イベリス

イベリスの花
写真 'キャンディケーン'
撮影時期 2008.5.25
栽培状況 秋まき後、庭植え

科名

アブラナ科

属名

マガリバナ属

学名

Iberis spp.

園芸分類

秋まき一年草

別名

キャンディタフト

原産地

南ヨーロッパ、北アフリカ

主な用途

庭植え、鉢植え

花期

4〜6月

【イベリスについて】

イベリスは、南ヨーロッパから北アフリカ、西アジア原産のアブラナ科マガリバナ属の草花です。秋播き一年草と宿根草が栽培されていますが、ここでは、一年草を取り上げています。タネが販売されているのはウンベラータ (I. umbellata) で、アマラ((I.amara))は、もっぱら苗が販売されています。

ウンベラータは、地中海地域が原産で、花色が豊富なことから花壇に植えるとよく目立ちます。なお、キャンディタフト(candytuft)という英名は、花の形が砂糖菓子の盛り上がっていることに由来していますが、これはマガリバナ属のことで、ウンベラータだけを指すのではありません。

イベリスには、他に宿根草のセンペルビレンス(I.sempervirens )が栽培されています。

【栽培メモ】

ウンベラータをポットに播いて育苗し、秋に花壇に植えて冬は不織布でトンネルしたところ、まずまずの花が咲きましたが、途中で立ち枯れする株が少なからずありました。

以前に栽培したときも、立ち枯れする株が結構ありましたので、栽培環境が悪かったのか、あるいは土壌に問題があったのかもしれません。

アマラは、苗を購入して育ててみましたが、栽培は容易でした。タネを採るつもりが、そのままになってしまいました。

【育て方は下へ ↓ 】

【イベリス・ウンベラータの概要】

草丈

ウンベラータは50〜60pになります。アマラは、30pほどです。

ウンベラータの花色は、白、紫、桃、赤など花色が豊富です。アマラは白花です。

イベリスの花

耐寒性・耐暑性

耐寒性 やや弱い
耐暑性 弱い

霜に当てると傷みます。耐暑性はなく夏には枯れてしまいます。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

※ タネから育てる場合:比較的やさしい

※ 苗から育てる場合:やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名の説明

Iberis・・・・・スペインのイベリア半島に因みます。

umbellata・・・・・「散形花序の」

amara・・・・・「苦い」、「苦みのある」

【主な種類と品種】

キャンディケーン

ウンベラータ系で最もよく栽培されています。草丈60cmほどで紫、桃、赤など花が咲きます。

フェアリーミックス

ウンベラータ系で草丈25〜35pでの紫、桃、赤など花が咲きます。

アマラ
I. amara

草丈は30cmほどで、白花です。(写真:最下段)

【 育て方 】 −私はこう育てる−

ここでは、ウンベラータの育て方について記載しています。

栽培のポイント

※ 植え付け後の根腐れに注意します。

タネまき

発芽適温が20度前後ですので、9月中旬〜10月上旬に播きます。移植を嫌いますので、ポリポットに直接播いて覆土は3mm程度とします。

発芽後、間引きして、丈夫な苗を1本を残すようにします。

イベリスの花

植え付け

ポリポットに根が回ったら花壇やプランターなどに定植しますが、もともと移植を好まないので、時期が遅れないようにします。

酸性土壌を嫌いますので、花壇に植える場合は、植えつけ前に苦土石灰を1u当たり100gほど撒いて、庭土とよく混ぜておきます。

植え付ける際は、腐葉土(又はバーク堆肥)を1u当たり10Lほど入れ、化成肥料も入れてから庭土を深さ30cmほど耕してから植えつけます。

鉢植えの用土

赤玉土、腐葉土(又はバーク堆肥)、パーライトを6:3:1程度に混ぜた用土などを使います。

株間

20p程度とします。

植え場所・置き場所

花壇に植える場合は、日当たりと水はけのよいところに植え付けます。

鉢やプランターに植えた場合も、日当たりのよいところに置いて育てます。

日常の管理

摘芯をすると側枝が多くなり花付きがよくなります。

花が枯れてきたら花がらをこまめにつみ取ります。

イベリス・アマラの花

冬の管理

年内に花壇に定植したときは、霜に当たると傷みますので、トンネルをして不織布を掛けるなど霜除けをします。

生育が遅れた場合や寒地の場合は、冬はフレームなど霜の当たらないところで育て、暖かくなり霜の降りる恐れがなくなってから花壇に定植します。

鉢やプランターに植えている場合は、霜の当たらない軒下などに移します。

肥料

肥料はあまり必要としません。与えすぎると草丈は伸びますが花が咲きにくくなります。

花壇に植える場合は、植え付け時に緩効性肥料を与える程度で、追肥は必要ありません。

プランターに植えた場合は、元肥のほか、株の様子を見て必要なら液肥を与えます。

病気・害虫

立ち枯れ病が発生します。また、アブラムシがつくことがあります。

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