アシダンセラ

アシダンセラの花
写真 アシダンセラ
撮影時期 2008.7.21
栽培状況 庭植え

科名・属名

アヤメ科
アシダンセラ属

園芸分類

春植え球根

別名

(特にありません)

原産地

エチオピア

用途

庭植え、鉢植え

花期

7〜9月

【アシダンセラについて】

アシダンセラは、エチオピアからマラウイが原産のアヤメ科アシダンセラ属の春植え球根です。なお、グラジオラス属(Gladiolus murielae)とされることもあります。

グラジオラスと比較すると地味ではありますが、夏に咲く白い花は、さわやかな感じを受けます。夏の開花時期には香りは強くなく、ほとんどないと言ってもよいくらいですが、咲く時期にもよるのかもしれません。

【栽培メモ】

庭植えのものを掘り上げないでそのままにしておいたところ、暖冬ということもあってか寒さでだめになることはありませんが、花があまり咲きませんでした。

これは、アシダンセラが子球をたくさんつくるので、植えっぱなしにすると子球に栄養分を取られるためと思われます。

また、トンネルをするなどして地温を上げて早めに植え付けるたときはよい結果が得られましたが、植え付けが遅れるとあまりよく咲いてくれませんでした。

【アシダンセラの概要】

アシダンセラの花

草丈

1〜1.2mほどになります。

花径10pほどの6弁の白い花で、中央がチョコレート色で、これがアクセントになっています。

ひとつの花茎から3〜4輪の花を咲かせます。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 やや弱い
耐暑性 強い

耐暑性はありますが、耐寒性は強くありません。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

比較的やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Acidanthera bicolor(= Gladiolus murielae)

学名の説明

Acidanthera・・・・・ギリシャ語の akis(針)+ anthera(葯)が語源です。
※ 先のとがった葯に由来します。

bicolor・・・・・「二色の」

Gladiolus・・・・・ラテン語の gladium(剣)が語源です。
※ 葉の形が剣に似ていることに由来します。

murielae・・・・・イギリスの植物学者の Ernest Wilson の娘である Muriel Wilson に因みます。

【主な種類と品種】

カタログなどでは、単にアシダンセラとして出ているだけです。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 庭植えの場合、早く地温を上げて植え付けると、よく咲いてくれます。

植え付け

通常、4月中旬〜5月に植えつけます。これだと7月中〜下旬の高温期に開花してしまい花が長持ちしませんが、遅くなって植えると、球根を太らせる期間が限られるので翌年の開花が難しくなります。

庭植えの場合は、植え付け場所を不織布などでトンネルをして地温を上げてから植え付け、芽が出る頃までトンネルをして育てた方がよく咲いてくれます。

鉢植えの用土

市販の球根用培養土、あるいは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を7対3程度に混ぜたものなどを使います。

植え付けの深さ

球根の深さは、庭植えの場合5p程度に、また鉢植えの場合は2pを目安にします。

アシダンセラの花

株間

庭に植える場合は10pほどです。鉢植えの場合は、6号鉢に3球程度植えつけます。

植え場所・置き場所

庭に植える場合は、日当たりのよいところに植えつけます。特に、本葉が4〜6枚の頃に花芽ができるようなので、この時期に根元までよく日が当たるようにすることが大切です。鉢やプランターで育てる場合も日当たりのよいところに置きます。

庭に植える場合、水はけの悪いところは畝をつくってから植えるようにします。

植え替え

1年栽培すると子球がたくさんできます。そのまま植えっぱなしにしておくと、翌年はその子球に栄養分を取られて、あまりよく咲きません。そこで、温暖地でも、毎年、掘り上げて植え替えます。

日常の管理

アシダンセラは芽が出てくるのがかなり遅いので、あせって掘り返さないように注意します。

開花時には草丈が1m近くになり雨風で倒れやすくなりますので、早めに支柱を立てやります。

休眠期の管理

耐寒性が弱いので、霜の降りる前に掘り上げ、水洗いして日陰で乾燥させます。球根が乾いたら、分球しているものは球根を分けて、室内で翌春まで保管します。

関東以西の温暖地では、掘り上げなくても特に寒さが厳しくなければ冬を越すことはできますが、植え替えないと翌年は花が咲きにくくなります。

ふやし方

分球して増やすことができます。

肥料

チッ素分の多い肥料を与えると、徒長して倒れやすくなりますので、チッソ分の少ない肥料を元肥とします。鉢植えは、さらに、液肥を2週間に1回程度与えるか、緩効性の固形肥料を定期的に置肥します。

球根を大きくしないと翌年は開花が望めませんので、肥培管理を怠らないようにします。

病気・害虫

夏になると、葉を食害されることが多くなりますので、オルトラン粒剤を撒くなどして防除します。

ページのトップに戻ります。このページのトップに戻ります。一覧へ戻ります。一覧に戻ります。