西洋オダマキ |
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【西洋オダマキについて】 |
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西洋オダマキは、北ヨーロッパなどに広く分布するキンポウゲ科オダマキ属の宿根草で、園芸品種として栽培されているのは、同属のカエルレア(Aquilegia caerulea)やカナデンシス(A. canadensis)などとの種間交雑種が主体となっています。 本来は宿根草ですが、耐暑性がやや弱いことから、温暖地では開花後に枯れてしまうことが多く、二年草扱いになります。なお、オリガミミックスのように、秋播きで翌春に開花するタイプもあります。 オダマキの名の由来は、「苧(お)」という繊維を、中を空洞にして丸く巻き付けたものを「苧玉(おだま)」と言いますが、花の形がこの苧玉に似ているからと言われています。別の説では、麻糸を紡ぐのに使ったオダマキ(苧環)という糸巻きに花の形が似ているからとも言われています。 ところで、単にオダマキという場合は、A. flabellataのことで、日本に自生するミヤマオダマキを園芸化したものと言われています。 【栽培メモ】 温暖地では、春に播いた苗の夏越しがポイントになりますが、午後は日陰になるところで、風通しをよくして育てたところ、夏を越すことができました。 上の写真の株は、秋播きにしたものの翌春には花が咲かず、夏に一部は枯れてしまいましたが、そこそこの株が何とか夏を越すことができ、次の年の春によく咲いてくれました。 ですので、春播きにして、夏場、苗を涼しいところで育てるか、もしくは秋播きで翌春に開花する種類を育てた方が失敗が少ないように思われます。 【育て方は下へ ↓ 】 |
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【西洋オダマキの概要】 |
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草丈 40〜70pほどです。 花 ピンク、赤、青、紫などの花色があります。また、一重咲きの他に八重咲きもあります。 耐寒性・耐暑性
寒さに強いですが、高温多湿が苦手で、温暖地では、開花後の夏越しがやや難しいと言えます。 秋播きで翌春には開花する品種もありますので、こうした品種でしたら夏の暑さは問題になりません。 (強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら) 栽培難易度 ※ タネから育てる場合:(温暖地では)やや難しい ※ 苗から育てる場合:やさしい (やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分) 学名の説明 Aquilegia・・・・・「ワシ」、「ワシの爪」が語源です。 vulgaris・・・・・「普通の」、「通常の」 caerulea・・・・・「青色の」 canadensis・・・・・「カナダの」 |
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【主な種類と品種】 |
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【 育て方 】 −私はこう育てる− |
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栽培のポイント ※ 温暖地で秋播きで育てる場合は、翌春に開花しやすい品種を選びます。 タネまき 宿根草ですが、株分けが難しいため、通常は、タネから育てます。春播きの場合は、3月中旬〜4月中旬に、秋播きの場合は、9月下旬〜10月中旬に播きます。秋播きの場合、翌春にはあまり開花しません。 ただし、中にはオリガミミックスのように秋播きで翌春開花する品種もありますので、関東以西の温暖地で秋にタネを播く場合は、こうした品種を選んだほうが無難です。 育苗箱に播き、覆土はしないか、ごくわずかに覆土します。発芽は良好ですが、発芽までに時間がかかりますので、用土が乾かないように注意します。 発芽後、本葉が3〜4枚程度になったらポリポットに植え替えて苗を育てます。 植え付け 本葉が6〜7枚になって、ポットの底に根が回ったら花壇やプランターなどに定植します。ただし、温暖地の場合、春播きの場合は、すぐに植え付けるよりも、一回り大きいポリポットに植え替えて、秋まで待ってから植え付けた方が無難です。 花壇に植えるときは、植えつけ前に苦土石灰を1u当たり50〜100gほど撒いて耕しておきます。また、腐食質の多い肥沃なところで肥培管理をするとよい花を咲かせますので、腐葉土(又はバーク堆肥)を十分混ぜ込みます。 株間 20〜25p程度の間隔とします。60cmの標準のプランターの場合3株が目安です。 植え場所・置き場所 日当たりがよくて、やや湿り気がある場所に植えつけます。温暖地の場合は、午後は日陰になる涼しいところが最適です。 午前中、3時間程度日の当たるところに植えていましたが、花もよく咲きましたので、特に問題はないと思います。 日常の管理 夏になる前に切り戻しをして、風通しをよくしておきます。 終わった花をそのままにしておくと、タネがたくさん付きますので、タネを取らないときは花茎を早めに切り取っておきます。 とは言え、開花後には大半の株が枯れてしまいましたので、温暖地では開花した株の夏越しは厳しいと言えます。 夏の管理 夏の高温多湿が苦手ですので、鉢やプランターに植えた場合は、夏は半日陰の、真夏は明るい日陰の涼しいところに移します。 また、ポリポットに植えている苗も同様の環境で育てます。 冬の管理 耐寒性がありますので、霜除けは不要です。 肥料 花壇に植える場合は、化成肥料を1u当たり30gほど施し、腐葉土(又はバーク堆肥)と一緒に庭土とよく混ぜ合わせてから植え付けます。追肥は、ほとんど必要ありません。 鉢やプランターに植える場合は、植え付け時に緩効性の化成肥料を元肥として与えます。後は、1ヶ月ほどしたら、固形肥料を置肥しますが量は控えめでかまいません。市販の草花用の培養土を使用するときは、培養土に元肥が入っていますので、元肥は不要です。 病気・害虫 ダニやアブラムシが発生することがあります。また、うどんこ病に注意します。 また、病気ではありませんが、夏場の高温多湿で、蒸れて枯れてしまうことがあります。 |
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