ハナワギク(花輪菊)

ハナワギクの花
写真 'メリーミックス'
撮影時期 2016.4.22
栽培状況 秋播き後、庭植え
(冬はポリシートで霜除け)

科名

キク科

属名

シュンギク属

学名

Glebionis carinata

園芸分類

秋まき一年草

別名

クリサンセマム・カリナタム、サンシキカミツレ

原産地

モロッコ

主な用途

庭植え、鉢植え

花期

4〜5月

【ハナワギクについて】

ハナワギク(花輪菊)は、モロッコ原産のキク科シュンギク属の秋播き一年草です。ひとつの花に3色が入る品種がありますが、花の色が派手でとても美しいので、まとめて花壇に植えると一段と見栄えがします。

以前は、クリサンセマム属に分類されていましたので、園芸図書の中には、クリサンセマムとして、ひとまとめにしているものがありますが、花輪菊という立派な名前が付いていますし、今は別属になっていますので単独で取り上げています。

耐寒性がやや弱いため比較的見かけることが少ないですが、霜除けさえすれば栽培は簡単です。清潔な用土に箱播きし、過湿にならないように注意して育苗するという基本を守り、冬はトンネルをするなどして霜除けすれば、開花時には色とりどりの花が咲いてたいへん見事です。

なお、シュンギクの近縁種ですが、ハナワギクは食用には不向きで、食べると腹をこわすことがあるそうです。

【栽培メモ】

苗の生育が早く育苗は簡単でした。以前は、花壇に植えて、冬場は農ポリでトンネルをして育てていました。最近、暖冬傾向が続いていますので、不織布でトンネルをしてみましたが、家の南側に植えていたこともあって寒さで傷むことはありませんでした。

【育て方は下へ ↓ 】

【ハナワギクの概要】

草丈

草丈は50〜60pです。

ひとつの花に3色が入る品種は、英名でも、トリカラー・クリサンセマムといいます。

花色は、白、黄、、赤、橙色などで、3色にいろいろな組み合わせがあります。花茎は5〜6p程度です。

ハナワギクの花

耐寒性・耐暑性

耐寒性 やや弱い
耐暑性 弱い

耐寒性が弱く、温暖地でも霜よけが必要です。試みに庭に植えた後、霜よけをしなかったところ、株は枯れてしまいました。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

※ タネから育てる場合:比較的やさしい

※ 苗から育てる場合:やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名の説明

Glebionis・・・・・gleba(土)+ionis(特徴のある)が語源です。

carinata・・・・・「竜骨弁(舟)弁のある」、「竜骨状の」 ※竜骨弁とは、マメ科植物の蝶形花のにおいて、下方の左右一対の花びらのことです。

【主な種類と品種】

メリーミックス

各色の混合です。(写真:上の3枚)

サンセットミックス

黄〜赤の花色を中心とした華やかな花色の混合です。(写真:最下段)

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 年内に定植したときは霜除けをします。

タネまき

耐寒性が弱いですが、春まきだと充実した株にするのが少々難しいので、温暖地では秋まきとします。寒地では春播きとします。

9月中旬〜10月中旬に清潔な用土に箱播きし、覆土はタネが隠れる程度にします。発芽後、本葉が2〜3枚のときに、ポリポットに植え替えて育苗します。

育苗中は、過湿にならないよう注意し、薄めの液肥を与えて充実した苗に育てます。苗の生育は早く、育苗は容易です。

ハナワギクの花

植え付け

本葉が5〜6枚になったころに、花壇やプランターに定植します。

酸性土壌を嫌いますので、花壇に植える場合は、植えつけ前に苦土石灰を1u当たり100gほど撒いて、庭土とよく混ぜておきます。

1週間ほどしたら、腐葉土(又はバーク堆肥)を1u当たり10Lと化成肥料を撒いて、庭土を深さ30cmほど耕してから植えつけます。

鉢植えの用土

鉢やプランターに植え付ける場合は、市販の草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を2対1程度に混ぜたものなどを使います。

株間

20〜25cmほどにします。

植え場所・置き場所

土質は選びませんが、日当たりと水はけのよいところに植えつけます。

プランターに植えた場合も、日当たりのよいところで育てます。

日常の管理

定植後草丈が伸びてきたら摘芯をします。そうすると株立ちも多くなり、花も賑やかに咲きますので開花時には一段と見栄えがよくなります。鉢やプランターで育てる場合も、摘芯をすることをお勧めします。

開花時期になると株が大きくなって倒れやすくなりますので、その場合は支柱を立ててやります。

ハナワギクの花

冬の管理

耐寒性が弱いので、冬が近づいてきたら不織布でトンネルをするなどして霜除けをします。鉢やプランターに植えた場合は、霜の当たらない暖かいところに置きます。

トンネルをして育てていると、春になって草丈が伸びてトンネルに当たるようになりますが、開花までに間があるときは、もう一度摘芯をして、草丈を低くするとともに、花茎を増やすようにします。

肥料

花壇に植える場合は、植え付け時に化成肥料を1u当たり50gほど入れ庭土とよく混ぜて植え付けます。追肥は、特に必要ありません。

鉢やプランターに植える場合は、植え付け時に緩効性の化成肥料を元肥として与え、後は、暖かくなったら2週間に1回程度液肥を与えます。市販の草花用の培養土を使用するときは、培養土に元肥が入っていますので、元肥は不要です。

病気・害虫

アブラムシを見かけたら早めに防除しておきます。

ページのトップに戻ります。このページのトップへ
一覧へ戻ります。一覧に戻ります。