キンケイギク(金鶏菊)

キンケイギクの花
写真 ‘サンキッス’
撮影時期 2018.5.6
栽培状況 秋播き後、庭植え

科名

キク科

属名

キンケイギク属

学名

Coreopsis basalis
Coreopsis grandiflora

園芸分類

秋まき一年草、宿根草

別名

キンケイソウ

原産地

アメリカ南部

主な用途

鉢植え、庭植え

花期

5月

【キンケイギクについて】

キンケイギク(金鶏菊)は、本来は、アメリカ合衆国のテキサス州などが原産のキク科キンケイギク属のコレオプシス・バサリス(Coreopsis basalis)を指しますが、園芸上は、ホソバハルシャギクと呼ばれる同属のグランディフローラ(C. grandiflora)もキンケイギクとして扱われています。

バサリスは一年草で、グランディフローラは宿根草ですが、何故、この二つがキンケイギクと呼ばれるかと言えば、おそらく、双方が非常によく似ていて、見分けがつきにくいからだと思われます。

この仲間にオオキンケイギク(C. lanceolata)がありますが、オオキンケイギク(写真:最下段)は、北アメリカ原産の帰化植物です。とても丈夫で花も美しいので、道路の法面などに花が咲いているところを見かけることがあります。

しかしながら、オオキンケイギクは、あまりの繁殖力の強さから特定外来生物に指定され、栽培が禁止されていますのでご注意願います。

【栽培メモ】

キンケイギクの中の‘サンキッス’という品種のタネを播いて栽培したところ、育苗も簡単で、育てやすかったです。なお、‘サンキッス’は、ホソバハルシャギクの系統です。

【育て方は下へ ↓ 】

【キンケイギクの概要】

草丈

30〜50cmほどです。

花径5〜6cmほどで、基部が褐色の蛇の目咲きになります。

品種によっては、蛇の目がないものもあります。

キンケイギクの花

耐寒性・耐暑性

耐寒性 比較的強い
耐暑性 やや弱い

耐寒性があり丈夫です。耐暑性は弱く、花壇に植えていた‘サンキッス’の株は、ほとんどが夏に枯れてしまいました。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

※ タネから育てる場合:やさしい

※ 苗から育てる場合:やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名の説明

Coreopsis・・・・・ギリシャ語の koris(ナンキンムシ)+ opsis(・・・に似た)が語源です。
※ 美しい花にしては変な学名ですが、果実が南京虫に似ていることがその由来です。

basalis・・・・・「基部の」、「基底の」

grandiflora・・・・・「大きい花の」

lanceolata・・・・・「披針形の」 ※ 「披針形」とは、竹の葉のように、細長くて、先のほうがとがり基部がやや広い形をしているものをいいます。

【主な種類と品種】

コレオプシス・バサリス

テキサス州原産の一年草で、草丈は40pほどです。基部に褐色の蛇の目が入ります。園芸品種には、蛇の目の入らない品種もあります。

コレオプシス・グランディフローラ

ホソバハルシャギクと呼ばれる種類で北アメリカ原産の宿根草です。‘サンキッス’(上の写真2枚)や‘サンファイア’などの園芸品種があり、園芸上は、こちらの方が多く流通しているようです。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 日当たりのよいところで育てます。

タネまき

春まきの場合は3月下旬〜4月、また、秋まきの場合は9月下旬〜10月中旬ごろに播きますが、温暖地の場合は、通常は、秋に播いて翌春に開花させます。育苗箱に播いて、覆土はタネが隠れる程度に薄くします。

発芽後、本葉が3〜4枚のころに3号のポリポットに植え替えて育苗します。発芽後の生育もよく、育苗は簡単です。

キンケイギクの花

植え付け

ポットに根が回ったら花壇やプランターなどに定植します。秋まきの場合、そのままポリポットで育て、春に定植してもかまいません。

春につぼみが付いた苗、あるいは花の咲き始めた苗が販売されていることが多いようです。ポット苗が一般的ですので、根鉢を崩さないように花壇やプランター、もしくは、一回り大きめの鉢に植え付けます。

鉢植えの用土

市販の草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を2対1程度に混ぜたものなどを使います。

株間

20〜25pとします。

植え場所・置き場所

日当たり水はけのよいところが適地ですが、半日陰でも栽培できます。土質を選ばず少々のやせ地でもよく生育します。

鉢やプランターに植えた場合も、日当たりのよいところで育てます。

オオキンケイギクの花

日常の管理

定植して活着すれば、丈夫ですので、それほど手間がかかりません。

肥料

無肥料でもよく育つので、庭植えの場合は施肥の必要はありません。

鉢やプランターに植える場合は、植え付け時に緩効性の化成肥料を元肥として与え、後は、液肥を月2回ほど与えます。市販の草花用の培養土を使用するときは、培養土に元肥が入っていますので、元肥は不要です。

病気・害虫

アブラムシが付くことがあります。また、ウドンコ病が発生することがあります。

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