ジプソフィラ・ムラリス

カスミソウの花
写真 ‘ジプシーディープローズ’
撮影時期 2017.5.6
栽培状況 秋まき後、プランターで栽培

科名

ナデシコ科

属名

カスミソウ属

学名

Gypsophila muralis

園芸分類

秋まき一年草

別名

ベイビーズブレス(英名)

原産地

ヨーロッパ、中央アジア

主な用途

庭植え、鉢植え

花期

4〜6月

【ジプソフィラ・ムラリスについて】

カスミソウといえば、一般には草丈の高くなるエレガンスG. elegans宿根カスミソウG. paniculata)がおなじみですが、矮性のムラリス(G. muralis)もよく栽培されます。

ムラリスも花が密に咲きますが、エレガンスと異なり矮性でカーペット状に横に広がっていきます。ですので、丸形で径の大きなプランターで育てるのに向いています。

【栽培メモ】

発芽後の成育がとてもゆっくりで、秋に定植するところまで育ちませんでした。そこで、ビニールハウスに入れて育て、春にプランターに定植しましたが、気温が上がるにつれて成育のスピードが速くなり、よく咲いてくれました。

【育て方は下へ ↓ 】

【ジプソフィラ・ムラリスの概要】

草丈

20〜30pほどで、横に広がっていきます。

茎がよく分枝し、枝先に名前のとおり霞のように無数の小さな花をつけます。花色はピンクの品種がよく栽培されますが、白花もあります。

ジプソフィラ・ムラリスの花

耐寒性・耐暑性

耐寒性 比較的強い
耐暑性 弱い

寒さや乾燥には比較的強いですが、高温多湿が苦手です。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

※ タネから育てる場合:やや難しい

※ 苗から育てる場合:やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名の説明

Gypsophila・・・・・ギリシャ語の gypsos(石灰)+ phylos(好む)語源です。
※ カスミソウ属のいくつかの種類が石灰質のところに自生していたことによるものです。

muralis・・・・・「壁の」

【主な種類と品種】

‘ジプシーディープローズ’

ジプシー系の品種です。草丈25〜30cmほどで、濃いピンクの花が咲きます。

‘ジプシーホワイト

同じジプシーシリーズの白花です。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 秋播きの場合は、フレームなどで冬を越し、春になって植え付けます。

タネまき

タネから育てる場合は、温暖地では秋まき、寒冷地では春まきにします。発芽適温が15〜20度なので、9月下旬〜10月中旬に播きます。

タネが小さいので、細かな用土を入れた育苗箱にまき、薄く覆土をします。初期の成育がエレガンス種よりも、さらにゆっくりでしたので、本葉が2〜3枚のころに一度2号のポットに取りました。そして、ポットに根が回る頃に、3号ポットに植え替えて苗を育てました。その方が失敗が少ないように思われます。

植え付け

酸性土壌を嫌いますので、花壇に植える場合は、植えつけの1週間ほど前に苦土石灰を1u当たり100gほど撒いて耕しておきます。

ポットの底に根が回ってきたら花壇やプランターなどに定植しますが、通常の栽培では、年内に定植できる株に育てることは難しいと言えます。その場合は、フレームなどで冬を越して、春になって植え付けます。

花壇に植える場合は、腐葉土(又はバーク堆肥)を1u当たり10Lほど入れて、庭土とよく混ぜてから植え付けます。

春に園芸店やホームセンターでポット苗で売られていますので、これを買って植え付けると手軽に楽しめます。

ジプソフィラ・ムラリスの花

鉢植えの用土

市販の草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を2対1程度に混ぜたものなどを使います。

株間

株張りがよいので25pほどにします。プランターの場合は、径の大きな浅底の丸形のものに3株が目安です。

植え場所・置き場所

日当たりと水はけのよいところに植え付けます。鉢やプランターで育てる場合も日当たりと風通しのよいところに置きます。

日常の管理

鉢やプランターは、過湿にすると立ち枯れ病が発生しやすくなります。

矮性ですので、定植後は、ほとんど手間はかかりません。

冬の管理

苗の生育がゆっくりですので、秋に定植するところまで育てることは容易ではありません。ですので、フレームなどに入れて苗を育てます。

肥料

多肥にする必要はありません。花壇に植える場合は、化成肥料を1u当たり20〜30gほど施し、腐葉土(又はバーク堆肥)と一緒に庭土とよく混ぜ合わせてから植え付けます。後は、蕾の見え始める前に化成肥料を追肥しますが、量は控えめでかまいません。

鉢やプランターで育てる場合、市販の草花用の培養土を使用するときは、培養土に元肥が入っていますので、春になったら追肥として液肥を2週間に1回程度施します。自ら用土を調整したときは、植えつけ時に緩効性の化成肥料を与え、後は、同様に追肥します。

病気・害虫

アブラムシが付いたり、ウドンコ病が発生することがあります。

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