます。

花期が本当に長く、しかも非常に育てやすいので鉢物として、すばらしい特性を持っています。園芸店やホームセンターでも苗がたくさん売られていますが、価格も安く、この点でもおすすめの花と言えます。

なお、本種は、原種ではなく、ブラジル原産のククラータ・フッケリー(B. cucullata var.hookeri)とシュミティアーナ(B. schmidtiana)などとの種間交配で生まれた園芸品種です。

ベゴニアの中では、エラチオールベゴニア木立ちベゴニア球根ベゴニアクリスマスベゴニアは、それぞれ別項目にしています。

【栽培メモ】

タネを播いて育てましたが、タネが小さいこともあって、生育がとてもゆっくりで手間がかかりました。もっとも、苗が小さくても植え替えには比較的強く、根付いた後は、だんだんと生育のスピードが速くなりました。

ですので、つまんで植え替えできる程度の大きさまで育てることができれば、後の育苗は比較的簡単で、開花は遅くなりますが、花期が長いこともあってタネからでも十分に楽しめました。

なお、プランターに植えて、雨の当たらない軒下に置いた株は問題なく育ちましたが、花壇に植えた株は、あまり水はけがよくなかったせいで、雨などで株が傷み、よい結果は得られませんでした。高畝にするなどして、水はけをよくして植えればなんとかなるかと思われます。

【育て方は下へ ↓ 】

【ベゴニア・センパフローレンスの概要】

草丈

20〜30pくらいです。

花径2〜4pくらいで、一重咲きが一般的ですが、八重咲きもあります。

花色は、白、淡桃、濃桃、赤などがあります。花付きがすばらしくよいので、花壇やプランターなどに多く植栽されています。

ベゴニア・センパフローレンスの花

耐寒性・耐暑性

耐寒性 弱い
耐暑性 比較的強い

本来は多年草ですが、寒さにやや弱いので春まき一年草として扱われています。

冬の寒さから守ってやれば、冬を越すことができます。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

※ タネから育てる場合:やや難しい

※ 苗から育てる場合:やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名の説明

Begonia・・・・・ドミニカ共和国の首都サント・ドミンゴの提督だった Michel Begon に因みます。

semperflorens・・・・・「いつでも花を付けている」

【主な種類と品種】

アンバサターシリーズ

花径4〜5pの中大輪の花です。

パーティーシリーズ

銅葉系といわれる葉が赤黒いタイプの系統です。

クイーンシリーズ

八重咲きの花が咲きます。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 鉢やプランターに植えた場合は、生育期間中を通じて雨の当たらないところに置くのがベストです。

※ 夏に切り戻しをしてやると、秋にもう一度よく咲いてくれます。

タネまき

園芸店やホームセンターなどでは苗がたくさん売られていますし、値段も安いのでタネから育てる必要はあまりないかもしれません。とは言え、タネから育てた苗は、時間をかけてゆっくり大きくなってきますので、何となく愛着を感じます。

タネから育てる場合は、4月中旬〜下旬に育苗箱に清潔な用土を入れて播くかピートバンに播き、覆土はしません。底面吸水をして発芽を待ちます。

タネを播いた育苗箱は、雨に当たったり害虫に葉を食べられたりしないよう、室内に置いた方が失敗が少なくなります。

発芽してきたら底面給水を止め、2枚の本葉が大きくなったら、2号のポリポットに植え替えます。

通常の草花は2.5号もしくは3号ポットに植え替えますが、センパフローレンスは生育がゆっくりなので、最初は2号のポリポットがよいと思われます。

ベゴニア・センパフローレンスの花

植え付け

タネを播いて育てた場合は、2号のポリポットに根が回ったら、4号ポットに植え替え、4号ポットに根が回ってから植えつけると失敗がありません。

鉢やプランターに植えるときは、春になると園芸店やホームセンターなどに苗や開花株がたくさん出回りますので、これを買って植えつければ簡単です。

花壇に植える場合は、腐葉土(又はバーク堆肥)を1u当たり10Lほど入れて、庭土とよく混ぜてから植え付けます。ただし、雨などで傷みますので高畝にするなど水はけを特によくしておかないとよい結果が得られません。

鉢植えの用土

市販の草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を2対1程度に混ぜたものなどを使います。

株間

花壇に植えるときは20〜25pほどにします。60cmのプランターの場合は、3株ほど植え付けます。

植え場所・置き場所

花壇に植えるときは、日当たりと水はけのよいところに植え付けます。

鉢やプランターに植えた場合は、生育期間中を通じて雨の当たらないところに置くのがベストです。少なくても、梅雨時など長雨が予想されるときは、病気の発生を防ぐため雨の当たらないところに置きます。

日常の管理

株を清潔に保ち、見栄えをよくするため花がらはこまめにつみ取ります。

夏に切り戻しをしてやると、秋にもう一度よく咲いてくれます。

冬の管理

鉢植えは、軒下や室内に取り込めば冬を越すことができます。冬越しさせる場合は、冬が近づいたら思い切って切り戻しをしておきます。

冬を越した株は、春に植え替えをします。

ふやし方

タネから育てるほか、さし芽で増やすことができます。5月〜10月ごろまでバーミキュライトなどに挿せばよく発根します。

ベゴニア・センパフローレンスの花

肥料

花壇に植える場合は、 化成肥料を1u当たり30gほど施し、腐葉土(又はバーク堆肥)と一緒に庭土とよく混ぜ合わせてから植え付けます。

後は、花期が長いので、定期的に追肥します。

鉢やプランターに植える場合、市販の草花用の培養土を使用するときは培養土に元肥が入っていますので、1ヶ月ほどしたら緩効性の固形肥料を置肥するか、液肥を定期的に与えます。

用土を調整したときは、植えつけ時に緩効性の化成肥料を与え、後は同様に追肥します。

病気・害虫

梅雨から夏の高温多湿時に過湿にしすぎると、葉や茎が腐ってしまうことがあります。広がらないよう患部を切り取り殺菌剤を散布しておきます。

アブラムシが付くことがあります。また、葉を食べられると株が見苦しくなりますので、植え付け時に、オルトラン粒剤などを混ぜて植え付けると被害が少なくなります。

ページのトップに戻ります。このページのトップへ
一覧へ戻ります。一覧に戻ります。