アレナリア

アレナリアの花
写真 アレナリア・モンタナ
撮影時期 2003.4.12
栽培状況 庭植え

科名・属名

ナデシコ科
ノミノツヅリ属

園芸分類

多年草

別名

オオユキソウ

原産地

ヨーロッパ南西部

用途

庭植え、鉢植え

花期

4〜5月

【アレナリアについて】

アレナリアはノミノツヅリ属のことで、北半球に150種ほどが分布していると言われています。この中で、園芸店やホームセンターなどでよく見かけるのは南西ヨーロッパの山岳地帯に分布しているアレナリア・モンタナ(Arenaria montana)で、通常、アレナリアといえば本種を指します。

近縁種にオオユキソウとも呼ばれるグランディフローラがありますが、こちらは高山性のため見かけることはありません。なお、この属の中では、属名になっているノミノツヅリ(A. serpyllifolia)などが日本にも分布しています。

モンタナは、耐暑性がやや弱いものの、コンパクトな株から小さな白い花がたくさん咲いて株を覆うようになります。草丈が低く、庭に植えても勿論よいですが、鉢物としても優れています。

【栽培メモ】

春に購入した株を庭に植えて、花後に切り戻しをして、夏場、半日陰になるところに植えたところ、なんとか夏を乗り切ることができました。

翌年には、写真のように大株になり見事に咲いてくれました。ただし、花後に切り戻しをしましたが、蒸れてしまったのか、元気がなくなり、やがて枯れてしまいました。株分けを兼ねて、花後すぐに植え替えをした方がよかったのかもしれません。

一方、プランターに植えた株を、初夏には半日陰、真夏はあまり日が当たらないところに置いて育てたところ、比較的楽に夏を越すことができました。

【アレナリア・モンタナの概要】

アレナリアの花

草丈

草丈は10pほどで横に広がってマット状になります。

白花で、花径は2pほどです。株一杯に花を付けますので、とても魅力的です。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 強い
耐暑性 やや弱い

耐寒性は強いですが、耐暑性がやや弱く大株になると蒸れて枯れやすくなります。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

※ 1年だけ育てる場合:やさしい

※ 翌年も育てようとする場合:(温暖地では)やや難しい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Arenaria montana

学名の説明

Arenaria・・・・・ arena(砂)が語源です。
※ 砂質の土壌に自生することに因みます。

montana・・・・・「山の」、「山地の」

grandiflora・・・・・「大きい花の」

serpyllifolia・・・・・「クリーピングタイムのような葉を持つ」

【主な種類と品種】

モンタナ
A. montana

園芸店やホームセンターでアレナリアとして販売されているのは、この種類です。

グランディフローラ
A. grandiflora

オオユキソウという別名がついています。同じように、マット状に広がる株から小さな白い花が多数咲きます。高山性で夏の暑さには弱いとされています。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

鉢植えの場合、花後は半日陰に、夏は明るい日陰に移して育てます。

植え付け

春先に園芸店やホームセンターなどで開花株が売られていますので、通常は、これを購入して育てることになります。庭に植えて育てることもできますが、コンパクトな株ですので、鉢やプランターで育てるのに向いています。また、温暖地の場合は、鉢やプランターで育てた方が夏越しさせやすいと言えます。

庭に植える場合は、酸性土壌を嫌いますので、植えつけ前に苦土石灰などを撒いて土になじませておきます。

プランターに植える場合は、浅底で丸形のものが向いています。

鉢植えの用土

水はけのよい用土を使います。市販の草花用培養土もしくは赤玉土、腐葉土(又はバーク堆肥)、パーライトを6:3:1程度の比率に混ぜた用土などに有機石灰を少し加えたものなどが一例です。

アレナリアの花

株間

30pほどに広がりますので、それを目安にします。

植え場所・置き場所

日当たりのよいところを好みますが、暑さを嫌いますので、庭に植える場合は、落葉樹の下、あるいは、夏は日陰〜半日陰になるようなところに植えつけます。

鉢やプランターで育てる場合は、秋から春は日当たりのよいところで育てます。

植え替え

庭に植えた場合は、2〜3年に1回を目安に植え替えをします。時期は、花後すぐ又は10〜11月頃が適期です。ただし、温暖地の場合、大株は夏越しが難しいと言えます。株分けをしないと蒸れやすくなり、なおさらです。

鉢やプランターに植えた場合は、毎年、庭植えと同じ時期に植え替えます。植え替えをしないと、水はけが悪くなり夏越しが厳しくなります。

日常の管理

鉢やプランターで育てている場合は、乾燥を嫌いますので、表土が乾いてきたら、たっぷりと水やりをします。

庭植え、鉢植えとも、夏が来る前に切り戻しをして、蒸れを防ぐようにすると夏を越しやすくなります。

夏の管理

高温多湿と強い日ざしを嫌いますので、プランターなどで育てている場合は、初夏になったら半日陰になるところに移します。また、真夏は明るい日陰に置くようにします。

冬の管理

耐寒性が強く戸外で冬を越しますので、霜除け等の必要はありません。鉢やプランターに植えている場合は、水やりは少なくします。

ふやし方

株分けと挿し芽で増やすことができます。挿し芽は、5月〜6月ごろに新芽の先を10cmほど切ってバーミキュライトなどに挿します。

肥料

庭植え、鉢植えのいずれの場合も、植え付け、植え替え時に緩効性肥料を与えます。

庭に植えた場合は、3月頃に株の周囲に緩効性の肥料を撒いておきます。鉢やプランターに植えた場合は、3〜5月と10〜11月に緩効性の固形肥料を置肥するか、液肥を2週間に1回程度与えます。

病気・害虫

アブラムシがつくことがあります。

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