ハナダイコン

ハナダイコンの花
写真 ハナダイコン
撮影時期 2022.4.25
栽培状況 秋播き後、庭植え

科名・属名

アブラナ科
ハナダイコン属

園芸分類

秋まき一年草

別名

ヘスペリス・マトロナリス
スイートロケット

原産地

ヨーロッパ、アジア

用途

庭植え、鉢植え

花期

4〜5月

【ハナダイコンについて】

ハナダイコンは、アブラナ科の宿根草ですが、耐暑性が弱いので通常は秋まき一年草として扱われます。名前の由来は、花が野菜の大根に似ていることに由来しますが、ネーミングとしてはあまりいただけません。

本来は宿根草で、宿根すると株が大きくなり花もたくさん咲きますが、暑さに弱いので温暖地では、夏越しが容易ではありません。

なお、オオアラセイトウ属のムラサキハナナもハナダイコンと呼ばれることがありますが、本種とは別属になります。また、ダイコンという名前が付いていますが、野菜の大根(Raphanus sativus var. longipinnatus)も別属です。

【栽培メモ】

秋にタネを播いて、育てた苗を花壇に植え付けたところ、薄紫色の花が咲く株の一部が枯れてしまいました。もともとハナダイコンは寒冷地向きの草花と言われていますので、植え付けが早すぎたため、地温が上がりすぎたせいかもしれません。

なお、ごく一部ではありましたが、宿根した株がありました。その株は翌春になって草丈も高くなり、ここに掲載している写真のように賑やかに花が咲きました。

【ハナダイコンの概要】

ハナダイコンの花

草丈

秋まきにした株の草丈は50〜90pほどでしたが、宿根した株は130〜140pほどになりました。

薄紫色の花をよく見かけますが、白花もあります。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 強い
耐暑性 弱い

本来は宿根草ですが、高温多湿に弱く、開花後は夏を乗り切ることが難しいため一年草として扱われています。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

比較的やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Hesperis matronalis

学名の説明

Hesperis・・・・・「夕方」を意味するギリシャ語に由来します。
※ 夕方になるにつれ、花の香りが強くなってくることに由来します。

matronalis・・・・・ 英語の matron(既婚女性)を意味します。

【主な種類と品種】

品種名は確認できていませんが、ジョンソンズシードのタネ袋には薄紫色と白花がミックスされていました。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ アブラムシに注意します。

タネまき

園芸店やホームセンターでポット苗を見かける機会は、まずありません。タネも種苗会社のカタログにはほとんど載っていませんので、ネットなどを通じて入手します。

ハナダイコンの花

タネが入手できたときは、10月上旬〜中旬頃に水はけのよい用土に播きます。覆土は2oほどにしましたが、まずまずの発芽になりました。

発芽後、本葉が2〜3枚になったらポリポットに移植し、薄い液肥を時々与えながら苗を育てます。

植え付け

タネを播いて育てた場合は、ポリポットの底に根が回ったころに、花壇やプランターなどに定植します。

酸性土壌を嫌うので、植えつけ前に、苦土石灰を1u当たり100gほど施しておきます。

なお、花壇に植え付けた後で一部の株が枯れてしまいましたので、早い時期に定植するのは避けた方がよいのかもしれません。

植え場所

日当たりと水はけのよいところが適しています。定植後、薄紫色の花が咲く株の一部に枯れる株も出ましたので、水はけをよくするため少し高畝にしたほうがよいと思われます。

株間

25〜30pほどにします。

冬の管理

耐寒性が強いので、花壇に植えた場合も霜除け等は必要ありません。

肥料

それほど多肥にする必要はありません。花壇に植える場合は、植え込み時に化成肥料を1u当たり30gほど入れて庭土とよく混ぜておきます。追肥はほとんど必要ありません。

ハナダイコンの花

鉢やプランターに植える場合は、植え付け時に緩効性の化成肥料を元肥として与え、後は、暖かくなったら2週間に1回程度液肥を与えます。市販の草花用の培養土を使用するときは、培養土に元肥が入っていますので、元肥は不要です。

病気・害虫

気温が上がってくるとアブラムシが付きやすいので、見つけたら早めに殺虫剤を散布します。オルトラン粒剤を撒いておいた方が安心です。

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