トケイソウ

トケイソウの花
写真 トケイソウ
撮影時期 2010.5.16
栽培状況 庭植え

科名・属名

トケイソウ科
トケイソウ属

園芸分類

つる性草本

別名

ハナトケイソウ

原産地

ブラジル、ペルーなどの中南米

用途

庭植え、鉢植え

花期

6〜9月

【トケイソウについて】

トケイソウ(時計草)は、主に南アメリカ大陸に分布しているトケイソウ科トケイソウ属のつる性草本です。花の形が時計の文字盤によく似ていることが名前の由来です。

通常、トケイソウと言えば、上の写真のブラジル原産のカエルレア(Passiflora caerulea)を指します。それ以外のトケイソウ属の中では、ベネズエラ原産のコッキネア(P. coccinea)なども流通しています。また、花を観賞する種類ほか、ブラジル原産の果実用のクダモノトケイソウ(P. edulis)もよく栽培されています。

ほとんどの種類は寒さに弱いでが、通常よく見かけるカエルレアは比較的耐寒性があって、関東以西の暖地では地上部は枯れるものの庭植えで冬を越します。

【栽培メモ】

トケイソウのユニークな花形はとても魅力がありますが、いつのまにか、カエルレアがあちこちから芽を吹くようになってしまいました。枝の伸びが旺盛ですので、周りの木に絡で少々困った存在になっています。

【トケイソウの概要】

トケイソウの花

草丈

つる性で、種類によってつるの伸び方には差があります。カエルレアは3〜4mほどにはなります。

花径4〜5pほどの花が咲きます。花色は、白花のほか赤や黄色の花が咲く種類があります。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 比較的強い〜弱い(種類によります)
耐暑性 強い

一般的に耐寒性が弱いですので、カエルレアを除いては、庭植えにすると冬に枯れてしまいます。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

やさしい〜比較的やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Passiflora caerulea

学名の説明

Passiflora・・・・・fiore della passione をラテン語化した「情熱の花」という意味です。

caerulea・・・・・「青色の」

edulis・・・・・「食べられる」

coccinea・・・・・「深紅色の」

【主な種類と品種】

カエルレア
P. caerulea

一般によく栽培される種類で、通常、トケイソウと言えば本種を指します。比較的耐寒性があり、つるもよく伸びます。

コクシネア
P. coccinea

ベニバナトケイソウと呼ばれる鮮やかな赤色の花を咲かせる品種です。耐寒性は弱いです。(写真:下から2枚目)

キトリナ
P. citrina

黄花が咲くトケイソウです。花径は4pほどですが長く咲いてくれます。(写真:最下段)

クダモノトケイソウ
P. edulis

果実を収穫するための品種で、パッションフルーツとも呼ばれます。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 種類によって耐寒性に差がありますので、それに応じた防寒が必要です。

※ カエルレアは、植える場所に注意が必要です。

植え付け

トケイソウの花

園芸店やホームセンターなどには、6月頃にアンドン仕立てにした開花株が出回りますので、これを買って育てます。耐寒性が弱い種類は鉢植えで育てますが、カエルレアは温暖地では庭植えができます。

鉢で育てる場合、購入した株が小さい鉢に植えられていて根詰まり気味のときは、根鉢を崩さないようにして大きい鉢に植え替えます。また、支柱も大きいものに取り換えます。緑のカーテンに利用する場合は、大きめのプランターなどに植えつけます。

庭植えにするときは、根鉢の2〜3倍の植え穴を掘って、掘り出した庭土に三分の一程度の腐葉土若しくはバーク堆肥を入れて庭土とよく混ぜ合わせて植えつけます。後は、トレリスやフェンスなどに絡ませていきます。

鉢植えの用土

市販の草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を7対3程度に混ぜたものなどを使います。

植え場所・置き場所

庭植えにするときは、日当たりのよいところに植えつけます。ただし、カエルレアは、植えっぱなしにしておくと春になってあちこちから芽を吹きますので、他の植物に絡む恐れのないところに植え付けます。

鉢やプランターで育てる場合も日当たりのよいところに置いて育てます。

植え替え

4月中旬以降、暖かくなってから植え替えをします。

日常の管理

気温が高くなるにつれツルの伸びが旺盛になりますので、早めに誘引をしていきます。

冬の管理

トケイソウの花

トケイソウは、種類によって耐寒性にかなり開きがあります。耐寒性のない種類は室内に取り込み、水やりはぐっと控えめにします。

肥料

庭に植える場合は、特に肥料を与えなくても差し支えありません。

鉢植えで育てる場合は、植え付け、植え替え時に緩効性の化成肥料を用土に入れて植え付け、後は、生育期間中に緩効性の固形肥料を定期的に与えるか、もしくは、月に2回ほど液肥を与えます。

病気・害虫

乾燥期にハダニが発生することがあります。

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