フジバカマ

フジバカマの花
写真 フジバカマ
撮影時期 2015.10.9
栽培状況 庭植え

科名・属名

キク科
ヒヨドリバナ属

園芸分類

宿根草

別名

カオリグサ

原産地

日本、朝鮮半島
中国

用途

庭植え

花期

9〜10月

【フジバカマについて】

フジバカマ(藤袴)は、秋の七草のひとつで、万葉の昔から日本人に親しまれてきました。日本、朝鮮半島それに中国に分布するキク科ヒヨドリバナ属の宿根草で、名前の由来は、花色が藤色で花の形が袴に似ているからというのが一般的です。

元々は中国が原産地で、奈良時代に渡来したと言われていますが、日本にも自生していたとの説も有力です。もっとも、最近では、野生種はほとんど見かけなくなってきて、絶滅危惧種になっています。

幸い、園芸店などで苗が売られていますので手に入れることはできます。ただし、フジバカマの名で市販されているものの多くは、フジバカマとサワヒヨドリ(Eupatorium lindleyanum)の雑種と言われています。掲載している写真の株もそうではないかと思われます。

【栽培メモ】

暑さ、寒さに強く育てやすい宿根草と言えます。6月頃に切り戻しをしないと締まった株になりませんので、この作業だけは欠かせません

【フジバカマの概要】

フジバカマの花

草丈

1mほどになります。

花茎の先に、淡紫色の小さな花が集まって咲きます。白花の園芸品種があります。(写真:下)

耐寒性・耐暑性

耐寒性 強い
耐暑性 強い

暑さ寒さに強い宿根草です。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Eupatorium japonicum(= E. fortunei)

学名の説明

Eupatorium・・・・・小アジアにあったポントス王国のミトリダテス6世エウパトル( Mithridates VI Eupator) に由来します。
※ ミトリダテス6世が自ら命を絶ったときに使用した毒薬がヒヨドリバナ属の一種から抽出されたと言われていることから

japonicum・・・・・「日本の」

fortunei・・・・・スコットランドの植物学者で植物コレクターである Robert Fortune への献名

makinoi・・・・・植物学者の牧野富太郎博士への献名

lindleyanum・・・・・18世紀のイギリスの植物学者 John Lindley への献名

【主な種類と品種】

フジバカマの仲間には、ヒヨドリバナ(E. makinoi)やサワヒヨドリ(E. lindleyanum)などがあります。また、青花フジバカマは、アゲラタムによく似た花を咲かせ、ミストフラワーともよばれますが、今は別属にされています。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 6月頃に切り戻しすると、草丈が低く抑えられ草姿がよくなります。

植え付け

植え替え時に株分けしたものを春か秋に植えつけます。また、園芸店やホームセンターなどでも春にはポット苗、秋には蕾の付いた苗が売られていますので、これを買って植え付けることもできます。庭植えのほか、鉢やプランターで栽培することもできます。

庭に植えるときは、深さ30cmほどの植え穴を掘り、掘り上げた土の3割程度の腐葉土(又はバーク堆肥)を入れ、庭土とよく混ぜ合わせて植えつけます。

鉢植えの用土

市販の草花用培養土もしくは鹿沼土、赤玉土、腐葉土(又はバーク堆肥)を等量に混ぜたものなどを使います。

フジバカマの花

植え場所・置き場所

庭に植える場合は、日当たりとやや湿り気のあるところに植えつけます。

鉢やプランターで育てる場合も日当たりのよいところに置きますが、夏場は半日陰に置いて鉢が乾きすぎるのを防ぎます。

植え替え

庭に植えた場合は、3〜4年もすると株が混みあってきますので、株分けを兼ねて春又は花後に行います。

日常の管理

鉢植えの場合は、水切れに注意します。

草丈が伸びすぎないよう、6月頃に切り戻しすると、草丈が低く抑えられ草姿がよくなります。

冬の管理

冬には地上部が枯れますので、冬が来たら地際から切り取っておきます。耐寒性が強いので、戸外で冬を越します。

ふやし方

株分けして増やすことができます。また、挿し芽も容易です。

肥料

庭に植えた場合はほとんど必要ありません。

鉢やプランターに植えた場合は、春と秋に緩効性の固形肥料を与えます。

病気・害虫

深刻な被害を与えるものはありません。

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