ツバキ |
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【ツバキについて】 |
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ツバキは、春の花木の中でも最も代表的なもので、園芸品種の数の多さは他の花木を圧倒しています。春の訪れを告げてくれるだけでなく、春には様々な色合いの花が咲きますので、常緑の花木としてこれ以上のものはありません。 園芸上、単にツバキと言えばヤブツバキの園芸交配種を指しますが、トウツバキやトウツバキとヤブツバキの交配種もたくさんつくられています。 なお、一般に、ツバキに「椿」を充てますが、この「椿」は、漢名ではなくいわば和製漢字です。中国で「椿」というのはチャンチン(香椿 Toona sinensis)のことで、中国でツバキは、山茶(さんちゃ)と言います。(出典 牧野富太郎 『植物記』ちくま学芸文庫) ツバキは、大変古くから親しまれてきた花木で、特に江戸時代には今日まで栽培されている美しい品種がたくさんつくられています。また、アメリカなど海外でも育種が盛んに進められ、英名の美しい品種もたくさんあります。 私の庭にもたくさん椿を植えていますが、1月には‘大虹'という品種の花が咲き始め、次々と楽しませてくれます。 【栽培メモ】 根付いてくれれば、後は、落ちた花を片付けることと、時機を見て軽く剪定をするだけで手間がかかりません。もっとも、木が大きくなりすぎてスペースに余裕がなくなったため、強剪定が必要になったことがありましたが、枝の伸びがゆっくりですので、植えてからしばらくたってからでした。 花を楽しむ上で残念なことは、春先に冷たい風が吹くと、せっかく咲いた早咲きの品種の花の外側が茶色に変色してしまうことでしょうか。 |
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【ツバキの概要】 |
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樹高 ヤブツバキは10mになるといわれています。 品種にもよりますが、園芸種は、剪定により2〜3m程度に抑えることができます。 花 古くからつくられてきただけに、一重咲き、八重咲き、千重咲き、唐子咲き、獅子咲きなどいろいろな花形があります。 色彩は、白、薄桃、桃色、赤、濃赤と比較的色幅が狭い気もしないではありませんが、絞り咲き、覆輪咲きなどバライティーに富んでいます。 色彩の幅が狭いと言いましたが、ヤブツバキにはなかった黄色のツバキの「金花茶」が中国で発見され大きな話題を呼びました。今では「金花茶」とヤブツバキの種間雑種も生まれています。 また、ベトナムでも黄色のツバキが発見されましたが、この品種とヤブツバキの種間雑種が出れば、ツバキもますますにぎやかになっていくものと思います。 耐寒性・耐暑性
耐寒性、耐暑性とも強いですが、ヤブツバキの北限は下北半島といわれています。 (強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら) 栽培難易度 やさしい (やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分) 学名 Camellia japonica 学名の説明 Camellia・・・・・・17世紀のチェコの宣教師 G.J.Kamell への献名 japonica・・・・・「日本の」 |
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【主な種類と品種】 |
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園芸品種がたくさんありますので、気に入った花形、花色を選んで植えつけます。また、日本にはツバキの美しい原種がたくさんあり、最近でも、覆輪の「玉之浦」といった優れた品種が発見されるなどこの花の不思議な魅力を感じます。 | |||||||||||||||||||
【 育て方 】 −私はこう育てる− |
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栽培のポイント ※ 落ちた花をそのままにしておくと花腐れ病の原因になったりしますので、できれば取り除いておきます。 植え付け 植え付けは、温暖地では、春は4月、秋は9月のどちらでも可能ですが、寒地では春に植え込みます。 庭に植えるときは、苗木の大きさにもよりますが、通常は、根鉢の2〜3倍の植え穴を掘って、掘り出した庭土に3割程度の腐葉土(又はバーク堆肥)を入れて庭土とよく混ぜ合わせて植えつけます。 鉢植えの用土 鉢に植える場合は、赤玉土、鹿沼土、腐葉土(又はバーク堆肥)を等量に混ぜたものなどを使います。 植え場所・置き場所 寒さには強いですが、できれば北風の当たらないところに植えると、春先に花が傷まなくてすみます。 また、水はけのよくないところに植えると十分な生育は望めません。日当たりのよいところは勿論、半日陰のところでも十分に花を付けます。 むしろ夏の強い西日が当たらないところが植え付け後の生育がよいようです。 鉢植えも日の当たりのよいところに置きますが、夏の西日は避けるようにします。半日陰に置いても差し支えはありません。 植え替え 鉢植えは、2年ほどしたら根詰まりしてきますので、4月ごろに植え替えます。 鉢から抜いて、古い土を三分の一ほど落として、新しい用土に植えつけます。 日常の管理 終わった花は、そのまま落ちてしまいますが、中には、枝に挟まって落ちないものもありますので、そうした花は早めに取り除きます。 また、落ちた花をそのままにしておくと花腐れ病の原因になったりしますので、できれば早めに取り除いておきます。 剪定 自然に樹形ができていきますので剪定はあまり必要ではありませんが、剪定をするなら花後、あまり時期をおかずに行います。遅く剪定すると翌年花がつかなくなる恐れがありますので、秋以降の剪定は、必要最小限にとどめます。 また、木が大きくなりすぎたときは、全体を切り詰めて、仕立て直します。 冬の管理 耐寒性はありますが、鉢植えは霜の当たらないところに移します。 ふやし方 気に入った品種があれば、新枝の固まる7月上旬に挿し木で増やすことができます。 肥料 鉢植えは、4〜5月にお礼肥え、そして、9月に追肥として油粕と化成肥料を混ぜたものを施します。 庭植えの場合は、12月に寒肥を与える程度で、後はそれほど肥料を与えなくともよく育ちます。 病気・害虫 木に発生する病気は特にありませんが、花腐れ病が出ることがあります。また、チャドクガが発生して、葉を食いあらすことがありますので見つけ次第駆除します。そのままにしておくと葉が食い尽くされることがあります。 また、ミノムシやルビーロウムシにも注意します。 |
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