トリトニア

トリトニアの花
写真 トリトニア・クロカタ
撮影時期 2007.4.21
栽培状況 鉢植え

科名

アヤメ科

属名

トリトニア属

学名

Tritonia spp.

園芸分類

半耐寒性秋植え球根

別名

ヒメアヤメ

原産地

南アフリカのケープ地方

主な用途

鉢植え

花期

4月

【トリトニアについて】

トリトニアは、南アフリカ原産のアヤメ科の秋植え球根です。カタログで見かけることがやや少なく、バビアナスパラキシスイキシアなどと比較すると、それほど栽培される機会はないようです。

主に栽培されているのは、クロカタ種(T. crocata)で、その他にはヒアリーナ種(T. hyalina)があるようですが、種苗会社のカタログなどでは、単にトリトニアとして出ています。

半耐寒性で霜に当てると傷みますので、もっぱら鉢やプランターでの栽培となりますが、寒さに気をつければ栽培は容易です。

【栽培メモ】

鉢植えにして、冬は霜の当たらない軒下に置いて栽培していましたが、寒さに傷むことはなく、4月になってよく咲いてくれました。

【育て方は下へ ↓ 】

【トリトニアの概要】

草丈

20〜30pほどです。

花径3〜4pで、花色は橙色が一般的ですが、黄、白、ピンクなどの花もあります。

トリトニアの花

耐寒性・耐暑性

耐寒性 やや弱い
耐暑性 (夏は休眠)

半耐寒性で、寒さにはあまり強くありません。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

比較的やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名の説明

Tritonia・・・・・ triton(風見鶏)が語源です。
※ 雄ずいの方向が変わることに由来しています。

crocata・・・・・「サフラン色の」、「サフランのような」

laxifolia・・・・・「まばらな葉の」

pallida・・・・・「蒼白色の」

lineata・・・・・「線の」、「直線の」

【主な種類と品種】

クロカタ
T. crocata

園芸品種として栽培されている大半が本種です。スパラキシスに近い感じの花で、草姿はフリージアによく似ています。花色は赤やピンクなどがあります。

ラクシフォリア
T. laxifolia

原種のトリトニアで、少し淡いオレンジの花が咲きます。とても丈夫で、増えすぎるほどよく増えます。(写真:下から2枚目)

パリダ
T. pallida

白花が咲きます。(写真:最下段)

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 花壇に植える場合は、日当たりと水はけのよいところに植え付けます。

※ 鉢やプランターで育てる場合も日当たりのよいところに置きます。

植え付け

10月中旬〜11月上旬が植え付の適期です。温暖地では霜除けすれば庭植えできますが、それ以外は鉢やプランターでの栽培になります。

花壇に植える場合は、植えつけ前に苦土石灰を撒いて耕しておきます。植え付けの際は、腐葉土(又はバーク堆肥)を入れて、庭土とをよく混ぜてから植え付けます。

トリトニアの花

鉢植えの用土

鉢やプランターに植える場合は、市販の球根用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を7対3程度に混ぜたものなどを使います。

植え付けの深さ

球根の上に3cmほど土が被る程度の深さに植え付けます。

植え場所・置き場所

花壇に植える場合は、日当たりと水はけのよいところに植え付けます。

鉢やプランターで育てる場合も日当たりのよいところに置きます。

株間

庭植えは5〜10cmほどにします。鉢植えの場合は5号鉢に5〜6球程度が目安です。

植え替え

花壇に植えた場合は、数年は植えっぱなしにできますので、株が混みあってきたら植え替えます。

鉢やプランターに植えた場合は、毎年掘り上げて植え替えます。

日常の管理

花の終わった花茎をそのままにしておくと、新しい球根の肥大が悪くなりますので早めに切り取ります。

冬の管理

寒さには強くないので、鉢やプランターに植えた場合は、軒下もしくは室内で管理します。

無霜地帯は別ですが。霜の降りる地域は、温暖地でも庭植えにした場合は霜除けが必要です。

トリトニアの花

休眠期の管理

掘り上げる場合は、6月頃に葉が黄変してきたときに行います。

掘り上げた球根は、水洗いして日陰で乾燥させます。

球根が乾いたら、分球しているものは球根を分けてネットの袋などに入れて、植えつけ時まで保管しておきます。

保管場所は、雨の当たらない日陰の風通しのよいところにします。

鉢やプランターに植えた場合は、掘り上げずに鉢ごと乾燥させて保管してもかまいません。

肥料

花壇に植える場合は、緩効性の化成肥料を庭土に混ぜて植え付けます。

鉢やプランターで育てる場合は後は、元肥に加えて、秋と春に緩効性の固形肥料を置肥するか、液肥を2週間に1回程度与えます。

病気・害虫

特にはありません。

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