ヒューケラ(ツボサンゴ)

ヒューケラの花
写真 ‘パリ'
撮影時期 2009.4.25
栽培状況 プランターで栽培

科名

ユキノシタ科

属名

ツボサンゴ属

学名

Heuchera

園芸分類

宿根草

別名

ツボサンゴ、ホイヘラ

原産地

北アメリカ、メキシコ

主な用途

庭植え、鉢植え

花期

4〜5月

【ヒューケラについて】

ヒューケラというのはツボサンゴ属のことですが、単にツボサンゴというと原種のヒューケラ・サンギネア(H. sanguinea)(写真:下から2枚目)を指すこともあります。ただし、ヒューケラとツボサンゴが同じ意味で使われていることが多いようですので、ここではそうしています。

なお、ヒューケラとティアレアの交配種は、ヒューケレラHeucherella)と呼ばれ、もっぱら美しい葉が鑑賞の対象にされています。

ヒューケラは、日陰に強く、マット状になる葉と、品種にもよりますが4〜5月に珊瑚色のきれいな花が咲くので、よく栽培されます。花だけでなく、葉が美しい品種もたくさんで回っており、葉色も緑葉だけでなく赤系などいろいろな品種があります。

高温多湿にやや弱いですが、夏は半日陰の涼しいところで栽培すると関東以西の温暖地でも夏を越すことができます。

【栽培メモ】

最下段の写真以外は、いずれもプランターに植えて、比較的よく育ちましたので、温暖地でも栽培は可能です。ただし、大株になって植え替えまで手が回らなかったときは、蒸れてしまったのか夏場に枯れてしまいました。

ということからして、温暖地では、管理にもよりますが、植え替えなどをきちんとしないと、大株になると夏越しがややむずかしいと言えます。

【育て方は下へ ↓ 】

【ヒューケラの概要】

草丈

草丈は30〜50pほどで、常緑です。

長い花茎を伸ばし、その先に赤い小さな花を鈴なりにつけて咲きます。

植えた年は、あまり花が咲きませんが、2年目になるとよく咲いてくれます。

赤色の花が一般的ですが、赤のほか白、ピンクなどがあります。

ヒューケラの花

耐寒性・耐暑性

耐寒性 強い
耐暑性 やや弱い

耐寒性は強いですが、耐暑性はあまり強くありません。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

※ 1年だけ育てる場合:やさしい

※ 翌年も育てようとする場合:(温暖地では)やや難しい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名の説明

Heuchera・・・・・ドイツの植物学者 Johann Heinrich von Heucher への献名

sanguinea・・・・・「血紅色の」

【主な種類と品種】

‘ファイナル’

グリーンの葉と、目の覚めるようなピンクスカーレットの花とのコントラストが美しい品種です。

‘パリ’

緑の葉にシルバーの班が入り、コーラルレッドの花が美しい品種です。

‘パレスパープル’

赤紫色と白い花の対比が美しい品種です。

‘コーラルブーケ’

花の大きさが4倍にもなる大輪の美しい品種です。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 夏は、半日陰で風通しのよい涼しいところで育てます。

植え付け

園芸店やホームセンターなどではポット苗が売られていますので、一般的には、これを買って育てます。植えつけは、春、秋いずれでもかまいません。

温暖地では、ヒューケラの栽培に適した場所を確保するのが難しい場合がありますが、そういう場合は、鉢やプランターで育てます。

ヒューケラの花

鉢植えの用土

用土は、水はけがよいものを使います。鉢植えは、赤玉土4、鹿沼土4、バーク堆肥2の割合にしていますが、特に問題はありません。

勿論、バーク堆肥の変わりに腐葉土でも差し支えありません。

株間

庭植えの場合は、20〜30pほどにします。

鉢植えの場合は、5〜6号鉢に1株、標準型のプランターは、3株を目安にします。

植え場所・置き場所

耐暑性はあまり強くないので、温暖地で庭植えするときは、直射日光が長く当たるところよりも、半日陰やあまり日当たりがよくない場所が、むしろ適しています。

特に、夏場は落葉樹の下など日陰になるようなところが最適です。葉の美しい品種は、なおさらです。

土質は選びませんが、水はけのよいところに植えるようにします。

鉢やプランターは、秋から春は日当たりのよいところに置きます。

植え替え

植え替えは、鉢植えは毎年、プランターは2年に1回が目安です。

庭植えは、古株になると、花立ちが悪くなるので、4〜5年に1回、株分けを兼て植え替えます。

日常の管理

鉢植えは、鉢土表面が乾いてから、たっぷりと水を与えます。

夏の管理

鉢やプランターで育てる場合は、花後から初夏と初秋は半日陰で、また、真夏は明るい日陰で育てます。

ヒューケラの花

冬の管理

耐寒性は強いので、鉢植えも戸外の日当たりのよいところで大丈夫です。

鉢植えの場合、水やりは控えめにしますが、あまり乾きすぎないようにします。

肥料

植え付け時に緩効性肥料を与えます。

後は、鉢植えは、春と秋に月に2回程度液肥を与えますが、庭植えは特に必要ありません。

病気・害虫

それほど大きな被害を与えるものはありませんが、アブラムシやナメクジが付くことがあります。

むしろ怖いのは、夏の高温多湿で、株が蒸れて枯れてしまうことがあります。

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