リクニス・ビスカリア |
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【リクニス・ビスカリアについて】 | |||||||||||||||||||
リクニス・ビスカリアは、ヨーロッパ原産のセンノウ属の多年草で、別名をムシトリビランジといいます。これは、コマチソウ(ムシトリナデシコ)のように花のつけ根に粘つく部分があるためですが、食虫植物ではありません。なお、ビランジ(Silene keiskei)というのは、中部地方の自生するマンテマ属の多年草です。 春になると一面に花が咲きますので、開花時は花壇で見栄えがします。ただし、高温多湿をやや苦手としますので、関東以西の温暖地では、春まき二年草あるいは短命な多年草と言えます。 ところで、リクニスというのは、通常、センノウの仲間をさしますが、センノウ属やスイセンノウは別の項目にしていますので、そちらをご覧ください。 【栽培メモ】 リクニス・ビスカリアのタネを秋に播いて、庭植えにして栽培したところ、定植するまで少し手間がかかりましたが、栽培は容易でした。開花は、翌々年の春になりましたが、株が大きくなり、よく咲いてくれました。もっとも、春に播いて、二年草として育てた方がよかったかもしれません。 耐暑性はそれほど強くはなく、株が大きくなって開花した株を植え替えないでそのままにしてあったところ、ほとんどの株が枯れてしまいました。1日中、日の当たるところに植えていたこともありますが、株分けを兼ねて、早めに植え替えるべきだったようです。 |
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【リクニス・ビスカリアの概要】 |
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草丈 草丈は40〜50pほどで、葉は細長く、常緑性です。 花 長い花茎が伸びてきて、花径2pほどの濃いピンクの小さな花がたくさん咲きます。 一重咲きのほかに八重咲きの品種があります。 耐寒性・耐暑性
耐寒性は強いですが、やや耐暑性が弱く、温暖地の場合は、短命な多年草と言えます。 (強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら) 栽培難易度 ※ タネから育てる場合:やや難しい ※ 苗から育てる場合:やさしい (やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分) 学名 Lychnis viscaria 学名の説明 Lychnis・・・・・・ギリシャ語の lychnos(炎)に由来します。 viscaria・・・・・「粘着力のある」、「ねばねばする」 |
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【主な種類と品種】 |
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八重咲きの‘ローレプレノ'や‘スプレンデンス’という品種があります。 |
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【 育て方 】 −私はこう育てる− |
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栽培のポイント ※ 温暖地の場合は、春まき二年草として育てます。 タネまき 一重咲きの品種は、タネが販売されていますので、タネから育てることもできます。春まきは3月下旬〜4月に、秋まきは9月下旬〜10月中旬に播きます。やや高温多湿に弱いことから、関東以西の温暖地の場合は、春まき二年草として育てた方がよい結果が期待できます。 箱まきにして、覆土は2mm程度にします。発芽後、本葉が3〜4枚になったらポリポットか小鉢に植え替えて苗を育てます。 秋まきの場合は、翌々年の春によく咲いてくれます。 植え付け 酸性土壌を嫌いますので、花壇に植える場合は、植えつけ前に苦土石灰を1u当たり100gほど撒いて耕しておきます。 タネを播いて育てた株は、ポットの底に根が回ったら、花壇やプランターなどに定植します。暖地の場合は、春播き後、3号から4号のポットに植え替え、そのまま涼しいところで夏を越し、秋に定植する方法もあります。 春か秋に苗が売られていますので、これを買って植え付けると簡単です。ポット苗の場合は、すぐに花壇やプランターなどに植え付けます。 花壇に植える場合は、腐葉土(又はバーク堆肥)を1u当たり10Lほど入れて、庭土とよく混ぜてから植え付けます。 鉢植えの用土 市販の草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を2対1程度に混ぜたものなどを使います。 植え場所・置き場所 花壇に植える場合は、日当たりと水はけのよいところに植え付けます。温暖地の場合は、夏越しのことを考えると、できれば、午後に半日陰になるところが最適です。 鉢やプランターに植えた場合も、日当たりのよいところに置いて育てます。ただし、夏場は、半日陰に移します。 植え替え 花壇に植えた株は、2〜3年したら株分けを兼て植え替えます。温暖地の場合は、株が大きくなったら開花後に植え替えないと、株が蒸れて枯れてしまうことになりかねません。 時期は、寒地では春に、温暖地では3月中〜下旬又は10月上旬ごろが適しています。 株分けは、掘り上げて3芽ほどに分けるようにします。 鉢やプランターに植えている場合は、2年に1回は植え替えをします。時期や株分けは、花壇の場合とほぼ同様です。 株間 花壇に植えるときは25〜30pほどにします。60cmのプランターの場合は、3〜4株ほど植え付けます。 日常の管理 花が終わったら、伸びた花茎を切り取っておきます。 また、夏がくる前に株全体を切り戻しておきます。こうすることによって、風通しをよくして、株が蒸れないようにします。 冬の管理 耐寒性がありますので、温暖地では、霜除け等は必要ありません。 肥料 花壇に植える場合は、 化成肥料を1u当たり50gほど施し、腐葉土(又はバーク堆肥)と一緒に庭土とよく混ぜ合わせてから植え付けます。後は、春先に化成肥料を追肥として与えます。 鉢やプランターに植える場合は、市販の草花用の培養土を使用する場合は、培養土に元肥が入っていますので、追肥として液肥を定期的に施します。用土を調整したときは、植えつけ時に緩効性の化成肥料を与え、後は、同様に追肥します。 病気・害虫 それほどの被害を与えるものはないですが、アブラムシが付くことがあります。 |
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