ベルセミア

ベルセミアの花
写真 ベルセミア・ブラクテアタ
撮影時期 2016.4.6
栽培状況 鉢植え(冬は室内で栽培)

科名・属名

ユリ科
ベルセミア属

園芸分類

秋植え球根

別名

ベルセイミア

原産地

南アフリカ

用途

鉢植え

花期

3〜4月

【ベルセミアについて】

ベルセミアは、南アフリカ原産のユリ科ベルセミア属の半耐寒性の秋植え球根で、なんとなくトリトマに似たような花が咲きます。あまり栽培されることはありませんが、なかなかユニークな球根植物と言えます。

この属では、ブラクテアタとカペンシスの2種が栽培されています。

【栽培メモ】

国華園のカタログにブラクテアタが出ていたので育ててみましたが、やや乾燥気味に育てれば、栽培はごく簡単でした。

そのときは、10月に植えてから、しばらくは全く動きがありませんでした。11月になって葉が見えだすと、急速に葉が展開し、12月には中心に花芽が見え始めました。それから花茎がゆっくりゆっくり伸び始め、最終的には60cm近くまで伸びました。花茎に斑点がでてきますが、おもしろいことに花弁の外側にも斑点が出てきます。

球根を掘り上げずにしていたところ、2年目からは8月下旬に葉が伸び始めました。ただし、うっかりして雨の当たるところに置き忘れていたため、球根がダメになってしまったのが悔やまれます。

その後、カペンシスも入手できましたので鉢植えで育てていますが、栽培はほぼ同様の育て方で問題はありません。こちらは、植えっぱなしにしておくと8月はじめに葉が伸び始めました。

【ベルセミアの概要】

ベルセミア

草丈

20〜30cmほどです。花茎は60cm近くになります。

筒状の花で、花穂はトリトマに似ています。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 やや弱い
耐暑性 強い

半耐寒性で、霜に当たると傷んでしまいます。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

比較的やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Veltheimia spp.

学名の説明

Veltheimia・・・・・18世紀ドイツの植物学の支援者ベルセイム(August Ferdinand Graf von Veltheim)への献名

capensis・・・・・南アフリカの「ケープ地方の」

bracteata・・・・・「包葉のある」、「包のある」

【主な種類と品種】

カペンシス
V. capensis

光沢のある波状の葉が長く伸びて花が咲きます。花はサーモンピンクが一般的です。

ブラクテアタ
V. bracteata

葉はそれほど長く伸びず、ユーコミスに似た印象です。ピンクの花が咲く種類とレモン色の‘レモンフレーム'が販売されています。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 過湿を嫌いますので、やや乾燥気味に育てます。

植え付け

半耐寒性で、寒さにやや弱いので鉢植えで育てます。球根を入手して植え付ける場合は、9〜10月中旬頃でかまいません。植える鉢の大きさは7号鉢に1球が目安です。

鉢植えの用土

鹿沼土、赤玉土、バーク堆肥を4:4:2程度にした用土に植えていましたが、特に問題なく育ちました。

植え付けの深さ

少し球根の上部が少し見える程度の浅植えにしています。

ベルセミア

置き場所

日当たりのよいところで育てます。冬は室内に移します。

日常の管理

過湿を嫌いますので、やや乾燥気味に育てます。

休眠期の管理

初夏になるころには休眠しますので、掘り上げて秋の植え付け時まで保存してもかまいませんし、休眠期間が比較的短いので、鉢に植えたまま水やりを中止して、雨の当たらないところに置いて植え替え時まで保存してもかまいません。

植え替え

鉢に植えたままにしておくと、夏に葉が伸び始めますので、7〜8月には植え替えをするようにしています。植え付け後は水やりを控えめにしています。気温の高い時期に、他の草花のように水やりをすると球根が腐ってしまうことがあります。

掘り上げた場合は、9〜10月上旬頃までには植え付けます。植え付け後、葉が伸び始めるまでは、水やりを控えめにします。

夏の管理

植え替えをしないと夏の気温の高い時期に葉が伸び始めますが、水やりは控えめにして多湿にならないようにします。

冬の管理

関東以西の温暖地では、霜の当たらない軒下であれば大丈夫かと思いますが、室内に入れた方が安心です。冬の間も花茎は伸びていきますので、乾燥気味にして水やりは少なくしますが、鉢土が乾いたら晴れた日の午前中に水やりをします。

ふやし方

ベルセミアは、なかなか分球しません。球根の値段が高いのもそのせいかと思います。カペンシスの方はもう少し分球しやすいようです。

タネを播いて育てることもできそうですが、開花まで相当時間がかかりそうです。

肥料

植えつけ時には肥料は与えず、葉が出てきてから、緩効性の固形肥料を定期的に置肥をするようにしています。

病気・害虫

特にはなさそうです。

ページのトップに戻ります。このページのトップに戻ります。一覧へ戻ります。一覧に戻ります。