パンジー

パンジーの花
写真 フリズルシズル ミニミックス
撮影時期 2022.3.30
栽培状況 秋まき後、庭植え

科名

スミレ科

属名

スミレ属

学名

Viola x wittrockiana

園芸分類

秋まき一年草

別名

サンシキスミレ

原産地

ヨーロッパ

主な用途

庭植え、鉢植え

花期

12〜5月

【パンジーについて】

パンジーは、スミレ科スミレ属の秋まき一年草で、現在栽培されている品種は、ヨーロッパなどに分布しているスミレ属のトリコロール(V. tricolor)などの種間交配によって作り出されたものです。

耐寒性が強い、色が大変カラフルなうえにサイズも豊富、冬から楽しめ開花期間が長い、タネから育てるのも容易、草丈が低く鉢やプランターに植えるのに最適、といった点で、秋播き一年草で、最も人気のある草花です。

おそらく、年間で最もよく売れる苗といったら、まず、このパンジーかビオラに並ぶものはないと思います。秋になって園芸店やホームセンターなどに行くと大量の苗が並べられ、また、よく売れています。

ところで、パンジーとビオラの違いですが、一般的には、花径が5cm以上のものをパンジー、それ以下のものがビオラという区分になっていますが、便宜的なもので、双方の形質が異なるということではないようです。

タネから育てても、適期に播けば、まず失敗なく花を楽しむことができます。ただし、あまり気温の高い時期にタネを播くと発芽がよくありません。ですので、園芸店やホームセンターでは早くから苗が出回りますが、タネから育てようとすると、それよりも開花時期は遅くなります。

【栽培メモ】

毎年、品種を変えてタネを播き、花壇やプランターに植えていますが、タネから育てても簡単です。早い時期から花を楽しみたいというなら別ですが、開花時期が少し遅くなるものの、開花期間が長いので十分に楽しめます。

【育て方は下へ ↓ 】

【パンジーの概要】

草丈

10〜15p程度です。

ない色がないというほど多彩で、複色花や、花の中心部にブロッチがない品種もあります。

花のサイズも豊富で、好みに応じて選べます。また、花色のミックスされたものがたくさん販売されています。

パンジーの花

耐寒性・耐暑性

耐寒性 強い
耐暑性 弱い

耐寒性は強く、温暖地では冬でも露地で花が咲き続けます。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

※ タネから育てる場合:やさしい

※ 苗から育てる場合:やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名の説明

Viola・・・・・この属の植物の古ラテン名が属名になっています。

wittrockiana・・・・・スウェーデンの植物学者 Veit Brecher Wittrock への献名

【主な種類と品種】

LRビーコンシリーズ

下弁の色が濃く、上弁が淡い独特の色彩を持つ美しい品種です。花径は6pほどの中輪です。(写真:最下段)

虹色スミレ

サカタのタネから出ているもので、とりわけ鮮やかな色彩が目を引きます。

LRオトノシリーズ

ブロッチがないクリアな色彩が特徴です。花径は6pほどの中輪です。

フリズルシズル系

花弁にフリンジが入る系統です。上の写真はフリズルシズルのミニミックスです。株はコンパクトで花数が多いのが特徴です。

みやび キューティアプリコット

春らしい暖かい色合いで、色幅があって一つの袋からいろいろな花色が楽しめるのも魅力です。(写真:上から2枚目)

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 極端な早播きは発芽が悪くなりますので注意します。

※ 花がらは、こまめに取り除きます。

タネまき

9月上旬から10月上旬に播きますが、遅くなると冬までに充実した株になりませんので、あまり遅くならないようにします。

ただし、品種によっては、極端な早播きは発芽が悪くなりますので注意します。

早い時期に播くときは、気温が下がる夕方頃のなるだけ涼しい時間帯にタネを播きます。タネまき後3〜5時間の間に急激な高温にあうと発芽不良になります。

育苗箱に播き、覆土は2mmほどにします。発芽後、本葉が3〜4枚のころにポリポットに植え替えます。

パンジーの花

植え付け

花壇に植えつけるときは、植えつけ前に苦土石灰を1u当たり100gほど撒いて耕しておきます。

本葉が6〜8枚になったら、花壇やプランターに定植します。

花壇に植えつける際は、腐葉土(又はバーク堆肥)を1u当たり10Lほど入れて、庭土とよく混ぜてから植えつけます。

鉢植えの用土

市販の草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を2対1程度に混ぜたものなどを使います。

植え場所・置き場所

花壇に植える場合は、日当たりと水はけのよいところに植え付けます。

鉢やプランターに植えた場合も、日当たりのよいところに置いて育てます。

株間

20p程度の間隔とします。60cmのプランターの場合は、3〜4株が目安です。

日常の管理

花がらをこまめに取り除くようにすると、長い間、きれいな花を楽しめます。たくさん育てているとこの作業は結構大変ですが、きれいな花を楽しむ上でこの作業は欠かせません。それに、咲き終わった花をそのままにしておくと、タネを付けるので株が弱っていきます。

また、変色してきた葉をこまめに取り除いて、株を清潔に保ちます。

冬の管理

耐寒性がありますので、戸外で冬を越します。

パンジー

肥料

花壇に植えるときは、化成肥料を1u当たり50gほど施します。花期が長いので、月1回程度追肥をします。

鉢やプランターに植える場合、市販の草花用の培養土を使用するときは、培養土に元肥が入っていますので、追肥として液肥を2週間に1回程度施します。

用土を調製したときは、植えつけ時に緩効性の化成肥料を与え、後は、同様に追肥をします。

病気・害虫

アブラムシが発生することがありますので、見つけたら早めに駆除します。また、葉や花が食べられることがあります。

特に幼苗を食べられるとダメージが大きくなりますので、被害が出たら早めに殺虫剤を散布しておきます。

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