ビデンス

ビデンスの花
写真 ‘イエローパレット’
撮影時期 2016.5.8
栽培状況 苗購入後、小型のプランターで栽培

科名

キク科

属名

センダングサ属

学名

Bidens spp.

園芸分類

秋(春)まき一年草、宿根草

別名

(特にありません)

原産地

メキシコ

主な用途

庭植え、鉢植え

花期

5〜6月

【ビデンスについて】

ビデンスは、世界に200種ほど分布するキク科の一年草若しくは宿根草です。園芸店やホームセンターなどでビデンスという名前で売られているものは、いろいろな種類があり、ひとまとめにして説明することが難しいと言えますが、大別すると一年草タイプと宿根草タイプに分けられます。

一年草は、フェルリフォリア(B. ferulifolia)とオーレア(B. aurea)が主なものですが、園芸店やホームセンターなどで見かける品種は、フェルリフォリアがほとんどのようです。フェルリフォリアは、温暖地の場合、秋まきにして5月頃開花して、その後、夏には枯れてしまいます。

宿根草タイプは、ウインターコスモスと呼ばれるラエビス(B. laevis)がおなじみです。

ところで、ウインターコスモスもビデンスと呼ばれる場合がありますが、「ビデンス=ウインターコスモス」ではありません。ウインターコスモスは、ビデンスの中の1種ですので、同じとするのは誤りです。

【栽培メモ】

フェルリフォリアの 'ゴールデンアイ' などは、カタログでは、春号に載っていましたが、春まきではあまりよい結果が得られませんでした。半分残してあったタネを秋に播いて育てたら、よく咲いてくれました。

ただし、ウインターコスモスと呼ばれるラエビスは別ですが、耐暑性が強くないので花後には枯れてしまいました。

【育て方は下へ ↓ 】

【ビデンスの概要】

草丈

あまり上には伸びず、20〜40pほどになります。

ほとんどが鮮やかな黄色の花ですが、オレンジなどの品種も出ています。

花径は3〜4pで、6弁の花です。

ビデンスの花

‘イエローサンシャイン’(2015.6.1)

耐寒性・耐暑性

耐寒性 比較的強い
耐暑性 弱い〜やや弱い

比較的耐寒性・耐暑性がありますが、極端な暑さ、寒さを嫌います。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

※ タネから育てる場合:比較的やさしい

※ 苗から育てる場合:やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名の説明

Bidens・・・・・bi(二つ)+ dens(歯)が語源です。
※ 果実に2本のトゲがあることに由来します。

ferulifolia・・・・・ギリシャ語の ferula(杖)+ folium(葉)が語源です。

aurea・・・・・「金色の」

laevis・・・・・「平滑な」

【主な種類と品種】

フェルリフォリアの品種を紹介します。

イエローパレット
‘Yellow pallet'

草丈が15cmほどのコンパクトな品種で鮮やかな黄色の花が咲きます。(写真:上)

イエローサンシャイン
‘Yellow sunshain'

こちらも草丈が20cmほどのコンパクトな品種で、花付きがよくにぎやかに咲きます。(写真:上から2枚目)

ゴールデン・アイ
'Golden eye'

草丈が60cmほどになり、フェルリフォリア種の中ではやや高性の品種です。タネが販売されています。(写真:下から2枚目)

ブレイジング・グローリー
'Blazing Glory'

コンパクトな品種で、草丈は15pほどです。写真のように変わった色合いの花が咲きます。(写真:最下段)

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 花壇に定植するときは、日当たりと水はけのよいところに植えつけます。

※ 鉢やプランターで育てる場合も日当たりのよいところに置いて育てます。

タネまき

タネから育てる場合は、発芽適温が20度ほどですので、温暖地では、9月中旬〜10月中旬が適期です。春まきの場合は、4月中旬〜5月に播きます。育苗箱かピートバンに播き、覆土は2mm程度にします。

発芽は良好で、1週間程度で発芽が始まりますので、本葉が3〜4枚のころにポリポットに植え替え、薄めの液肥を与えながら育苗します。

ビデンスの花

‘ゴールデン・アイ’(2018.5.4)

植え付け

ポットの底に根が回ったら花壇やプランターなどに定植します。

花壇に植える場合は、植えつけ前に、苦土石灰を1u当たり100gほど撒いて耕しておきます。植えつける際は、腐葉土(又はバーク堆肥)を1u当たり10Lほど入れ、化成肥料も撒いて庭土とよく混ぜてから植えつけます。

秋と春に、園芸店やホームセンターなどで苗や開花株が売られていますので、これを買って育てることもできます。ポリポットや小さな鉢に植わっていることが多いので、このときは早めに大きめの鉢やプランターに植え替えます。

鉢植えの用土

市販の草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を2対1程度に混ぜたものなどを使います。

株間

20〜25p程度にします。標準のプランターの場合は、3株が目安です。

植え場所・置き場所

花壇に定植するときは、日当たりと水はけのよいところに植えつけます。

鉢やプランターで育てる場合も日当たりのよいところに置いて育てます。

日常の管理

定植をすれば、後は花ガラを取る程度であまり手間がかかりません。次々と花が咲いてきますので手間がかかりますが、花ガラを取ると見栄えがよくなります。

ビデンスの花

ブレイジング・グローリー(2019.1.14)

冬の管理

極端な寒さが苦手ですので、秋に花壇に定植した場合は、霜除けをした方が安心です。

肥料

花壇に植えるときは、植え付け時に化成肥料を1u当たり50gほど施します。追肥は特に必要としません。

鉢やプランターに植える場合は、植え付け時に緩効性の化成肥料を元肥として与え、1ヶ月ほどしたら液肥を2週間に1回程度与えます。

病気・害虫

ヨトウムシの食害を受けることがあります。

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