ビスカリア

ビスカリアの花
写真 'ブルーエンジェル'
撮影時期 2015.5.19
栽培状況 秋まき後、庭植え
(厳冬期は不織布でトンネル)

科名

ナデシコ科

属名

シレネ属

学名

Silene coeli-rosa

園芸分類

秋まき一年草

別名

コムギセンノウ

原産地

地中海沿岸地方

主な用途

庭植え、鉢植え

花期

4〜5月

【ビスカリアについて】

ビスカリアは、北アフリカ及び南ヨーロッパの地中海沿岸地域原産のナデシコ科マンテマ属の秋まき一年草です。名前の由来は、以前、ビスカリア属とされていたことによります。

和名はコムギセンノウですが、これは、ムギセンノウの和名を持つアグロステンマと比較して小さいことに由来します。同じ仲間に、フクロナデシココマチソウがあり、こちらもよく栽培されています。

花色はピンクのほか、ブルー色もあります。栽培は容易で、肥料を控えめにすると締まった株になり、上品な花がたくさん咲きます。花壇に群植すると、一層見栄えがします。

【栽培メモ】

ここに掲載している写真は、いずれも厳冬期は不織布でトンネルをしたものですが、春までに充実した株になり、とてもにぎやかに咲いてくれました。なお、不織布でトンネルをする程度では、花付きには影響はありませんでした。

【育て方は下へ ↓ 】

【ビスカリアの概要】

草丈

30〜50p程度になります。

プランターなどには、草丈の低い‘ピンクエンジェル’や‘ブルーエンジェル’が適しています。

茎は細かく分枝して、その先端に花径2pほどの5弁の花を咲かせます。

花色は白、桃、赤桃、藤青、淡青などの色があります。

ビスカリアの花

'ブルーエンジェル'(2017.5.15)

耐寒性・耐暑性

耐寒性 比較的強い
耐暑性 弱い

比較的耐寒性がありますが、温暖地以外は厳冬期は霜除けをした方が無難です。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

※ タネから育てる場合:比較的やさしい

※ 苗から育てる場合:やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名の説明

Silene・・・・・ギリシャ神話に登場するバッカスの養父 Silenos に因みます。

coeli-rosa・・・・・ coel(天国)+ rosa(バラ)で「天国のバラ」を意味します。

【主な種類と品種】

'チェリーブロッサム'

花径4cmほどの明るいピンクの花です。草丈は、40〜60cmほどになります。(写真:最下段)

'ブルーエンジェル'

草丈が低く、30cmほどですので、プランターで育てるのに適しています。花径は小さいですが、ブルーの美しい花が咲きます。(写真:上の2枚)

'ピンクエンジェル'

こちらも草丈が低く30cmほどで、ビンクの花がたくさん咲きます。(写真:下から2枚目)

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 厳冬期に、不織布で軽く霜除けをした方が苗がよく育ち、賑やかに咲いてくれます。

タネまき

9月中旬〜10月に播きます。ポットに直接播いてもかまいませんが、一般的には箱まきとし、覆土はタネが隠れる程度に薄くかけます。寒地は春に播きます。

発芽後、本葉が3〜4枚のころにポットや小鉢に植え替えます。

ビスカリアの花

'ピンクエンジェル'(2015.5.20)

植え付け

酸性土壌を嫌いますので、植えつけ前に苦土石灰を1u当たり100gほど撒いて耕しておきます。

本葉が6〜7枚になり、ポットに根が回ったら花壇やプランターに定植します。

花壇に植える場合は、腐葉土(又はバーク堆肥)を1u当たり10Lほど入れて、庭土とよく混ぜてから植えつけます。

鉢植えの用土

市販の草花用培養土もしくは赤玉土とバーク堆肥(腐葉土)を2対1程度に混ぜたものなどを使います。

株間

花壇に植える場合は20〜25p程度とします。標準のプランターに植え付ける場合は、3株ほどが目安です。

植え場所・置き場所

花壇に植える場合は、日当たりと水はけのよいところに植え付けます。

鉢やプランターに植えた場合も、日当たりのよいところに置いて育てます。

日常の管理

終わった花をこまめに摘み取るようにすると長く楽しめます。

冬の管理

温暖地では霜除けは必要ないかとも思いますが、厳冬期は不織布で軽く霜除けをした方が春までに充実した株に育ちます。温暖地以外は、霜除けをします。

ビスカリアの花

'チェリーブロッサム'(2009.5.24)

肥料

花壇に植える場合は、元肥に有機質肥料を少量施します。多肥にすると徒長してしまいますので、窒素肥料は控えめにします。追肥は必要ありません。

鉢やプランターに植える場合、市販の草花用の培養土を使用するときは、培養土に元肥が入っていますので、成育期間中は、液肥を2週間に1回程度施します。

用土を調整したときは、植えつけ時に緩効性の化成肥料を与え、後は、同様に液肥を与えます。

病気・害虫

それほど被害はでませんでしたが、アブラムシに注意します。

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