フジ |
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【フジについて】 |
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フジは、本州、四国、九州の山野に自生し、日本人にとって、最もなじみのある花木のひとつで、古くから愛されてきました。それだけに、フジの名木、名所も数多くあります。 日本のフジは、ひとつはノダフジ(Wisteria. floribunda)、そして、もう一つはヤマフジ(W. brachybotrys)で、この二つは中国にはないことから、日本のフジに藤を充てるのは間違っていると牧野富太郎博士は述べています。 二つの違いは、上から見て、ツルが反時計回りに巻き付くのがヤマフジで、時計回りに巻き付くのがノダフジとされています。 この2種類のうち、単にフジといえばノダフジのことで、園芸品種の多くもノダフジです。なお、ノダというのは大阪の地名の野田に由来します。 万葉集にもフジを詠んだ歌が21首あると言われています。その一句 「藤波の 花は盛りに なりにけり 奈良の都を 思ほすや君」は、太宰府で大伴四綱(おおとものよつな)が大伴旅人(おおとものたびと)に贈った歌とされています。 ところで、フジは、棚をつくらなければならないと思っている人もいますが、必ずしも棚仕立てにする必要はありません。剪定によって、一般の樹木のように主幹のある樹形に仕立てることもできます。 【栽培メモ】 棚をつくるスペースがないので株仕立てにしたところ、上の写真のように何とか花が咲くようになりました。 ただし、ツルの伸びが非常に旺盛ですので、狭いところに植えて往生しています。花を美しく見るためにも、また、樹形を整えるためにも剪定が何より重要です。 |
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【フジの概要】 |
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樹高 つる性木本で、枝は10mも伸びます。 花 品種によって花房に長短がありますが、「九尺フジ」など長いものでは90pにもなります。 園芸品種も多く、色も、白、淡桃、紫、などがあります。 耐寒性・耐暑性
耐寒性、耐暑性があります。 (強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら) 栽培難易度 比較的やさしい(伸びる枝の管理に手を取られます。) (やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分) 学名 Wisteria floribunda 学名の説明 Wisteria・・・・・アメリカの解剖学者 Caspar Wistar への献名 floribunda・・・・・「花の多い」 brachybotrys・・・・・ ギリシャ語の brachy(短い)+ botrys(ブドウの房)が語源です。 |
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【主な種類と品種】 |
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たくさんの品種がありますが、以下は比較的手に入りやすい品種です。なお、ヤマフジには、シロカピタン(白花美短)という品種があります。
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【 育て方 】 −私はこう育てる− |
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栽培のポイント ※ 剪定は、葉が落ちてから行います。 植え付け 植え付けは、一般には11〜12月と2〜3月頃が適期です。フジは、腐食質に富んだ肥沃な土壌を好みますので、植穴に腐葉土かバーク堆肥を十分に入れて庭土とよく混ぜ合わせてから植えつけます。 植え場所 日当たりのよいところでないと花付きが悪くなります。また、池の周囲にフジ棚がつくられているように、湿った場所を好みます。 鉢植えも可能ですが、毎年花を咲かすのは、水やりなど管理の十分できる人でないと相当に難しいと言えます。 鉢植えの用土 赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を7対3程度に混ぜた用土などを使います。 日常の管理 花後の豆果を残しておくと木の負担になるので、早めに取っておいてください。 剪定 剪定は、葉が落ちてから行います。長く伸びた枝には花芽が付きませんので、こうした枝を5〜10芽残して切りつめるとともに、混みあった枝や不要な枝を切り取ります。 とにかく枝がよく伸びますので、伸びすぎて他の樹木の邪魔になるような枝は、適宜切り詰めます。 肥料 庭植えの場合は、ほとんど必要ありません。 鉢植えの場合は、2月に有機質肥料を置肥し、花後にも少量の化成肥料を与えます。 チッソ肥料を与えすぎると枝が徒長するだけでなく、花付きが悪くなるので注意します。 病気・害虫 特に気にするようなものはありませんが、枝や幹にコブのできる癌腫病が発生することがあります。 そのままにしておくと樹勢が衰え花が咲かなくなりますので、早めに削り取り、切り口に石灰乳を塗っておきます。 |
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