スカシユリ

【スカシユリについて】

もともとのスカシユリは、中部地方以北の海岸砂浜や山地に自生しているユリですが、栽培種は、江戸時代にエゾスカシユリとイワトユリを主として交雑育成されたものと言われています。花が美しく、丈夫であること、そして、何よりも、花が上向きに咲くという特性を持っていることから、日本の代表的な園芸種の一群をなしてきました。

ここでは、スカシユリが交配元になっている園芸品種を取り上げています。なお、スカシユリの名前の由来は、花びらの間が透いていることからきています。

【栽培メモ】

栽培品種は、丈夫で、育てやすかったです。

【育て方は下へ ↓ 】

【スカシユリの概要】

草丈

６０〜８０�p程度です。

花

花径は１０�p前後で、花が上向きに咲くところがスカシユリの特徴です。花色は多彩で、白、黄、ピンク、赤の各色のほか覆輪の品種もあります。

耐寒性・耐暑性

耐寒性、耐暑性があり、丈夫です。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の４区分。判断基準は、こちら）

栽培難易度

やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の４区分)

学名の説明

Lilium･････ギリシャ語の leirion（ユリ）が語源です。

maculatum･････「斑点のある」、「しみのある」

【主な種類と品種】

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 西日が当たる場所よりも、午前中日の当たるところが適しています。

植え付け

１０月中旬〜１１月上旬が植えつけの適期です。ユリの球根は乾燥を嫌いますので入手したらすぐに植えつけます。

庭植えの場合は、植えつける１週間ほど前に、苦土石灰を１�u当たり５０〜１００gほど撒いて耕しておきます。

植えつけに当たっては、腐葉土（又はバーク堆肥）を１�u当たり１０Ｌほど入れて、３０〜４０ｃｍほど掘り起こします。

植え付けの深さ

ユリは、球根から出た茎の土中部分にある根が栄養分を吸収するので、かなり深植えにする必要があります。

庭植えの場合は、目安としては球根の２〜３倍ほどにしますが、もっと深く植えても問題はありません。深く植えると、夏の地温上昇の影響を受けにくくなり、むしろ、ユリに適した環境をつくることになると言えます。

鉢植えの場合は、球根を来年も使うなら、球根１個もしくは１個半ほど鉢土がかかるように植え付けます。

花を楽しみ、来年は植えた球根を使わない場合は、表面より１〜２�p下に球根の頂部がくる程度の浅植えにします。

鉢植えの用土

赤玉土、腐葉土（又はバーク堆肥）バーク堆肥（腐葉土）、パーライトを６：３：１程度に混ぜた用土などを使います。

植え場所

日当たりと水はけのよいところを好みます。ただし、西日が当たる場所よりも、午前中日の当たるところが適しています。

株間

球根と球根の間に２個半〜３個程度が入る程度にします。

鉢植えの場合は、６〜７号鉢に３球が目安です。球根を来年も使う場合は、６号鉢に１球を植え付けます。

植え替え

庭植えの場合、植えてから３〜４年経つと、何となく元気がなくなりますので１０月〜１１月上旬に球根を掘り出します。分球できるものは丁寧に分けてから水洗いをして土を落とし、日陰で乾かしたのち、球根を消毒をします。

消毒をした球根は、日陰で乾かした後、できるだけ早く別の場所に植えつけます。ユリは、乾燥させて貯蔵することは不可です。

日常の管理

植え付ければ、後は特段の管理は不要ですが、花が終わったらすぐに摘み取ります。

地上部の葉が半分ほど枯れてきたら、地際で切り戻しをします。

肥料

庭植えの場合は、植え付け時に緩効性の化成肥料を１�u当たり１００ｇほど混ぜて植えつけます。芽が出たら追肥として化成肥料を施します。

鉢植えは、植え付け時に緩効性の化成肥料を施し、芽が出たら、緩効性の固形肥料を追肥として与えます。

病気・害虫

アブラムシがつきやすいので、早めに駆除します。アブラムシはユリの大敵であるモザイク病を媒介するので、特に注意が必要です。

そのほか、夏の高温時に白絹病が発生することがあります。