デルフィニウム |
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【デルフィニウムについて】 |
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デルフィニウムは、別名をオオヒエンソウといいますが、ヨーロッパ、北アメリカなどが原産のキンポウゲ科オオヒエンソウ属の宿根草です。花がとても豪華で美しく、とりわけ、ブルーや紫の花色が魅力的です。 栽培されているのは、エラツム(D. elatum)を基に交配、育成された花の豪華な品種群と、小型のシネンシス系(D. sinense)ですが、ここではエラツム系について記載しています。 デルフィニウムは、本来は宿根草ですが耐暑性が弱く、温暖地の場合、花が咲いた株は夏を越すことが難しいので、一年草扱いになります。しかも、早播きでは発芽が悪く、秋にタネを播いて、春に大きな花穂が立ち上がる株に育てることは、容易ではないと言えます。 とはいえ、秋に丈夫な苗を植え付ければ、温暖地でも期待どおりの花を楽しむことができます。 【栽培メモ】 発芽適温が低いので、タネから育てようとすると育苗の期間が短いですので、なかなかうまくいきませんでした。 そうした状況の中で、マジックフォンテンという品種を秋播きにして、冬は、無加温のビニールハウスで育苗し、春先に花壇に定植してみました。結果は、下から2枚目の写真のように、まずまず満足できる花を見ることができました。 なお、シネンシス系は、タネから育てても比較的栽培は容易です。 【育て方は下へ ↓ 】 |
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【デルフィニウムの概要】 |
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草丈 (主な種類と品種を参照してください。) 花 長い花穂にびっしりと花を付けて咲くので、たいへん豪華です。 花色は、白、ピンク、青、紫などがあります。特に、ブルーや紫の花は、本当に素晴らしい色合いです。 耐寒性・耐暑性
宿根草ですが、耐暑性が弱く、温暖地では夏を越すことが困難です。 (強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら) 栽培難易度 ※ タネから育てる場合:(温暖地では)かなり難しい ※ 苗から育てる場合:比較的やさしい (やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分) 学名の説明 Delphinium・・・・・ギリシャ語の delphinos(イルカ)が語源です。いささか奇妙な取り合わせですが、つぼみの形がイルカに似ていることに由来します。 elatum・・・・・「背の高い」、「丈の高い」 |
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【主な種類と品種】 |
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【 育て方 】 −私はこう育てる− |
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栽培のポイント ※ 秋まきの場合は、簡易温室やフレームなどで苗を育て、春になってから植え付けます。 ※ 花茎が伸びてくると株が倒れやすくなりますので、支柱を立ててやります。 タネまき 温暖地の場合、秋まきになりますが、簡易温室やフレームなどの設備がないとタネから育てることは困難です。夏越しができる寒冷地は、春播きにします。 タネの発芽適温は15度くらいですので、10月上旬〜中旬が適期です。地温が高いと極端に発芽が悪くなりますので、気温が下がってから播きます。 育苗箱に播き、覆土は5mmほどにします。発芽後、本葉が3〜4枚のころに3号のポリポットに植え替えて苗を育てます。 秋まきの場合、育苗期間が短いことから播いた年の秋に定植できるほどには育ちません。そこで、簡易温室やフレームなどに入れて、春まで苗を育てます。 育苗中に、3号ポットの底に根が回ってきますので、根鉢を崩さないようにして、4号ポットに植え替えます。育苗中は、薄めの液肥を定期的に与えます。 植え付け 酸性土壌を嫌いますので、花壇に植える場合は、植えつけの前に苦土石灰を1u当たり100gほど撒いて耕しておきます。 タネから育てた場合は、春が来て暖かくなってきたら、花壇やプランターなどに定植します。 花壇に植える場合は、腐葉土(又はバーク堆肥)を1u当たり10Lほど入れて、庭土とよく混ぜてから植え付けます。腐葉土(又はバーク堆肥)は、必ず完熟したものを使うようにします。 春先に花壇に定植したときは、環境の変化に馴らすのと寒い日もありますので不織布でトンネルをしてやると順調に育ちます。苗が根付き、霜の恐れもなくなったら不織布を取ります。 鉢植えの用土 水はけのよい土が適しています。赤玉土と腐葉土を7対3で混ぜた用土が一例です。 株間 花壇に植えるときは30pほどにします。鉢植えの場合は、6〜7号鉢に1株が目安です。 植え場所・置き場所 日当たり、水はけのよいところが適しています。鉢やプランターで育てる場合も、日当りのよいところに置いて育てます。 日常の管理 花茎が伸びてくると株が倒れやすくなりますので、支柱を立ててやります。 花が終わって花茎が枯れてきたら切り取っておくと2番花を楽しむことができます。2番花も案外よく咲いてくれます。 夏の管理 関東以西の温暖地では、花壇に植えた場合、開花株の夏越しは相当に難しいと言えます。猛暑日の多くなってきた昨今ではなおさらです。 鉢植えは、梅雨に入ったら半日陰、真夏は明るい日陰で、いずれも雨の当たらない風通しのよい涼しいところに置きます。そして、水やりは、控えめにして、やや乾燥気味に管理すると、うまくいけば夏越しができるかもしれません。 冬の管理 寒さには強いですが、購入した苗を秋に定植したときは、厳冬期は不織布でトンネルをするなど、霜除けをしてきるだけ大きい株に育てると春によい花が咲きます。 肥料 花壇に植える場合は、 化成肥料を1u当たり50gほど施し、腐葉土(又はバーク堆肥)と一緒に庭土とよく混ぜ合わせてから植え付けます。 鉢やプランターに植える場合は、市販の草花用の培養土を使用する場合は、培養土に元肥が入っていますので、追肥として液肥を定期的に施します。 用土を自ら調製したときは、植えつけ時に緩効性の化成肥料を与え、後は、追肥として液肥を定期的に施します。 病気・害虫 立枯病に注意します。立枯病の予防のためには、育苗には必ず清潔な用土を使い、花壇に植える場合は、植え付け地の土壌消毒を徹底します。また、堆肥類を使用する際は、必ず完熟したものを使うようにします。 ヨトウムシ、ナメクジの食害に注意します。また、ウドンコ病が発生することがあります。 |
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