ヒャクニチソウ(百日草)

ヒャクニチソウの花
写真 'スフィルズ チェリー&アイボリー'
撮影時期 2008.6.21
栽培状況 春まき後、庭植え

科名

キク科

属名

ヒャクニチソウ属(ジニア属)

学名

Zinnia elegans

園芸分類

春まき一年草

別名

ジニア

原産地

メキシコ

主な用途

庭植え、鉢植え

花期

6〜11月

【ヒャクニチソウについて】

ヒャクニチソウ(百日草)は、メキシコ原産のキク科ヒャクニチソウ属の春まき一年草です。ヒャクニチソウ属の中で最も代表的な種がジニア・エレガンス(Zinia elegans)で、単にヒャクニチソウ(百日草)といえば本種を指します。

そのほか、この属の中では、ジニア・リネアリスZ. angustifolia)やメキシコジニア(Z. haageana)などが栽培されています。また、最近は、ジニア・エレガンスとジニア・リネアリスを交配して作り出されたジニア・プロヒュージョンZ. hybrida)もよく栽培されるようになりました。

百日草という名前のとおり長い間楽しめますし、草丈の低いものから高性種まで揃っていますので、花壇は勿論、鉢やプランターでも楽しめます。

【栽培メモ】

育苗も簡単で花が大変美しく利用価値が高い草花ですが、ウドンコ病にかかりやすいのが欠点です。年によって被害の程度はありますが、ひどい状況になったこともありますので、早めの防除が必要になります。

また、比較的耐暑性がありますが。最近の猛暑で、やや夏越しが難しくなってきたように思われます。そこで、8月に入ったら切り戻しをするようにしています。

【育て方は下へ ↓ 】

【ヒャクニチソウの概要】

草丈

草丈は、1mの高性種から20p前後の矮性種までそろっており、用途に応じて選べます。

花は丸弁のダリア咲き(写真上) が一般的です。

小輪から大輪まで、そして色も、白、黄、橙、桃、赤と豊富な花色がそろっています。

ヒャクニチソウの花

耐寒性・耐暑性

耐寒性 弱い
耐暑性 比較的強い

耐暑性が強いので初夏から晩秋まで咲き続けます。ただし、猛暑の夏はやや弱ります。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

※ タネから育てる場合:やさしい

※ 苗から育てる場合:やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名の説明

Zinnia・・・・・18世紀のドイツの植物学者 Johann Gottfried Zinn への献名

elegans・・・・・「優美な」、「風雅な」

【主な種類と品種】

ダリア咲き混合

花径が約10cmほどの大輪のダリア咲きの品種で、花色がミックスされています。草丈は、80cmほどです。

'ドリームランド'

矮性のダリア咲きの品種です。

'プルチノ'

花径7〜8pの万重咲きの品種です。草丈は40〜50pほどです。

'スフィルズ チェリー&アイボリー'

矮性の品種で草丈は20〜30cmほどです。白と赤の二色咲きです。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 夏が来る前に切り戻しをしておくと、夏越しがしやすくなります。

※ うどんこ病に注意します。

タネまき

種子は大きく、苗を育てるのは容易です。発芽温度が比較的高いので、あまり早く播くよりも、4月になって播いた方が無難です。早く播く場合は、フレームなどに播いて育てます。覆土は5o程度にします。

発芽後、本葉2〜3枚のときにポリポットに植え替えて、薄い液肥を与えながら育てます。

ヒャクニチソウの花

植え付け

本葉が5〜6枚になりポットの底に根が回ったら、花壇やプランターなどに植え付けます。遅くまで咲きますので、多少、定植時期が遅くなっても花を楽しむことができますが、株張りのよい株に育てようとするなら、あまり遅くならないよう早めに定植します。

花壇に植える場合は、植えつけ前に苦土石灰を1u当たり100gほど撒いて、耕しておきます。

植えつけの際、腐葉土(又はバーク堆肥)を1u当たり10Lほど入れて、庭土とよく混ぜてから植えつけます。

鉢植えの用土

市販の草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を2対1程度に混ぜたものなどを使います。

株間

20〜30pの間隔をとって植え込みます。標準のプランターの場合は、3株が目安です。

植え場所・置き場所

花壇に植える場合は、日当たりがよいことが大切で、土質はあまり選びません。もっとも、花を十分に楽しむためには有機質に富んだところに植え込みます。

鉢やプランターに植えた場合も日当たりのよいところに置きますが、真夏は半日陰に移します。

日常の管理

花が咲き進んで終わりを迎えた花は、そのままにしておくと見栄えも悪くなりますし、養分を取られますので早めに切り取っておきます。

また、花後に節を3〜4つ残して摘芯をすると、枝数が増えて次の花がたくさん咲きます。

高性種は風雨による倒伏を防ぐため、必要に応じて支柱を立てます。

鉢植えの場合、過湿にならないようならないようにします。逆に、あまり乾燥させすぎると株が衰弱しますので、葉が少し萎れてきたら、たっぷりと灌水をしてやります。

ヒャクニチソウの花

夏の管理

ヒャクニチソウは比較的耐暑性があるとは言え、このところ夏の暑さが尋常ではなく、特に、日当たりのよいところに植えた株は、品種にもよりますが、立ち枯れ病で枯れる株も少なくありません。

そこで、7月下旬には、株を三分の一ほど残して切り戻しをします。こうすることで風通しがよくなり、夏越しがしやすくなります。

肥料

肥料を好みますので、庭植えの場合は、元肥として1uあたり50グラムの化成肥料を施し、成育中に月に1回程度追肥します。

鉢やプランターに植える場合、市販の草花用の培養土を使用するときは、培養土に元肥が入っていますので、成育期間中は、夏場を除き、液肥を2週間に1回程度施します。

用土を調整したときは、植えつけ時に緩効性の化成肥料を与え、後は、同様に液肥を与えます。

病気・害虫

ヒャクニチソウは、ウドンコ病が発生しやすいので早めに薬剤を散布します。

また、雨が続くとボトリチス病で花が腐ってくることがあります。古くなった花は、早めに切り取ります。

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