インパチェンス |
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【インパチェンスについて】 |
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インパチェンスは、ツリフネソウ科ツリフネソウ属の春まき一年草で、現在栽培されている品種は、アフリカのタンザニアからモザンビークが原産のサルタニ(I. sultani)やホルスティー(I. holstii)などを基に品種改良がなされたものと言われています。 この花が流通し始めたのは1970年代で、手元にある昭和46年に発行された園芸図書には掲載されていません。とても普及している花なので、意外な感がします。 さて、インパチェンスは、耐陰性が強く、日当たりがあまりよくないところでも鮮やかな花を楽しむことができますので、こうした場所には最適です。また、花色が鮮やかで目をひきつけられます。 花期が長いことも魅力の一つで、大切に育てると、夏を越して霜が降りるころまで咲き続けます。また、草丈も低く、鉢やプランターで育てるのにも向いています。 なお、最近は、ニューギニア・インパチェンスもよく栽培されています。 【栽培メモ】 タネが細く、好光性ですので、発芽からポリポットに移植できるまでの間は注意が必要です。その後は、容易に育てることができました。ただ、ガの幼虫にひどく葉を食べられたことがありましたので、その点、注意が必要です。 栽培環境としては、2〜3時間しか日が当たらない花壇に植えていましたが、開花には全く問題はありませんでした。 なお、上から3枚の写真は、暖冬だったので花壇に植えた株を霜除けして冬を越させ、2年目に開花した時のものです。大株になって一段とよく咲いてくれました。このときは、不織布と農ポリの二重のトンネルをしていました。 【育て方は下へ ↓ 】 |
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【インパチェンスの概要】 |
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草丈 草丈は15〜25pです。 花 園芸店やホームセンターなどには5月には開花株が出回りますが、春にタネを播いて育てると開花は6月になります。 半日陰でよく咲く草花で、最近では花色も豊富になり、たくさんの品種が出回るようになってきました。 花茎は、中輪で2〜3p、大輪だと4〜5pになります。また、一重の他に八重咲きの品種も出回っています。 耐寒性・耐暑性
本来は多年草ですが、寒さに弱いので春まきの一年草として扱われます。ただし、暖地では、暖冬のときは、しっかりと霜除けをすれば、花壇に植えていても冬を越させることができます。 (強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら) 栽培難易度 タネから育てる場合:やや難しい 苗から育てる場合 :やさしい (やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分) 学名の説明 Impatiens・・・・・ im(不)+ patiens(忍耐)で「辛抱できない」が語源です。 walleriana・・・・・19世紀の中央アフリカの宣教師 Horace Waller への献名 |
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【主な種類と品種】 |
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【 育て方 】 −私はこう育てる− |
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栽培のポイント ※ 耐陰性がありますので、半日陰あるいは午後に日陰になるような場所でよく咲いてくれます。 ※ 夏に切り戻しをしておけば、秋によく咲いてくれます。 タネまき タネは、発芽適温が20度ぐらいですので、4月下旬ごろに播きますが、早く播くときはフレームなどで播き、一気に発芽させるようにするとよい結果が得られます。タネが細かいので、ピートバンか、バーミキュライトなどに播き、底面吸水をして発芽を待ちます。 好光性種子ですので、覆土はしません。覆土を厚くすると、せっかくタネを播いても発芽しなくなりますので注意します。 発芽後、初期の生育がゆっくりですので、本葉2〜3枚のころに小さな2号ポットに植え替えます。根腐れを起こすことがありますので、育苗の用土は新しくて清潔なものを使い、あまり過湿にならないようにします。 植え付け 鉢やプランターで育てる場合は、2号ボットに根が回ったら定植してもかまいません。花壇に植える場合は、2号ボットに根が回ったら、3号(9p)ポットに植え替えて、丈夫な苗にして植え付けた方が安全です。 植えつけ時は、腐葉土(又はバーク堆肥)を1u当たり10Lほど入れて庭土とよく混ぜてから植えつけます。 やむなく日当たりのよい花壇に植えた場合は、敷きワラをして庭土の乾燥を防ぎます。 鉢植えの用土 市販の草花用培養土でよく育ちます。私は、赤玉土、鹿沼土、バーク堆肥を等量に混ぜたものを使っていますが、問題なく育っています。 株間 20〜25pぐらい取って定植します。標準のプランターの場合は3株を目安にします。 植え場所・置き場所 耐陰性がありますので、花壇に植える場合は、半日陰あるいは午後に日陰になるような場所でよく咲いてくれます。 鉢やプランターに植えた場合も、同様のところに置いて育てますが、梅雨の長雨のときは軒下など雨のかからないところに移します。また、夏がきたら半日陰に、真夏は明るい日陰に移すようにします。 日常の管理 過湿は避けるようにしますが、乾燥を嫌いますので、鉢植えの場合、夏は十分に灌水します。花壇に植えた場合も、晴天が続き、庭土が乾燥したら夕方にたっぷりと水やりします。 また、終わった花は早めに取り除きます。そのままにしておくと、花弁が葉にくっついて汚くなりますし、病気の原因にもなります。 夏の管理 鉢やプランターに植えた場合、株が大きくなって、草姿が乱れるほどになったら、夏に半分程度に切り戻しをします。こうすると、秋になって再びよく咲いてくれます。 また、花壇に植えた株も、夏に切り戻しをすると夏越ししやすくなりますし、秋によく咲いてくれます。 冬の管理 通常の栽培では冬が来ると枯れてしまいます。ただし、関東以西の暖地では、その年の冬の気温にもよりますが、花壇に植えた株をしっかりと霜除けすれば、冬を越せることがあります。 ふやし方 挿し芽で増やすことができます。切り戻しした部分を使ってバーミキュライトなどに挿すと、3週間程度で発根します。 肥料 花壇に植える場合は、化成肥料を1u当たり50gほど撒いて庭土とよく混ぜて植え付けます。定植後、3週間〜1ヶ月ほどしてから追肥をしますが、量は控えめでかまいません。チッソ肥料を与えすぎると花付きが悪くなりますので注意します。 鉢やプランターに植える場合は、植え付け時に緩効性の化成肥料を元肥として与え、後は、1ヶ月ほどしたら、夏場を除き2週間に1回程度液肥を与えるか、1ヶ月に1回、緩効性の固形肥料を与えます。市販の草花用の培養土を使用するときは、培養土に元肥が入っていますので、元肥は不要です。 病気・害虫 それほど気にするような病気はありませんが、過湿になると根腐れをおこしたり、灰色カビ病が発生することがあります。また、時としてガの幼虫が付くことがありますので、被害が大きくならない前に殺虫剤を散布しておきます |
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