イトシャジン

イトシャジンの花
写真 イトシャジン
撮影時期 2016.5.24
栽培状況 鉢植え

科名

キキョウ科

属名

ホタルブクロ属

学名

Campanula rotundifolia

園芸分類

宿根草

別名

カンパニュラ・ロツンディフォリア

原産地

北部ヨーロッパなど

主な用途

庭植え、鉢植え

花期

5月〜6月

【イトシャジンについて】

イトシャジンは、北部ヨーロッパなどが原産のキキョウ科ホタルブクロ属の宿根草です。ホタルブクロ属に特有の釣鐘の形をした花が咲きますが、糸のように細い茎が繊細な印象を与えるところから山野草としても親しまれています。

ところで、シャジンというのはツリガネニンジン属の宿根草を指すことが多く、イワシャジンがこの仲間です。イワシャジンがそうであるようにツリガネニンジンゾク属の宿根草は、耐暑性が弱く温暖地では夏越しが困難です。

イトシャジンはホタルブクロ属(カンパニュラ属)ですので、置き場所を工夫すればイワシャジンよりは夏越しさせやすいとされています。それでも、関東以西の温暖地では、夏までに枯れてしまうことが少なくありません。

なお、イトシャジンの種小名は rotundifolia ですが、これは「円形葉の」という意味で、葉の形からして少し違和感のあるところです。

【栽培メモ】

鉢植えで栽培したところでは、花はよく咲きましたが、2015年は猛暑だったことと鉢の置き場所が少し悪かったのか、夏に枯れてしまいました。

翌年、もっと水はけのよい用土に植えて栽培しましたが、それでも夏を乗り切ることができませんでした。温暖化のせいかもしれません。

【育て方は下へ ↓ 】

【イトシャジンの概要】

草丈

20〜40cmほどです。

釣鐘型の形をした小さい青紫の花が咲きます。花付きもまずまずで、長い間咲いてくれます。

イトシャジンの花

耐寒性・耐暑性

耐寒性 強い
耐暑性 弱い

ホタルブクロ属に共通しますが、耐寒性は強いですが耐暑性は弱いと言えます。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

※ 1年だけ育てる場合:やさしい

※ 翌年も育てようとする場合:(温暖地では)かなり難しい。

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名の説明

Campanula・・・・・campana(鐘)が語源です。

rotundifolia・・・・・「円形葉の」

【主な種類と品種】

白花もあります。なお、ホタルブクロ属(カンパニュラ属)の仲間は、こちらをご覧ください。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 水はけのよい用土を使うことが大切です。

植え付け

イトシャジンの茎は糸のように細いこともあって、他の草花に負けてしまうことがありますので、鉢やプランターで育てるのに向いています。また、高温多湿が苦手ですので、温暖地の場合は、季節によって栽培環境が変えられる鉢植えに向いています。

植え付けの適期は10〜11月又は3〜4月ごろが適期です。

鉢植えの用土

水はけのよい用土を使うことが大切です。山野草の培養土、あるいは鹿沼土を主体にした用土などが適しています。

イトシャジンの花

植え場所・置き場所

鉢やプランターは、秋から春は日当たりのよいところで育てます。そして、初夏から秋が深まるころまでは半日陰、また、夏は明るい日陰の風通しのよいところで育てます。

庭植えの場合も、落葉樹の下など、そうした環境に近いところに植えつけます。

植え替え

鉢やプランターに植えた場合は、毎年、若しくは2年に1回は、新しい用土に植え替えます。温暖地の場合は、毎年、水はけのよい用土に植え替えないと、夏越しが一層難しくなります。

日常の管理

花後に切り戻しをします。鉢植えは、夏場乾燥させすぎないように注意します。

冬の管理

耐寒性が強く戸外で冬を越しますので、霜除け等の必要はありません。

肥料

緩効性の固形肥料を春と秋に与えます。多肥にする必要はありませんので、量は少な目にします。

病気・害虫

大きな被害を与えるものは特にありませんが、温暖地では、やはり、夏の高温多湿が難敵です。

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