ヘメロカリス

ヘメロカリスの花
写真 ヘメロカリス
撮影時期 2007.6.30
栽培状況 庭植え

科名・属名

ススキノキ科
ワスレグサ属

園芸分類

宿根草

別名

デイリリー

原産地

日本、中国

用途

庭植え、鉢植え

花期

6月〜7月

【ヘメロカリスについて】

ヘメロカリスは、ススキノキ科ワスレグサ属の宿根草で、とにかく丈夫で手間いらずなうえに、1日花ですがユリに似た大きくて美しい花が3週間ほど毎日のように何輪か咲き続けます。また、草姿に似ず、カラフルな色彩の花もありますので、場所さえあれば、本当におすすめの宿根草です。

園芸店やホームセンター、あるいは種苗会社のカタログなどで見かける園芸品種は、ユウスゲ(H. citrina var. vesperita)、ヤブカンゾウ(H. fulva var.kwanso)、ノカンゾウ(H. fulva var. disticha)などを元に、主にアメリカで品種改良されたものです。

【栽培メモ】

耐寒性、耐暑性が強く、非常に育てやすい宿根草と言えます。ただし、1日花で、終わった花はすぐには下に落ちませんので、その都度取り除かないと見た目が悪くなります。

私の住んでいる香南市野市町あたりでは、ちょうど開花時期が梅雨時と重なることが、ただひとつ残念です。もっとも、晴れていなくても花は開きますので、うっとうしい日でもヘメロカリスの花を見ると気持ちが和みます。

【ヘメロカリスの概要】

ヘメロカリスの花

草丈

草丈は、60p〜80p程度のものが多く、細長い葉を大きく広げます。

4倍体品種の大きい花では径15pにもなり、デイリリーといわれるだけあって、草姿からはちょっと想像できないような、きれいな花が咲きます。

花は、葉の間からのびてきた花茎に5〜6輪、一度に開花せず、順次開花していきます。

残念ながら、花の寿命は1日限りですが、花茎を何本も伸ばし、次々と咲いていきますので、長い期間楽しめます。

花の色は、白、クリーム、黄色、赤、紫とあり、復色花もあります。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 強い
耐暑性 強い

耐寒性、耐暑性は強く、冬は地上部が枯れてしまいますが、翌春芽を出してきます。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Hemerocallis spp.

学名の説明

Hemerocallis・・・・・ギリシャ語の hemera(1日)+ callos(美)が語源です。

citrina・・・・・「レモン色の」、「レモンイエローの」

fulva・・・・・「濃い黄色の」、「黄褐色の」

【主な種類と品種】

種苗会社から、いろいろな品種が売られています。

また、春、秋には園芸店やホームセンターなどにも苗が出回りますので、気に入った品種、大きさの花を選ぶことができます。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 株が混みあってきたら株分けして植え替えます。

※ 一日花ですので、終わった花はこまめに取り除きます。

植え付け

ヘメロカリスの花

園芸店やホームセンターなどに苗が出ます。また、種苗会社のカタログにもいろいろな花色の品種が出ています。

植えつけは、春、秋いずれの時期でも差し支えありません。植えた1年目は、株が充実していないため十分な花が咲きませんが、2年目、3年目と次第にたくさん咲くようになります。

庭に植えるときは、深さ30cmほどの植え穴を掘り、掘り上げた土の3割程度の腐葉土(又はバーク堆肥)と化成肥料を入れ、庭土とよく混ぜ合わせて植えつけます。

鉢植えの用土

鉢やプランターで育てる場合は、赤玉土と腐葉土又はバーク堆肥を2対1程度に混ぜた用土を使うとよく育ちます。

植え場所・置き場所

庭に植える場合は、日当たりと水はけのよいところに植え付けます。鉢やプランターで育てる場合も日当たりのよいところに置きます。日当たりが悪いと花付きが悪くなります。

株間

株が大きくなりますので、庭に植えるときは30〜40p程度と広く間隔をとります。それより詰めて植えることもできますが、植え替えの時期が早くなります。

鉢植えの場合は、60cmのプランターで2株程度にします。

植え替え

庭植えは、4〜5年程度は植えっぱなしにした方が、花がたくさん咲いて楽しめますが、株が混みあってくると花付きが悪くなりますので、春か秋に株分けして植え替えます。植え替える際は、株を2〜3芽程度で分けます。

鉢やプランターに植えた場合は、2年に1回を目安に植え替えをします。

日常の管理

鉢やプランターに植えた場合は、水切れさせないよう土の表面が乾いたら十分に水やりします。

開花時期になると、花が次々と咲いてきますので、終わった花は早めに取り除きます。

ヘメロカリスの花

冬の管理

冬は地上部が枯れますので、枯れた葉を切り取っておきます。

鉢やプランターに植えた場合は、乾燥させすぎないようにします。

肥料

非常に丈夫で、庭植えの場合は、多肥にしなくてもやせ地以外はよく育ちます。

鉢植えの場合は、元肥として緩効性肥料を与えます。後は、春と秋に緩効性の固形肥料を置肥します。

病気・害虫

病気はありません。春にアブラムシがつきますが、あまり神経質になるほどのものではありません。ひどくなればオルトラン等で駆除しておきます。

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