エボルブルス

エボルブルスの花
写真 エボルブルス
撮影時期 2007.9.8
栽培状況 庭植え

科名・属名

ヒルガオ科
アサガオカラクサ属

園芸分類

多年草

別名

アメリカンブルー

原産地

温帯〜熱帯アメリカ

用途

庭植え、鉢植え

花期

7〜10月

【エボルブルスについて】

エボルブルスは、北アメリカからアルゼンチンに100種ほどが分布しているヒルガオ科アサガオカラクサ属(エボルブルス属)のほふく性の多年草もしくは低木です。寒さに弱いことから庭植えでは冬を越すのは困難ですので、通常は一年草として扱われます。もっとも、室内に取り込めば冬を越すことができますし、暖地の場合は、霜の当たらない軒下で冬を越せます。

園芸種として栽培されているのは、北米原産のピロサス(Evolvulus pilosus = E. nuttallianus)とブラジル原産のグロメラツス(E. glomeratus)です。そのほか、種間交配により育成された園芸品種もあります。

ピロサスは、株も葉も小さいですが、葉の両面に軟毛が密生していて、花は青〜薄紫桃色の花が咲きます。なお、ピロサスは、種小名が変更されています。一方、グロメラツスはピロサスよりも大型で、花径2.5pほどの青色の花が咲きます。

ところで、エボルブルスの中でアメリカンブルーとも呼ばれているのは、ハワイで品種改されたもので、'ブルー・デイズ' (Blue Daze) と名付けられています。なお、本種は、ピロサス種とされたり、あるいはグロメラツスとされている場合もあり、混同されています。

【栽培メモ】

エボルブルスは、暑さに強く丈夫で育てやすい草花で、摘芯をして枝数を増やして育てたところ、にぎやかに咲いてくれました。暑い夏にブルーの花がとても冴えますので、夏の花壇や鉢植えに1株は欲しい花です。

【エボルブルスの概要】

エボルブルスの花

草丈

ほふく性で、草丈が20〜30p程度の品種が流通していますので、鉢やプランターで育てるのに向いています。

横に伸びる茎の先に径2〜3pほどのブルーの小さな花を次々と咲かせます。日が当たると花が開き、夕方や曇りの日は閉じる性質があります。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 弱い
耐暑性 強い

暑さには大変強いですが、寒さに弱いので戸外では越冬できません。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Evolvulus

学名の説明

Evolvulus・・・・・「広がる」、「展開する」という意味です。

pilosus・・・・・「有毛の」、「柔毛のある」

nuttallianus・・・・・19世紀イギリスの植物学者 Thomas Nuttall への献名

glomeratus・・・・・「球状に集まった」、「密集した」

【主な種類と品種】

'ブルーマイマインド'
('Blue My Mind')

エボルブルスの種間交配種です。草丈30pほどで、ブルーの花が密生して咲きます。

'ハワイアン ブルーアイズ'
('Hawaiian Blue Eyes')

グロメラツスの園芸品種です。草丈は20〜40pほどで、花径2.5pほどのブルー色の花が咲きます。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 摘芯を繰り返して枝数を増やすようようにします。

植え付け

エボルブルスの花

春になると園芸店やホームセンターなどで見かけるようになります。ポリポットに植えて販売されている場合が多いですが、ポット苗を購入したときは早めに植えつけます。

耐寒性が弱いので、通常は鉢やプランターで育てますが、一年草として扱うなら庭植えもできます。また、生育期間中は庭に植えておき、寒くなる前に刈り込んで鉢に戻すこともできます。

プランターで育てる場合は、径の大きな浅底の丸形のものが適しています。

鉢植えの用土

市販の草花用培養土、もしくは、赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を7対3程度に混ぜたものなどを使います。

植え場所、置き場所

日当たりを好みますので、庭に植える場合は、よく日の当たる場所に植え付けます。鉢やプランターで育てる場合も、日当たりのよいところにに置きます。

植え替え

冬を越した株は、4月に植え替えます。

日常の管理

鉢やプランターで育てる場合、乾燥には比較的強いですが、生育期にはたっぷりと水を与えます。

枝が四方に広がりますので、摘芯を繰り返して枝数を増やすようようにします。こうすることで花がにぎやかに咲いてくれます。

冬の管理

寒さに弱く、冬になると生育が止まりますので、室内の窓辺置き、多湿にならないよう水やりを少なくします。

霜に当たると枯れ込んでしまいますが、暖地の場合霜の当たらない軒下であれば冬を越すことができます。

エボルブルスの花

ふやし方

挿し芽で増やすことができます。夏にバーミキュライトなどに挿すと発根します。

肥料

植え付け時に緩効性の化成肥料を鉢土に混ぜて植え付け、後は10月ごろまで、1カ月に1回ほど緩効性の固形肥料を置肥するか、10日に1回程度液肥を与えます。

病気・害虫

特にありません。

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