テイキンザクラ

テイキンザクラの花
写真 テイキンザクラ
撮影時期 2021.7.8
栽培状況 鉢植え

科名・属名

トウダイグサ科
ナンヨウアブラギリ属

園芸分類

常緑低木

別名

ナンヨウザクラ
ヤトロファ

原産地

西インド諸島

用途

鉢植え

花期

6〜10月

【テイキンザクラについて】

テイキンザクラ(提琴桜)は、キューバなど西インド諸島原産のトウダイグサ科ナンヨウアブラギリ属の常緑低木です。耐寒性が弱いこともあって、あまり栽培されることはありませんが、夏に咲く濃い朱色の花は美しいものです。ピンクの花色もあります。

提琴とはバイオリンのことで、葉の形がバイオリンに似ていることに由来します。もっとも、購入した木は比較的小さな木でしたので、まだ、葉にその特徴がさほど出ていませんでしたが、木が大きくなってからではないかと思われます。

なお、花が終わったらパラパラと花びらが下に落ちていきますが、その様子からサクラと付けられたものと思われます。

【栽培メモ】

鉢植えで育てていますが、木が小さいうちから花が咲き出しました。

冬は室内より少し温度の低い土間に置いてありましたが、葉は落としたものの春になって芽を吹いてきましたので、耐寒性は弱いものの極端に弱いということはありません。

【テイキンザクラの概要】

テイキンザクラの花

樹高

本来は3mほどになるようです。もっとも、枝はそれほど伸びせんので、剪定しながら育てれば鉢植えで栽培できます。

枝先に15pほどの長い花茎を伸ばして、花径3pほどの濃い朱色の5弁の花が咲きます。ピンクの花が咲く種類もあります。気温さえ高ければ、周年、開花するようです。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 弱い
耐暑性 強い

耐寒性は弱く、霜に当たると枯れてしまいます。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

※ (冬の保温ができれば)比較的育てやすい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Jatropha integerrima

学名の説明

Jatropha・・・・・ギリシャ語の iatros(医師)+ trophe(栄養)が語源です。

integerrima・・・・・integer(全縁の)の最上級です。
※ 「全縁」とは、葉のふちにぎさぎさがないことですので、「全くぎざぎざのない」という意味になります。

【主な種類と品種】

この属には、他に「シャボン玉の木」とも呼ばれるナンヨウアブラギリ(J. curcas)があります。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 耐寒性が弱いので、寒くなってきたら室内に取りこみます。

植え付け

耐寒性が弱いので、無霜地域など特に暖かいところを除けば、通常は鉢植えで育てます。

テイキンザクラの花

植え付けは、十分に気温が上がった4〜5月頃が適期です。植え付け後は、支柱を立てて株がぐらつかないようにしておきます。

鉢植えの用土

赤玉土と腐葉土(バーク堆肥)を7対3程度に混ぜたものなどを使います。

置き場所

日当たりのよい場所に置きます。

植え替え

鉢が小さいときは毎年、大きめの鉢に植えているときは2年に1回を目安に植え替えをします。

植え替えの際は、あまり根鉢を崩さないようにして、一回り大きい鉢に植え替えます。

日常の管理

過湿を嫌いますので、鉢植えの場合、鉢土の表面が乾いてきてから水やりをします。長雨が続きそうなときは、軒下など雨のかからないところに置いた方が安全です。

剪定

伸びすぎて樹形を乱している枝は、随時、切り戻しをします。なお、切り戻しは軽めにして、生育期間中は、強剪定は避けるようにします。

なお、ユーフォルビアなどトウダイグサ科の植物は、茎を切ったり折ったりすると白い汁が出ますが、テイキンザクラも同様です。この液に触れると、かぶれることがありますので、剪定時は手袋をして作業をしたほうが安全です。

テイキンザクラの花

冬の管理

耐寒性が弱いので、冬は室内に置き、水やりは控えめにします。温度が下がると葉が落ちます。

肥料

生育期間中に、緩効性の固形肥料を定期的に与えます。

病気・害虫

カイガラムシが付くことがあります。

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