アメリカフヨウ

アメリカフヨウの花
写真 'サウザンベル'
撮影時期 2014.7.20
栽培状況 春播き後、庭植え(2年目)

科名・属名

アオイ科
フヨウ属

園芸分類

宿根草

別名

クサフヨウ

原産地

北アメリカ

用途

庭植え、鉢植え

花期

7〜9月

【アメリカフヨウについて】

アメリカフヨウは、アメリカ合衆国南部原産のアオイ科フヨウ属の宿根草で、とても大きな花が咲くことで知られています。栽培は容易で、とびきり大きな花がたくさん咲くと見ごたえがあります。

この花を最初に見たのは、ずっと以前、「サカタのタネ」のカタログだったように記憶しています。とにかく花が大きかったので、びっくりしたことを覚えています。

園芸店やホームセンターなどでは苗が売られていますが、種苗会社のカタログを見るとタネが販売されていますので、タネから育てることができます。もっとも、タネを播いて育てた場合は、よく花が咲くようになるのは翌年からになります。

【栽培メモ】

タネからでも比較的簡単に育てることができました。上の写真は、タネを播いて2年目の株が咲いたものですが、やはり、花径が25cmを超えるこの花の大きさには驚かされます。

栽培は簡単ですが、ハマキムシがよくつきます。うっかりして、被害が大きくなったことがありますので、この点だけは注意が必要です。

【アメリカフヨウの概要】

アメリカフヨウの花

フヨウは落葉低木ですが、アメリカフヨウは宿根草です。

草丈

大型の宿根草で、1〜1.5mほどになります。

花が大きく、25pを超える花を咲かせます。残念ながら1日で終わってしまいますが、次々と花が咲くので長い間楽しめます。

花色は、白、桃、紅などですが、白と桃色の複色花があり、花が大きいだけに見応えがあります。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 比較的強い
耐暑性 強い

耐寒性は比較的強く、地上部は枯れてしまいますが地下茎で冬を越します。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

※ タネから育てる場合:比較的やさしい

※ 苗から育てる場合:やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Hibiscus moscheutos

学名の説明

Hibiscus・・・・・アオイに似た植物に付けられた古代ギリシャの名前から

moscheutos・・・・・「じゃこうの香りのする」

【主な種類と品種】

サウザンベル

超巨大輪の花が咲く品種で、草丈は1.5mほどになります。赤、ピンク、白など花色をミックスしたタネが「サカタのタネ」から出ていました。カタログでは花径30cmとなっていますが、花がたくさん咲いてくると25cmほどでしょうか、それでも圧巻の大きさです。

ディスコベル

草丈1mほどの草丈が低い品種で、花色をミックスしたタネが出ています。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ ハマキムシを見つけたら早めに駆除します。

※ 草丈が伸びてきたら、支柱をして株の倒伏を防ぎます。

タネ播き

タネの発芽適温は25度前後と高めですので早まきは避け、十分に気温が上がってくる4月下旬〜5月に3号のポリポットに直接播きます。

覆土はタネが隠れる程度にします。生育がよく、育苗は簡単です。

アメリカフヨウの花

植え付け

タネから育てた場合は、本葉が5〜6枚になってポットの底に根が回ったら定植します。

播いた年から花が咲きますが、2年目になると株も大きくなり、よく咲いてくれます。

大きな鉢やプランターなどでも栽培できないことはありませんが、乾燥に弱いことと株が大きくなりますので、庭植えの方が育てやすいと言えます。

苗は、園芸店やホームセンターなどに出てきますし、種苗会社のカタログにも載っていますので、これを買って植えつけます。

植え付けに当たっては、アメリカフヨウは腐食質に富んだ肥沃な土壌を好みますので、植穴に腐葉土かバーク堆肥を十分に入れて庭土とよく混ぜ合わせてから植えつけます。

植え替え

3〜4年経つと茂りすぎるので株分けをします。時期は、4月頃が適当です。

株間

株が大きくなりますので、50pほどの間隔をとります。

植え場所

日当たり、水はけのよいところを好みます。2年目には株が大きくなりますので、そのことを念頭に植えつけ場所を選ぶ必要があります。

日常の管理

'サウザンベル' は、草丈が高くなるので、強い風で根元から折れてしまうことがあります。支柱を立てておくと安心です。

アメリカフヨウはもともと、池や沼の周辺に自生していたもので、乾燥を嫌います。夏、晴天が続いて乾燥するときは、夕方たっぷり灌水します。

花が咲き出すと、毎日のように咲いてきますので、株が弱らないように花がらは毎日取り除いておきます。その方が見た目もきれいです。

アメリカフヨウの花

冬の管理

冬の来る前に、株元から15cmほど残して切り取っておきます。

温暖地では霜除けの必要はありませんが、寒冷地ではやっておくと安心です。

肥料

植え付け時に緩効性肥料を与えます。また、成長が早いので、生育期間中の5〜9月頃まで1ヶ月に1回ほど追肥をします。

病気・害虫

ハマキムシがよくつきます。うっかりすると、被害が大きくなりますので、早めに防除する必要があります。

また、ヨトウムシに花を食べられることがあります。

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