エリシマム |
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【エリシマムについて】 |
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エリシマムは、南ヨーロッパ原産のアブラナ科ニオイアラセイトウ属の秋まき一年草です。本来は宿根草ですが、暑さに弱く開花後に枯れてしまうので、通常は、一年草として扱われます。 この属の中で、よく栽培されているのがニオイアラセイトウ(エリシマム・ケイリー E. cheiri)で、単にエリシマムという場合、本種のことを指す場合が一般的です。シュガーラッシュシリーズやベガシリーズなど開花に低温を必要としない品種があります。 その外には、アリオニー(E. allionii)のシトローナシリーズも見かけますが、リニフォリウムは、あまり流通していないようです。 なお、ニオイアラセイトウという場合、ケイリーを指す場合の他に、この属を意味する場合もあります。ニオイアラセイトウというのはアラセイトウ(ストック)に似て花に芳香があることに由来します。 チェイランサスとも呼ばれますが、この属が以前はチェイランサス属とされていたことによります。また、ウォールフラワーは英名ですが、この花が古い土壁の上によく咲いていたことに由来しているそうです。 【栽培メモ】 開花に低温を必要としない品種を、秋まきにして育てたところ、冬のうちから花が咲き始めました。そこで、冬の間、不織布でトンネルをして育てたところ、上の写真のようによく咲いてくれました。 【育て方は下へ ↓ 】 |
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【エリシマムの概要】 |
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草丈 20〜60pほどです。 花 花径1.5〜2pほどの小さな花が、房状に咲きます。花色は、黄、橙、赤などがあります。 耐寒性・耐暑性
寒さには強いですが直接霜に当てないほうが無難です。暑さに弱く夏を越すことができません。 (強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら) 栽培難易度 ※ タネから育てる場合:やさしい ※ 苗から育てる場合:やさしい (やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分) 学名の説明 Erysimum・・・・・ギリシャ語の eryomai(助ける、節約する)が語源です。 cheiri・・・・・「赤い花の咲く」 allionii・・・・・18世紀の植物学者の Charles Allioni への献名 linifolium・・・・・「リナムのような葉の」 |
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【主な種類と品種】 |
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園芸店やホームセンターなどで、シベリアンフォールフラワー(E. x allionii)という花を見かけますが、これは、種間交配種とされています。(写真:最下段) |
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【 育て方 】 −私はこう育てる− |
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ここでは、ニオイアラセイトウの育て方について記載しています。 栽培のポイント ※ タネから育てる場合は、まき時が遅れないようにします。 ※ 植え付け後、摘芯をすると枝数が増えて花付きがよくなります。 タネまき 9月中旬〜下旬がタネまきの適期です。箱まきにするか、ポットに直接まき、薄く覆土します。まき時が遅くなると、苗が十分に育たず春になって開花しない株が出てきますので、適期に播くことが大切です。 箱まきした場合は、発芽後、本葉が2〜3枚になったらポリポットに植え替えます。直根性のため、あまり遅くならないうちに植え替える必要があります。 ポットに直接播いた場合は、発芽後、間引きをして丈夫な苗を1本残します。 植え付け 酸性土を嫌いますので、花壇に植え付けるときは、定植する前に苦土石灰を1u当たり100gほど撒いて耕しておきます。 タネを播いて育てた株は、本葉5〜6枚になるまでに定植します 花壇に植えるときは、腐葉土(又はバーク堆肥)を1u当たり10Lほど入れて、庭土とよく混ぜてから植えつけます。 鉢やプランターに植える場合は、園芸店やホームセンターなどでポット苗が売られていますので、これを買って植えつけると簡単です。 鉢植えの用土 市販の草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を2対1程度に混ぜたものなどを使います。 株間 20〜25pほどにします。 植え場所・置き場所 花壇に植える場合は、日当たりと水はけのよいところに植え付けます。 鉢やプランターに植えた場合も、日当たりのよいところに置いて育てます。 日常の管理 植え付け後、摘芯をすると枝数が増えて花付きがよくなります。 花が終わったら早めにつみ取ると、長く花が楽しめます。 冬の管理 ベガ系やシュガーラッシュ系などの早咲きの品種は、秋に苗を定植すると年内には咲き始めます。この状態で霜に当たると株が傷みますので、花壇に植えた場合、寒さの厳しいときは不織布でトンネルをするなどして霜除けをします。 鉢やプランターは、軒下など霜の当たらないところで育てます。 肥料 花壇に植える場合は、化成肥料1u当たり50gほど施して、庭土によく混ぜて植え付けます。追肥は特に必要ありません。 鉢やプランターに植える場合、市販の草花用の培養土を使用するときは、培養土に元肥が入っていますのでそのまま植え付けます。 用土を調整したときは、植えつけ時に緩効性の化成肥料を与えます。後は、春になって株の状態をみて、必要なら液肥を与えます。 病気・害虫 アブラムシがつきやすいので、早めに駆除します。また、ハモグリバエに要注意です。 |
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