宿根アネモネ

宿根アネモネの花
写真 アネモネ・シルベストリス
撮影時期 2018.4.4
栽培状況 庭植え

科名

キンポウゲ科

属名

イチリンソウ属

学名

Anemonne spp.

園芸分類

宿根草

別名

(特にありません)

原産地

欧州〜シベリア、北米

主な用途

庭植え、鉢植え

花期

4月〜5月

【宿根アネモネについて】

宿根アネモネとしていますが、そういう名前の固有の種があるわけではありません。宿根性のアネモネのうち、園芸種として流通している種類を便宜的にそう呼んでいます。

ところで、アネモネと言えば、球根で美しい花を咲かせるアネモネ・コロナリア(Anemone coronaria)を思い浮かべますが、コロナリアは植えっぱなしにしておくと夏に球根が腐ってしまいます。ここで取り上げている宿根性のアネモネは、植えっぱなしにできますが、やや夏の暑さに弱いので、温暖地では、条件が悪いと夏に枯れてしまうことがあります。

宿根性のアネモネのうち、白花のシルベストリスがよく栽培されますが、外にも何種類か出回っています。いずれも清楚な花で、なかなか魅力があります。

【栽培メモ】

シルベストリスは、鉢植えでも、庭植え夏を越すことができましたので、比較的耐暑性があります。パルマータは、以前に育てたときは、管理がよくなかったせいもありますが、夏越しができませんでした。その後に鉢植えで再挑戦したところ、2株のうち1株は夏を越して、なかなかよく咲いてくれました。

【育て方は下へ ↓ 】

【宿根アネモネの概要】

宿根アネモネの花

草丈

20〜30pほどです。

(主な種類と品種を参照してください。)

耐寒性・耐暑性

耐寒性 強い
耐暑性 比較的強い〜弱い
(種類によります)

耐寒性は強いですが、耐暑性はあまり強くありません。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱いの4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

比較的やさしい〜かなり難しい

(※ やさしい、、普通、やや難しい、難しい、の5区分)

学名の説明

Anemone・・・・・ギリシャ語の anemos(風)が語源です。

sylvestris・・・・・「森に生ずる」

multifida・・・・・「多裂の」

palmata・・・・・「掌状の」

【主な種類と品種】

シルベストリス
A. sylvestris

花径5p程度の白花です。別名をバイカイチゲと言います。夏の暑さには比較的強く、関東以西の温暖地でも夏越しが可能です。

ムルティフィダ
A. multifida

北アメリカ原産のアネモネです。クリームイエローのほか、赤花種もありこちらの方がよく流通しています。

パルマータ
A. palmata 

淡いクリーム色の花が咲きます。やや耐暑性は弱いですが、夏場、涼しいところに置けば温暖地でも夏越しできます。(写真:下)

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 夏場は、できるだけ涼しい環境で育てるようにします。

植え付け

春か秋に植え付けますが、関東以西の温暖地では秋に植え付けます。園芸店やホームセンターなどで見かけることは少なく、種苗会社のカタログやネットを通じて購入する方が早道です。

耐暑性がやや弱いので、関東以西の温暖地では庭植えよりも栽培環境を変えられる鉢やプランターで栽培した方が管理が楽です。もっとも、午後、日陰になるような適地があれば、シルベストリスは庭植えでも宿根します。

宿根アネモネの花

鉢植えの用土

水はけのよい用土を使います。赤玉土、腐葉土(又はバーク堆肥)、パーライト(軽石砂)を6:3:1程度に混ぜた用土などが一例です。

植え場所・置き場所

耐暑性があまり強くないので、半日陰で夏の直射日光を遮れるところを選びます。落葉樹の下などもよいと思われます。

シルベストリスは、比較的耐暑性がありますので、午後、日陰になるところであれば大丈夫です。

鉢やプランターは、秋から春は日当たりのよいところに置きます。

株間

15〜20pほどにします。

日常の管理

過湿は避け、表土が乾いたら、たっぷりと水やりします。

夏の管理

関東以西の温暖地では、鉢植えは風通しのよい明るい日陰に置き、強光と高温から守ってやることが栽培のポイントになります。

冬の管理

耐寒性が強く、戸外で冬を越します。

肥料

3〜5月ごろの生育期間中、2週間に1回程度液肥を与えるか、緩効性の化成肥料を1〜2ヶ月に1回、緩効性の固形肥料を置肥します。

病気・害虫

特にはないようです。

ページのトップに戻ります。このページのトップへ
一覧へ戻ります。一覧に戻ります。