セリンセ

セリンセの花
写真 'パープルベル'
撮影時期 2008.3.20
栽培状況 秋播き後、庭植え(冬は農ポリでトンネルして霜除け)

科名

ムラサキ科

属名

キバナルリソウ属

学名

Cerinthe major

園芸分類

秋播き一年草

別名

(特にありません)

原産地

南ヨーロッパ

主な用途

庭植え、鉢植え

花期

3〜4月

【セリンセについて】

セリンセは、南ヨーロッパ原産のムラサキ科キバナルリソウ属の秋播き一年草です。この属の中でよく栽培されているのがセリンセ・マヨールで、‘プルプラスケンス’は、シルバーがかった青緑色に斑点が入る葉も特徴的ですが、紫色の花がうつむき加減に咲くところもなかなかユニークです。

なお、セリンセの和名はキバナルリソウですが、基本種は黄色の花のようです。'イエローキャンディ' (写真:下)という黄色とチョコレート色の品種もあります。

あまり栽培されることがないようですが、苗の生育がよくタネから容易に育てることができます。ただし、耐寒性がやや弱いので冬場の霜除けが必要になります。

【栽培メモ】

秋まきで育てたところ、苗の生育がよいので比較的容易に秋に定植できる苗まで育てることができました。冬は、農ポリでトンネルをして育てましたが、順調に育って、よく咲いてくれました。

【育て方は下へ ↓ 】

【セリンセの概要】

草丈

40〜50pほどになります。

紫の花(実際は苞と花筒部分が紫)が、うつむいて咲きます。黄色とチョコレート色の花の咲く品種もあります。

セリンセの花

耐寒性・耐暑性

耐寒性 やや弱い
耐暑性 弱い

耐寒性は比較的ありますが、霜に当てると傷みます。耐暑性はありません。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

※ タネから育てる場合:比較的やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名の説明

Cerinthe・・・・・ギリシャ語の keros (蝋) + anthos(花)が語源です。
※ ミツバチがこの花から蝋を採ると信じられていたことに由来します。

major・・・・・「より大きい」

【主な種類と品種】

‘プルプラスケンス’
Purprascens

紫色の花が咲きます。シルバーがかった青緑色に斑点が入る葉も魅力です。'パープルベル' という品種のタネが販売されていますが、本種の流通名かもしれません。

‘イエローキャンディ’
'Yellow Candy'

花の先が黄色で、基部はチョコレート色のツートンカラーの花です。(写真:下)

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 秋に花壇に定植した場合は、霜除けが必要になります。

タネまき

9月下旬〜10月上旬にポリポットに2粒ほど直接播きます。覆土は、タネが隠れる程度にします。

発芽後、本葉が3〜4枚になったら間引いて1本にします。2つ以上生えた苗を丁寧に分けて別のポットに植えつけても、特に問題はありませんでした。初期の生育がよいので、育苗は簡単です。

植え付け

本葉が5〜6枚になってポットに根が回ったら、花壇やプランターなどに定植します。

花壇に植える場合、土が酸性に傾いている場合は、植えつけ前に苦土石灰を1u当たり50〜100gほど撒いて庭土とよく混ぜておきます。

定植する際は、腐葉土もしくはバーク堆肥を1u当たり10Lほど入れ、化成肥料も混ぜて、庭土を深さ30cmほど耕してから植えつけます。

鉢植えの用土

鉢やプランターの用土は、水はけのよい用土に植え付けます。赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を2対1程度に混ぜた用土が一例です。市販の園芸用培養土で差し支えありません。

セリンセの花

株間

20pほどにします。

植え場所・置き場所

花壇に植える場合は、日当たりと風通しのよい場所が適しています。やや乾燥気味の土壌を好みますが、普通の土であれば問題ありません。

鉢に植えた場合も、日当たりのよいところに置いて育てます。

日常の管理

鉢植えの場合は、過湿にならないようにします。

冬の管理

寒さに弱く霜に当たると傷んでしまいますので、秋に花壇に定植した場合は、霜除けが必要になります。

プランターなどに植えた場合は、霜の当たらないところに置きます。

肥料

花壇に植える場合は、植え付け時に化成肥料を1u当たり50gほど入れ、後は株の状態を見て、必要なら追肥として3月に化成肥料を株元に施します。

鉢やプランターに植える場合は、植え付け時に緩効性の化成肥料を元肥として与え、後は、暖かくなったら2週間に1回程度液肥を与えます。市販の草花用の培養土を使用するときは、培養土に元肥が入っていますので、元肥は不要です。

病気・害虫

特に目立った被害を与えるようなものは、ありませんでした。

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