ハマナデシコ

ハマナデシコの花
写真 ‘夏紅撫子’
撮影時期 2015.6.21
栽培状況 秋播き後、庭植え

科名・属名

ナデシコ科
ナデシコ属

園芸分類

宿根草

別名

ナツナデシコ
フジナデシコ

原産地

日本

用途

庭植え、鉢植え

花期

6〜9月

【ハマナデシコについて】

ハマナデシコは、日本の本州中南部、沖縄に分布するナデシコ科ナデシコ属の宿根草です。海岸付近に自生することから浜撫子と呼ばれますが、フジナデシコやナツナデシコの別称があります。

フジナデシコというのは、花色がフジの花色に似ているところからきています。また、ナツナデシコというのは、ナデシコの仲間としては開花期も遅く、夏から秋に咲くことに由来します。

タネから育てることができ、花の少ない時期に咲くので、夏の切り花としても利用されます。

ナデシコ属の中では耐暑性が強いとは言え、大株になると開花後は枯れやすいので、短命な宿根草と言えます。

【栽培メモ】

‘サマーラベンダー’をタネから育てて、日当たりのよい花壇に植えたところ、1年目より2年目が夏によく咲きました。その後、大株になって枯れてしまいましたが、さし芽をした株が残っていて、また、よく咲いてくれました。

また、秋播きの夏紅ナデシコを育苗して秋に定植したところ、あまり結果がよくありませんでした。ポットのまま無加温のビニールハウスで育てたものを春先に定植したら、こちらの方はよく咲きました。この品種に限って言うと、多少寒さに弱いのかもしれません。

【ハマナデシコの概要】

‘サマーラベンダー’の花

草丈

40〜60pほどです。葉が厚くてツヤがあります。また、茎も剛直で強く、しっかりしています。

自生のものはピンクや淡い藤色です。まれに白花もあるようです。

7月に一度咲いた後、9月になってまた花が咲きました。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 比較的強い
耐暑性 強い

比較的耐寒性があり、耐暑性もあります。

ただし、温暖地の場合ですが、一日中、日の当たるところに植えておくと、特に、開花後の大株は枯れてしまうことがあります。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

※ タネから育てる場合:やさしい

※ 苗から育てる場合:やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Dianthus japonicus

学名の説明

Dianthus・・・・・・ギリシャ神話の神 Dios(ジュピター)+ ギリシャ語の anthos(花)が語源です。 

japonicus・・・・・「日本の」

【主な種類と品種】

‘サマーラベンダー’

草丈は50〜60cmほどで、爽やかな藤色の花が咲きます。花期は7〜9月頃です。(写真中)

‘夏紅撫子’

草丈は40cmほどで、紅色の花が咲きます。夏紅ナデシコという名前ですが白花もあります。花期は6月から咲き始めます。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 日当たりと水はけのよいところに植え付けます。

タネまき

タネから育てるときは、9月中旬〜10月に播きます。育苗箱に播き、覆土は2〜3mmにします。発芽後、本葉が3〜4枚のころにポリポットに植え替えて苗を育てます。

植え付け

ポットに根が回ったら花壇やプランターに定植します。

花壇に植えるときは、植えつけ前に苦土石灰を1u当たり50〜100gほど撒いて、耕しておきます。定植する際は、腐葉土若しくはバーク堆肥を1u当たり10Lほど入れて、庭土とよく混ぜてから植えつけます。

夏紅撫子の花

鉢植えの用土

市販の草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を2対1程度に混ぜたものなどを使います。

株間

25pほどにします。標準のプランターの場合3株を目安にします。

植え場所・置き場所

日当たりと水はけのよいところに植え付けます。

暑さには強いものの、温暖地の場合は、夏の西日が長く当たるようなところは避けた方が賢明です。

日常の管理

庭植えの場合も、夏に雨が少ないときは、潅水をして株を元気にします。

宿根草になりますが、大株になると枯れやすくなるので、さし芽をして株を残すかタネを取っておくと安全です。

冬の管理

耐寒性がありますので、温暖地では霜除けをしなくても大丈夫です。ただし、秋に苗を植えたときは、霜除けをした方が安全です。

肥料

花壇に植える場合は、植え付け時に化成肥料を50gほど施します。追肥は特にしなくてもよく咲いてくれます。

鉢やプランターに植える場合は、元肥のほかに暖かくなったら追肥として月に2回程度液肥を与えます。市販の草花用の培養土を使用するときは、培養土に元肥が入っていますので、元肥は不要です。

病気・害虫

特にはありませんが、暑くなってくると枯れる株がでてきます。

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