スパラキシス

【スパラキシスについて】

スパラキシスは、南アフリカ原産のアヤメ科の秋植え球根です。通常、単独の品種が売られていることはなく、花色を混合したものが販売されています。いずれも、派手な色彩の花が咲きますので、花壇の中でもよく目立ちます。

丈夫で育てやすく、分球して球根も増えていきますので、秋植え球根の中でも魅力ある種類のひとつと言えます。

半耐寒性でやや寒さに弱いことから、通常は、鉢やプランターに植えて育てますが、温暖地では、不織布などでトンネルをすれば花壇に植えて楽しむことができます。

【栽培メモ】

最近は暖冬傾向にありますので、花壇に植えて、冬は不織布でトンネルをしたところ、特に寒さに傷むこともなくよく咲いてくれました。また、プランターに植えた方は、霜の当たらない軒下で冬を越しています。

【スパラキシスの概要】

草丈

草丈は、３０�p〜４０�pほどになります。

花

春の真っ盛りに、径４�pほどのきれいな花を咲かせます。

色は、朱橙色、緋紅色、赤、クリーム色、白、ピンク等があり、通信販売では、各色の混合でよく売られています。

耐寒性・耐暑性

耐寒性がやや弱いので、霜に当てないようにします。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の４区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

比較的やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の４区分)

学名

Sparaxis spp.

学名の説明

Sparaxis･････ギリシャ語の sparasso（引き裂く、破る）が語源です。

tricolor･････「三色の」

grandiflora･････「大きい花の」

hybrida･････「雑種の」

【主な種類と品種】

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 花壇に植えた場合は、霜除けが必要です。

植え付け

１０月上旬〜下旬に花壇やプランターなどに植えつけます。やや耐寒性が弱いので鉢やプランターで育てる場合が多いですが、関東以西の温暖地では、霜除けをすれば花壇で栽培できます。

花壇に植える場合は、腐葉土（又はバーク堆肥）を１�u当たり１０Ｌほど入れて、庭土とよく混ぜてから植え付けます。

鉢植えの用土

鉢やプランターの用土は、市販の球根用培養土もしくは赤玉土と腐葉土（又はバーク堆肥）を７対３程度に混ぜたものなどを使います。

植え付けの深さ

花壇に植える場合は５cm、鉢やプランターの場合は３cmほど土が被る深さにします。

株間

花壇に植える場合は、間に球根が３個入るほどの間隔で植えつけます。鉢植えの場合は、６号鉢で７〜８球を目安とします。

植え場所・置き場所

花壇に植える場合は、日当たりと水はけのよいところに植え付けます。鉢やプランターで育てる場合も日当たりのよいところに置きます。

植え替え

花壇に植えた場合は、２〜３年は植えっぱなしにできます。鉢やプランターで育てた場合は、毎年、植え替えます。

日常の管理

鉢やプランターで育てる場合は、暖かくなってきたら水切れさせないようにします。花が終わったら水やりは控えめにし、葉が黄色くなってきたら水やりを中止します。

タネをとる場合を除き、花が終わったら花茎を早めに切り取っておきます。

冬の管理

霜に当たると傷んでしまいますので、温暖地でも花壇に植えた場合は、霜除けをする必要があります。寒くなってきたら不織布や農ポリでトンネルをします。

鉢やプランターは、軒下など霜の当たらないところに移し、水やりはやや控えめにします

休眠期の管理

５月ごろには葉が枯れてきて休眠期に入ります。植え替えを予定しているときは、葉が枯れてきたら球根を掘り上げます。掘り上げる時期を失したときは、１０月ごろに掘り上げて、すぐに植え付けてます。

鉢やプランターの場合は、掘り上げずに、そのまま、雨のかからない日陰に置いて秋の植え替え時まで保管しても差し支えありません。水やりは不要です

掘り上げた球根は、水洗いして日陰で乾燥させます。球根が乾いたら、分球しているものは球根を分けてネットの袋などに入れて、植えつけ時まで保管しておきます。保管場所は、雨の当たらない日陰の風通しのよいところにします。

ふやし方

分球して増やすことができます。

肥料

花壇に植えた場合は、植え込み時に、化成肥料を１�u当たり５０ｇほど入れて庭土とよく混ぜておきます。追肥はほとんど必要ありません。

鉢やプランターの場合は、植えつけ時に緩効性の肥料を与え、暖かくなったら液肥を月２回程度与えます。

病気・害虫

アブラムシが付くことがあります。また、花壇に植えた場合、水はけが悪いと白絹病が発生することがあります。