イエライシャン |
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【イエライシャンについて】 |
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イエライシャン(夜来香)は、中国南部やベトナムなどが原産のガガイモ科テロスマ属のつる性低木です。夜来香と書いて、通常、これをヤライコウとは読まず、イエライシャンと読みます。昔の人なら(そうでない人も)李香蘭(山口淑子)さんの歌をご存知かと思います。テレサ・テンさんの歌で聞かれた人もいるかも知れません。 ところで、この歌に出てくる「イエライシャン」は、ここで取り上げている花とは違うように思います。というのも、歌われている季節は春ですが、イエライシャンは春には咲きませんし、白い花と歌われていますがイエライシャンの花色は白色ではないからです。それに、歌に出てくる花のイメージには、どうもそぐわないように思います。 チューベローズ(Polianthes tuberosa)を夜来香と思っている人もいるかもしれませんが、これも間違いではないでしょうか。チューベローズも春には咲かないからです。勿論、チューベローズの花もとてもよい香りがします。 では、この歌に出てくる花の正体はなんでしょうか? 【栽培メモ】 丈夫で花付きもよく、ツルの伸びもそこそこで落ち着きました。鉢を土の上に置いていたので、鉢底から庭に根が張って、庭植えと変わらない状況になっていました。 寒くなる前に納屋に入れて、寒い夜はシヤッターを閉めていましたが、これで冬を越すことができました。 【育て方は下へ ↓ 】 |
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【イエライシャンの概要】 |
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草丈 つる性で、5メートルも伸びるようです。 あまり大きくないアンドン仕立て用の支柱を使いましたが、つぼみが付いて花が咲き出すと伸びは落ち着いてきました。 花 花は、散形花序(同じ長さの花柄をもつ多数の花が放射状に付いている花序を言います。)で、咲き始めは淡い黄緑色で、次第に濃い黄色に変わっていきます。 芳香があり、その名のとおり、特に夜になると香りが強くなります。 ツルが伸び始めると案外早くからつぼみを付けますが、開花までにはかなり日数がかかります。 耐寒性・耐暑性
耐暑性は強いですが、耐寒性はありません。 (強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら) 栽培難易度 ※ 1年だけ育てる場合:比較的やさしい ※ 翌年も育てようとする場合:(冬の保温ができれば)比較的やさしい (やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分) 学名の説明 Telosma・・・・・ギリシャ語の tele(遠い)+ osme (香り)が語源です。 cordata・・・・・「心臓形の」 |
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【主な種類と品種】 |
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変種などはなさそうです。 |
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【 育て方 】 −私はこう育てる− |
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栽培のポイント ※ ツルがよく伸びますので、アンドン仕立てにするのが一般的です。 植え付け 初夏に苗が販売されていますので、これを買って育てます。耐寒性がないので鉢植えでの栽培になります。苗は、ポットに植えられている場合が多いですので、8〜10号の大きい鉢に植え付けます。 成長力が強いので、いきなり大きい鉢に植え替えてもさほど問題はありません。 鉢植えの用土 市販の草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を2対1程度に混ぜたものなどを使います。 置き場所 日当りのよい場所を好みます。夏場の直射日光は避けるようにするとしている例がありますが、西日が長く当たらなければそれほど問題はありません。 最低気温は5〜10度ですので、冬は室内に取り込みます。 植え替え 根がよく張りますので、冬を越した株は、毎年4月中旬〜5月ごろに植え替えます。 鉢から抜いて、表土と根鉢の三分の一から半分ほど土を落とし、根を整理して一回り大きい鉢に植え替えます。同じ大きさの鉢を使うときは、もう少し多めに古い土を落として植え替えます。 日常の管理 耐寒性がありませんので、通常は鉢植えにしてアンドン仕立てにします。定植すると、すぐ、ツルがどんどんと伸びていきますので、植え付け時にアンドン支柱をしておく必要があります。 冬の管理 冬は落葉しますので、室内に移すときに思い切って切り戻しをしておくと場所をとりません。水やりはごく控えめにします。 肥料 生育期間中は、1ヶ月に1回程度、緩効性の固形肥料を置肥にして与えます。 病気・害虫 葉の裏にカイガラムシが発生することがあります。 |
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