春咲きグラジオラス

春咲きグラジオラスの花
写真 ‘ヴィンテージ'
撮影時期 2008.4.19
栽培状況 鉢植え

科名・属名

アヤメ科
グラジオラス属

園芸分類

秋植え球根

別名

早咲きグラジオラス

原産地

南アフリカ

用途

鉢植え、(庭植え)

花期

4〜5月

【春咲きグラジオラスについて】

グラジオラスといえば、夏に咲く色鮮やかな花を思い浮かべますが、この春咲きグラジオラスは、秋植え球根で名前のとおり春に花が咲きます。

現在、流通している品種の多くは、トリスティス種(G. tristis)やカルディナリス種(G. cardinalis)などの原種が交配されたものです。

夏に咲くグラジオラスと同じ属ですか草姿もずいぶんと異なり、別のイメージの植物です。花は清楚で、香りのとてもよい品種もあり、また、鉢植えで容易に育てることができるなど、とても魅力があります。

【栽培メモ】

鉢植えで育てましたが軒下で冬を越し、春には大変よく咲いてくれました。

【春咲きグラジオラスの概要】

春咲きグラジオラスの花

草丈

30〜70p程度です。

花径は5〜8p程度で、夏に咲くグラジオラスと比較すると小輪です。花色は、白、黄、紫、ローズピンクなどで、繊細な花色が特徴かと思われます。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 やや弱い
耐暑性 (夏は休眠)

耐寒性はやや弱いと言えます。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

比較的やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Gladiolus spp.

学名の説明

Gladiolus・・・・・ラテン語の gladium(剣)が語源です。
※ グラジオラスの葉の形が剣に似ていることに由来します。

tristis・・・・・「鈍い」、「ぼんやりした」

carneus・・・・・「肉色の」、「肉紅色の」

cardinalis・・・・・「深紅色の」、「緋色の」、「主要な」

【主な種類と品種】

トリスティス
G. tristis

原種ですが、よい香りのする淡い黄色の花が咲きます。草丈は50pほどです。

カルネウス
G. carneus

原種系の小型の春咲きグラジオラスです。桃色地に赤色が入り、原種系とは思えない美しい花が咲きます。(写真:最下段)

サザンクロス

白地に紫のラインが入ります。よい香りを持っています。草丈は60pほどです。(写真:上から2枚目)

ボルケーノ

濃いローズピンクに紫のラインが入ります。よい香りを持っています。草丈は50〜60pほどです。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 耐寒性がやや弱いので、冬の寒さに気をつけます。

植え付け

耐寒性がやや弱いことから、一般的には鉢やプランターで栽培します。また、夏咲きのグラジオラスと比較すると格段にコンパクトですので、鉢やプランターでの栽培に適しています。温暖地の場合は、十分に霜除けをすれば庭植えも栽培できます。

10月が植え付けの適期ですが、温暖地の場合は、11月上旬まで植え付けが可能です。

温暖地で庭に植える場合は、酸性土壌を嫌いますので、花壇に植える場合は、植えつけの前に苦土石灰を1u当たり100gほど撒いて庭土に混ぜておきます。

植え付けの際は、腐葉土(又はバーク堆肥)を1u当たり10Lほど入れて、庭土を深さ30cmほど耕してから植えつけます。

鉢植えの用土

春咲きグラジオラスの花

市販の球根用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を7対3程度に混ぜたものなどを使います。

植え付けの深さ

鉢植えの場合は4〜5cm、庭植えで5〜7cmほどにします。鉢植えの場合は深鉢が適しています。

植え場所・置き場所

鉢やプランターで育てる場合は日当たりのよいところに置きます。

花壇に植える場合は、家の南側など北風が当たらず、日当たりと水はけのよいところに植え付けます。

株間

鉢植えの場合は7号鉢に5球が目安です。庭植えの場合は5〜10cmほどにします。

植え替え

庭植えにしたものも鉢植えも、毎年掘り上げて植え替えます。

日常の管理

鉢やプランターに植えた場合は、過湿にならないよう鉢土の表面が乾いたら水やりします。長雨が予想されるときは軒下など雨のかからないところ移します。

春咲きグラジオラスの花

冬の管理

冬が近づいたら、鉢やプランターは霜の当たらない軒下に移します。

庭植えの場合は農ポリなどでトンネルをして霜除けをします。

休眠期の管理

花が終わり、葉が枯れてきたら堀り上げます。掘り上げた球根は、水洗いして日陰で乾燥させます。球根が乾いたら、分球しているものは球根を分けてネットの袋などに入れて、秋の植え付け時まで保管しておきます。

保管は、日の当たらない涼しいところにします。

ふやし方

秋の植え替えの時に、分球して増やすことができます。

肥料

発芽後に、緩効性の固形肥料を与えます。

病気・害虫

特にはないようです。

ページのトップに戻ります。このページのトップに戻ります。一覧へ戻ります。一覧に戻ります。