ウメ

ウメの花
写真 シダレウメ
撮影時期 2004.2.21
撮影場所 南楽園にて

科名・属名

バラ科
サクラ属

園芸分類

落葉小高木

別名

(特にありません)

原産地

中国

用途

庭植え
鉢植え(盆栽)

花期

1月〜3月

【ウメについて】

ウメ(梅)は、中国原産のバラ科サクラ属の落葉小高木で、原産地は湖北省あるいは四川省ではないかと言われています。日本には、唐の時代に遣唐使によってもたらされたとする説が一般的です。昔から日本人に愛されてきた花木で、早いものは1月下旬に花をつけ、早春の花木の代表格です。

万葉集に、ウメを詠んだ歌は119首あると言われていますが、その中でも、山上憶良が詠んだ次の歌は好きな歌のひとつです。蛇足ながら「春されば」は、「春が去れば」ではなく「春になったら」という意味です。

 春されば まづ咲くやどの 梅の花 独り見つつや 春日暮らさむ

ところで、ウメの品種は300種以上あると言われており、一般的には「野梅系」、「緋梅系」、「豊後系」、「杏系」の4つに区分されています。

寒い冬の日に、梅が咲いているのを見つけると、春が確実にやってきているという実感がしてきます。ウメは、もっぱら花を楽しむ花梅もよいし、花を楽しんだ後、青梅を収穫して、梅干しにする実梅もまたよいものです。

【栽培メモ】

1本の木で花も実も楽しむため、「花香実」という品種を植えていました。やはり剪定が大事な作業で、こればかりは毎年欠かすことができませんでした。毎年、よく咲いていましたが、庭が狭く、切らざるをえ得なくなったことが今でも残念です。

【ウメの概要】

ウメの花

樹高

落葉小高木で、5〜6メートルになるものもあります。

白、淡桃、桃、赤、濃赤などの色があり、一重と八重があります。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 強い
耐暑性 強い

耐寒性は強く、東北以南で栽培可能です。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Prunus mume

学名の説明

Prunus・・・・・・スモモのラテン古名に由来します

mume・・・・・日本語のウメから

【主な種類と品種】

ウメは、多くの場合、野梅系、緋梅系、豊後系、杏系に分けられることが多いようです。

野梅系

野梅から変化した原種に近いものです。性質は強健で、枝が細く、葉も割合に小さいのが特徴です。
代表的な品種としては、「冬至」、「難波」、「内裏」、「月影」などがあります。

緋梅系

古い枝の断面が赤いのが特徴で、枝を折るか、あるいは切れば緋梅性かどうかわかります。多くは紅梅ですが、花色には関係ありません。
代表的な品種としては、「緋梅」、「鹿児島」、「鴛おう」などがあります。

豊後系

野梅性より枝が太く、大型の葉が特徴です。花に香りがなく、淡紅色の品種が多いようです。
代表的な品種としては、「豊後」、「そうめいの月」などがあります。

杏系

杏との交雑種で豊後系と似ていますが、枝、葉とも小型で葉面に毛がなく、なでてみると滑らかです。
代表的な品種としては、「八朔」、「記念」などがあります。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 枝がよく伸びて樹形が乱れますので、毎年、剪定します。

ウメの花

植え場所

ウメは、日当たりのよい場所を好むので、こうしたところに植えつけます。

日当たりの悪い場所や湿り気のある場所は避けるようにします。

植え付け

植えつけは11月〜翌年2月頃におこないますが、若い苗木は12月中に植えつけた方が安全です。

苗木の大きさにもよりますが、通常は根鉢の2〜3倍の植え穴を掘って、掘り出した庭土に3〜4割程度の腐葉土(又はバーク堆肥)を入れて庭土とよく混ぜ合わせて植えつけます。

植え付け後はたっぷりと水やりし、風でぐらつかないように支柱を立てておきます。

剪定

ウメの管理で大事な作業は、剪定です。ウメは、短い枝ほど花芽を多くつくる性質がありますが、剪定をしないと徒長枝が伸び放題になって花つきが悪くなります。

時期は、12月中旬〜1月ごろに行います。長く伸びた枝は、数芽ないし10芽ほど残して切り取り、基部に花芽のできる短枝をつくるようにします。

こうして剪定をしていくと、だんだんと枝の下にある短枝が枯れていきますので、5〜6年したら強剪定をして、低い位置で切り戻しをします。

ウメの花

肥料

1月に寒肥を、そして、花後にお礼肥えとして、油カスと骨粉を等量に混ぜたものを施します。

幼木期を過ぎると肥料は控えめにします。

多肥にすると、徒長枝が出やすくなってしまいます。

病気・害虫

病害虫は、アブラムシ、カイガラムシ等が付きますので、スミチオンなどを散布します。

実を収穫する場合は、クロホシ病を予防するためダイセンなどを散布しておくと、きれいな実を収穫することができます。

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