スイートサルタン

【スイートサルタンについて】

スイートサルタンは、カフカス地方原産のキク科ニオイヤグルマ属の秋まき一年草です。以前はヤグルマギク属に分類されていましたが、現在は、ニオイヤグルマ属に入れられています。

同じ仲間では、イエローサルタンが栽培されますが、いずれも花持ちがよく、切り花としてよく利用されます。

写真のように、細かい切れ込みの入った繊細な花形と芳香が魅力です。

【栽培メモ】

せっかく苗がよくできたものの、立枯病で半分以上が枯れてしまいましたので、花壇に植える場合は天地返しをするか土壌消毒をするのがよいかと思われます。

また、耐寒性がやや弱いので、冬場に不織布でトンネルをしましたが、寒さで傷むことはありませんでした。

【スイートサルタンの概要】

草丈

５０〜７０cm程度になります。

花

花色はクリーム色・樺色・赤紫・ピンクなどがあります｡花径は５〜６�pです。花には芳香があります。

耐寒性・耐暑性

耐寒性がやや弱く、耐暑性はありません。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の４区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

※ タネから育てる場合：やや難しい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の４区分)

学名

Amberboa moschata

学名の説明

Amberboa･････（※ 不詳）

moschata･････「じゃ香の香りのする」

【主な種類と品種】

同じ仲間に、鮮やかな黄色の花をつけるイエローサルタンがあります。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 花壇に植える場合は、少し高うねにして植えつけるようにします。

タネまき

発芽適温は２０度前後ですので、９月中旬〜１０月上旬頃がタネまきの適期です。移植を嫌いますのでポリポットもしくはセルトレイに２〜３粒播くいて、覆土はタネが隠れる程度にします。寒地は、春まきします。立枯病に弱いので、清潔な用土を使用します。

発芽後、順次間引きしてよい苗を残し、薄めの液肥を与えながら育てます。

植え付け

本葉が６〜７枚になったら根鉢を崩さないようにして、花壇やプランターなどに定植します。寒さに弱いのでポットに植えたままフレームなどで冬を越し、春に定植してもかまいません。

酸性の土壌を嫌いますので、花壇に植え付けるときは、定植する前に苦土石灰を１�u当たり１００ｇほど播いて耕しておきます。植え付ける際は、腐葉土（又はバーク堆肥）を１�u当たり１０Ｌほど入れ、化成肥料も入れてから庭土を深さ３０cmほど耕してから植えつけます。

また、夏に天地返しをしておくか、土壌消毒をして植え付けると立枯病や菌核病が少なくなるのではないかと思われます。あまり広い面積に植えるのでなければ、植え付け場所の土壌を運び出し、赤玉土を入れて客土するのも一つの方法かと考えられます。

なお、過湿を嫌いますので、少し高うねにして植えつけるようにします。

鉢植えの用土

市販の草花用培養土、あるいは、赤玉土と腐葉土若しくはバーク堆肥を７対３程度に混ぜたものなどを使います。

植え場所・置き場所

花壇に植える場合は、日当たりと水はけのよいところに植え付けます。

鉢やプランターで育てる場合も日当たりのよいところに置きます。

株間

株が大きくなりますので２５〜３０�p程度にします。標準のプランターの場合は３株が目安です。

日常の管理

乾燥を好みますので、鉢やプランターに植えた場合は、過湿にならないよう注意します。

草丈が１０�pほどの時に摘心すると花数が多くなります。

冬の管理

耐寒性が弱いので、霜除けをする必要があります。私は、不織布を掛けていますが、これだと寒さで傷むことはありません。

肥料

花壇に植える場合は、植え込み時に緩効性の化成肥料を１�u当たり３０〜４０ｇほど入れて庭土とよく混ぜてから植えつけます。有機質肥料は避けるようにします。追肥は、さほど必要ありません。

鉢やプランターに植える場合は、元肥のほかに追肥として冬場を除き、月に２回程度液肥を与えます。市販の草花用の培養土を使用するときは、培養土に元肥が入っていますので、元肥は不要です。

病気・害虫

立枯病に注意します。