フクロナデシコ

シレネの花
写真 フクロナデシコ
撮影時期 2022.4.20
栽培状況 秋まき後、庭植え

科名・属名

ナデシコ科
マンテマ属

園芸分類

秋まき一年草

別名

サクラマンテマ
シレネ・ペンデュラ

原産地

ヨーロッパ中南部
地中海沿岸

用途

庭植え、鉢植え

花期

4〜5月

【フクロナデシコについて】

フクロナデシコは、ナデシコ科マンテマ属の秋まき一年草です。写真のように花が終わった後に、ガクが袋状にふくらむところからその名前が付いたものです。学名のシレネ・ペンデュラと呼ばれることもあります。

標準和名はサクラマンテマですが、ピンクの花が賑やかに咲きますので、満開のときは思わず引きつけられます。ピンクの花色のほかに濃いピンクや淡い花色の品種もあります。種小名は、花後に、萼が膨らみ下垂することに由来していると思われます。

なお、シレネ・アルメリアは、コマチソウとして別に載せています。

【栽培メモ】

タネを播いて育てましたが、発芽後の生育がよく育苗は簡単でした。花壇にまとめて植えたところ、とてもよく咲いてくれました。

【フクロナデシコの概要】

フクロナデシコの花

草丈

原種は30〜40pほどですが、園芸品種は15〜20p程度と草丈が低いのでプランターに植えるのにも適しています。

ピンクの花をよく見かけますが、濃い花色(写真:中)や薄いピンク(写真:下)の品種があります。

花径は2p程度で、満開のときは大変きれいです。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 強い
耐暑性 弱い

寒さにも強く、温暖地では霜よけなしで冬を越します。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

※ タネから育てる場合:やさしい

※ 苗から育てる場合:やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Silene pendula

学名の説明

Silene・・・・・・ギリシャ神話に登場するバッカスの養父シレノス(Silenos)にちなみます。

pendula・・・・・「ぶら下がった」

【主な種類と品種】

以前に、ピンククラウド('Pink Cloud')という品種が「サカタのタネ」から販売されていました。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 寒さが来る前に植え付け、しっかりした株に育てることが大切です。

タネまき

タネから育てるときは、9月中旬〜10月上旬にタネを播きます。育苗箱にバラまきし、覆土はタネが隠れる2o程度にします。

発芽後、本葉3〜4枚のときに、ポリポットに植え替えます。

植え付け

植え付け前に、苦土石灰を1uあたり50〜100gほど撒いて、深さ30cmほど庭土を耕しておきます。

ポットの底に根が回ったら花壇やプランターに定植します。花壇に植えるときは、腐葉土(又はバーク堆肥)を1u当たり10Lと化成肥料を入れて、庭土とよく混ぜ合わせてから植え付けます。

フクロナデシコの花

寒さが来る前にしっかりした株にすることが大切ですので、植え付けが遅れないようにします。

鉢やプランターで楽しむなら、春に花が咲き始めた苗が出回りますので、これを購入すれば手軽に楽しめます。

秋にも苗が売られていますので、気をつけていれば、手に入れることができます。

鉢植えの用土

市販の草花用培養土、あるいは、赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を2対1程度に混ぜたものなどを使います。

株間

15〜20cm間隔で植えます。標準の60pのプランターの場合は、3〜4株ほどが目安です。

植え場所・置き場所

日当たり、水はけのよい場所に植えます。

鉢やプランターも日当たりのよいところで育てます。

日常の管理

花ガラは早めに取り除いておきます。

冬の管理

耐寒性があり、戸外で冬を越します。ただし、特に寒さが厳しいときは、不織布などをかけておくと安心です。

鉢やプランターは軒下などに移し、水やりは控えめにします。

肥料

花壇に植える場合は、植え付け時に化成肥料を1u当たり50gほど入れて植え付けます。

追肥は、ほとんど必要ありません。多肥を避け、過保護にしない方が花付きがよくなります。

鉢やプランターに植える場合、市販の草花用の培養土を使用するときは、培養土に元肥が入っていますので、暖かくなってから液肥を2週間に1回程度施します。

用土を調製したときは、植えつけ時に緩効性の化成肥料を与え、後は、同様に追肥をします。

病気・害虫

アブラムシがつくことがありますので、見つけたら早めに駆除しておきます。

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