スイセンノウ

スイセンノウの花
写真 'ローズカンピオン'
撮影時期 2024.5.14
栽培状況 春播き後、庭植え(開花は翌年)

科名・属名

ナデシコ科
センノウ属
(マンテマ属)

園芸分類

宿根草
春まき二年草

別名

フランネルソウ
リクニス・コロナリア

原産地

南ヨーロッパ

用途

庭植え、鉢植え

花期

5月〜6月

【スイセンノウについて】

スイセンノウ(酔仙翁)は、江戸時代に渡来した南ヨーロッパ原産のナデシコ科センノウ属(マンテマ属)の宿根草です。しかし、苗のときは夏越しはそれほど難しくありませんが、花後に枯れてしまうことが多く春まき二年草として扱われます。

全体が白い毛で覆われ、ビロードのような感触を持つところからフランネルソウとも呼ばれます。丈夫で、育てやすい草花で、こぼれダネでもよく育って花が咲きます。

【栽培メモ】

春播きにして、秋に庭に植えたところ、翌春にはよく花が咲きました。もっとも、開花した株は、夏にはほとんど枯れてしまいました。また、秋播きにしたこともありますが、翌春にはあまり花が咲きませんでした。

【スイセンノウの概要】

スイセンノウの花

草丈

50〜70p程度になります。全体に白色の綿毛が密生しています。

花径2〜3pの花が咲きます。一重の赤紫の花をよく見かけますが白花や八重咲の品種もあります。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 強い
耐暑性 やや弱い

耐寒性は強いですが、高温多湿にはそれほど強くありません。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

※ タネから育てる場合:比較的やさしい

※ 苗から育てる場合:やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Lychnis coronaria(= Silene coronaria)

学名の説明

Silene・・・・・・ギリシャ神話に登場するバッカスの養父シレノス(Silenos)にちなみます。

Lychnis・・・・・ギリシャ語の lychnos(炎)に由来します。

coronaria・・・・・「花冠のような」

【主な種類と品種】

‘ローズカンピオン’

花径3pほどで、濃いピンクの花が咲きます。(写真:上の2枚)

‘エンジェルス ブラッシュ’

花径3pほどの白花で、中心部は淡いピンク色です。(写真:下)

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※やや乾燥気味のところを好みますので、日当たりと水はけのよいところに植えつけます。

タネまき

タネから育てる場合は、3月下旬〜4月に播いて翌春に開花させる春播き二年として育てます。秋播きもできますが、開花に低温が必要ですので、翌春に開花させるのがやや難しいと言えます。

覆土はせず、軽く土を押し付けておきます。箱まきの場合、本葉が3〜4枚になったらポリポットに植え替えて苗を育てます。ポットに直接播いた場合は、発芽後、徐々に間引きして一本にします。

植え付け

春まきの場合、温暖地ではポットに植えたまま涼しいところで夏を越し、秋になってから花壇やプランターなどに定植した方が無難です。

園芸店やホームセンターで苗を買って植え付ける場合は、10月ごろが適しています。

花壇に植える場合は、腐葉土若しくはバーク堆肥を1u当たり10Lと化成肥料を入れて、庭土を深さ30cmほど耕してから植えつけます。

スイセンノウの花

鉢植えの用土

市販の草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土若しくはバーク堆肥を2対1程度に混ぜたものなどを使います。

株間

20〜25p程度にします。60pの標準のプランターの場合は3株が目安です。

植え場所・置き場所

日当たりと水はけのよいところに植えつけます。やや乾燥気味のところを好み、水はけが悪いと失敗することがあります。

鉢植えも日当たりのよいところに置いて育てます。春まきにした株は、梅雨時や長雨が予想されるときは雨のかからない軒下などに移します。

日常の管理

終わった花は、タネを採る分を除いて、早めに取り除きます。

冬の管理

開花のためには低温に合わせる必要がありますし、耐寒性も強く戸外で冬を越しますので霜除け等の必要はありません。

鉢やプランターに植えている場合は、水やりは少なくしますが、鉢土が乾いたら午前中に水やりをします。

肥料

花壇に植える場合は、植え込み時に化成肥料を1u当たり30gほど入れて庭土とよく混ぜておきます。追肥はほとんど必要ありません。

鉢やプランターに植える場合は、植えつけ時に緩効性の肥料を鉢土に混ぜて植えつけ、後は、春先から開花時まで液肥を月2回程度与えます。

病気・害虫

ハダニに注意します。

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