ナデシコ |
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【ナデシコについて】 |
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ナデシコ(撫子)は、ナデシコ科ナデシコ属の草花ですが、狭義にはカワラナデシコあるいはヤマトナデシコと呼ばれる種類(Dianthus superbus var. longicalycinum)を指します。ただし、園芸上は、単にナデシコと言うとナデシコ属の草花全体を指す場合が多いようです。なお、ナデシコ属全体を指す場合、学名のダイアンサスと呼ぶこともあります。 ご存知のようにナデシコ(撫子)は秋の七草のひとつですが、このナデシコはカワラナデシコのことだと言われています。ですので、山上憶良が詠んだ「撫子の花」と園芸上のナデシコは、全く同じものというわけではありません。 ナデシコ属は本来は宿根草ですが、耐暑性がやや弱いことから多くは一年草として扱われます。タネから育てても苗づくりが簡単ですので、まず、失敗なくつくれます。最近は、たくさんの交配種がつくられて四季咲き性のものや大輪の品種など一層バライテイーになっています。また、宿根性の品種群もありますので、花壇やプランターなどに大いに利用できます。 ところで、ナデシコ属の中でも、ビジョナデシコ、カワラナデシコ、タツタナデシコ、ハマナデシコなどはその名前で流通していますので、別に取り上げています。 ということで、ここでは、交雑系ナデシコとその他の種を取り上げています。交雑系ナデシコというのは、ナデシコ属の種間交配種ですが、ビジョナデシコ、セキチク、それにカーネーションなども交配に関わっていて、外見だけではなかなか見分けがつかなくなっています。 【栽培メモ】 タネから育てても、発芽がよく育苗も簡単、そのうえ、霜除けや支柱を立てるといった手間がかかりません。また、目立った病害虫もないので、タネまきから開花まで、とても育てやすいと言えます。 また、一年草扱いされますが、夏場、涼しい栽培環境が確保できれば一部は宿根します。 |
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【ナデシコの概要】 |
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草丈 30〜50p程度になりますが、矮性種は15pほどです。 花 花茎の頂部に花が群がるように咲きます。白、淡桃、緋紅色、赤、濃赤など多彩で、各色混合のタネを播いて育てると花壇がたいへんにぎやかになります。 耐寒性・耐暑性
寒さには強く、温暖地では霜除けをしなくても冬を越します。 (強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら) 栽培難易度 ※ タネから育てる場合:やさしい ※ 苗から育てる場合:やさしい (やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分) 学名 Dianthus 学名の説明 Dianthus・・・・・ギリシャ神話の神 Dios(ジュピター)+ ギリシャ語の anthos(花)が語源です。 superbus・・・・・「素晴らしく立派な」、「とびきり上等な」 longicalycinus・・・・・ longus(長い)+ calycinus(萼の、萼状の)が語源です。 deltoides・・・・・「三角形の」 hybrids・・・・・「雑種の」 |
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【主な種類と品種】 |
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【 育て方 】 −私はこう育てる− |
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栽培のポイント ※ 日当たりのよいところで育てます。 タネまき 発芽適温が20度ですので、9月中旬〜10月上旬に播きます。寒冷地では春に播くのが一般的です。 ピートバンか育苗箱にバラまきとし、タネが隠れる程度に覆土します。 発芽後、本葉2〜3枚のときに、ポリポットに植え替えて、苗を育てます。発芽がよく。また、苗の生育も早いので育苗は簡単です。 植え付け 花壇に植えるときは、植えつけ前に苦土石灰を1u当たり50〜100gほど撒いて耕しておきます。 ポットに根が回ったら花壇やプランターに定植します。寒さの来る前にしっかりと根を張らせることが大切です。 花壇に植えるときは、腐葉土(又はバーク堆肥)を1u当たり10Lほど入れて、庭土とよく混ぜてから植えつけます。 鉢植えの用土 市販の草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を2対1程度に混ぜたものなどを使います。 株間 20〜25p程度にします。 植え場所・置き場所 日当たりがよく、水はけのよいところに植えつけます。土質は、特に問いません。鉢やプランターに植えた場合も日当たりのよいところに置いて育てます。 日常の管理 定植後、側枝が少ない品種は摘心して花付きをよくします。 本来、宿根性なので梅雨の頃挿し芽をして、夏、半日陰の涼しいところで管理すれば、翌年も花を楽しむことができます。もっとも、タネから簡単に育てることができますので、そこまでの必要はないかと思われます。 冬の管理 関東以西の温暖地では、霜除けは必要ありません。 肥料 花壇に植えるときは、化成肥料を1u当たり50gほど与えれば、後はあまり必要としません。 鉢やプランターに植える場合は、植え付け時に緩効性の化成肥料を元肥として与え、後は、暖かくなったら2週間に1回程度液肥を与えます。市販の草花用の培養土を使用するときは、培養土に元肥が入っていますので、元肥は不要です。 病気・害虫 アブラムシがつくことがあります。 |
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