ユーチャリス

ユーチャリスの花
写真 ユーチャリス
撮影時期 2016.7.14
栽培状況 鉢植え

科名・属名

ヒガンバナ科
ユーチャリス属

園芸分類

春植え球根

別名

アマゾンリリー
ギボウシユリ

原産地

中央〜南アメリカ

用途

鉢植え

花期

不定期

【ユーチャリスについて】

ユーチャリスは、アマゾン川の源流地域原産のヒガンバナ科の春植え球根で、アマゾンリリーとも呼ばれます。また、ギボウシのような葉が特徴で、ギボウシユリという別名があります。栽培されているのは、この属のムーレイ(Eucharis moorei)とサンデリ(E. sanderi)の自然交雑種と言われています。

スイセンに似た純白のとても美しい花が咲きますが、冬の温度管理が適切にできないと花が咲きにくいのが難です。

開花の条件としては、25〜30度の高温が4週間ほど続くと花芽ができるとされていますが、冬の温度管理を適切に行い、それまでに充実した株に育てておくことが必要です。

【栽培メモ】

花がちょっと咲きにくいことから、その年も諦めていたら、11月になって、軒下に置いてあった株のひとつに花茎が見え始めました。早速室内に取り込み、どうなることやらと思っていたら無事に咲いてくれました。

前年に、冬が来る前に室内に取り込み、12月から4月ごろまで部屋の中に小さな簡易温室を置き、その中に入れて育てたのが開花につながったようです。

おもしろいことに、次の年(今年)は7月に花が咲きましたので、開花時期は一定ではなく、気まぐれのような気がします。

【ユーチャリスの概要】

ユーチャリスの花

草丈

30〜50cmほどです。

しっかりした花茎が50cmほどに伸びて、5輪ほど白い花がうつむいて咲きます。花径は8〜10cmで、清楚な美しい花です。

一つの花茎に5輪ほどの花が咲きますが、一度に咲くのではなく、3〜4日ごとに一輪ずつ咲いていきますので長く楽しめます。

また、花には芳香がありますが、日がたつにつれ香りが強くなるような気がします。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 弱い
耐暑性 強い

耐暑性は強いですが、耐寒性はありません。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

やや難しい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Eucharis x grandiflora

学名の説明

Eucharis・・・・・ギリシャ語の eu(良、真)+charis(惹き付ける)が語源で「とても目を引く」という意味です。

grandiflora・・・・・grandis(大きい)+ flora(花の)

【主な種類と品種】

ユーチャリスは10種類ほどが知られていますが、販売されているのはグランディフローラだけのようです。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 冬から春先の温度が不足して葉がなくなるようでは、開花は難しいと思われます。

植え付け

耐寒性がないので、鉢での栽培になります。球根は、園芸店やホームセンターなどではあまり見かけることがありませんが、ネットや種苗会社のカタログなどで入手します。

植えつけは、できれば4月に入ったら植えつけ、室内の暖かいところに置きます。外に出すのは、十分に暖かくなった5月にします。

ユーチャリスの花

鉢植えの用土

鹿沼土、赤玉土、腐葉土(又はバーク堆肥)を等量にした用土に植えていましたが、よく育っていました。赤玉土と腐葉土を7対3程度に混ぜた用土でもかまいません。

植え付けの深さ

球根の頭が少し見える程度の浅植えとします。

株間

6〜7号鉢に1球、8号鉢に3球が目安です。

置き場所

10月は半日陰に、11〜5月は室内のレースのカーテン越しに、6〜9月は明るい日陰に置きます。特に、夏場は直射日光に当てないよう注意します。

植え替え

2〜3年に1回、4〜5月に植え替えます。その際、分球しているものは、手で簡単に分けることができますので、分球して植えつけます。

植え替えの際、根を傷めないよう丁寧に取り扱います。

日常の管理

水切れに注意し、鉢土の表面が乾たら十分に水やりをします。

開花中、室内に鉢を置くと風で花茎が倒れるということはありませんが、日が当たる方に少し傾きますので、鉢を回して傾きを直していきます。

冬の管理

開花したときの状況からして、冬の温度が重要です。冬から春先の温度が不足して葉がなくなるようでは、開花は難しいように思われます。

そこで、11月から5月までは室内で育てますが、開花させるには、12月〜4月まで、室内に小さい簡易温室を入れ、その中で育てると開花しやすくなります。

冬から春先に温度が低いところに置くと、生育を始めるのが遅れ、元気よく成長をしはじめたと思っているうちに、早くも秋が来て休眠するというサイクルになり、これでは、開花が難しくなります。

早めに室内に入れておけば、葉を落としませんので、回数は減るものの鉢土が乾いたら、軽く水やりを続けます。

ふやし方

よく分球しますので、植え替え時に分球して増やすことができます。

肥料

植え付け時に緩効性の化成肥料を少し与え、後は、4〜10月ごろまで2週間に1回程度液肥を与えるか、もしくは緩効性の固形肥料を定期的に置肥します。

病気・害虫

葉の食害を受けることがあります。

ページのトップに戻ります。このページのトップに戻ります。一覧へ戻ります。一覧に戻ります。