シザンサス(胡蝶草)

シザンサスの花
写真 ‘アトランティス’ ミックス
撮影時期 2009.3.14
栽培状況 秋まき後、鉢植え(冬は室内で管理)

科名・属名

ナス科
ムレゴチョウ属

園芸分類

秋まき一年草

別名

コチョウソウ

原産地

チリ

用途

鉢植え

花期

3〜4月

【シザンサスについて】

シザンサスは、チリ原産のナス科ムレゴチョウ属の秋まき一年草で、コチョウソウ(胡蝶草)とも呼ばれます。ランの花のようなすばらしい色彩の花が魅力です。また、雨に当てなければ、長い間咲いてくれますので、その点でも優れた鉢物のひとつと言えます。

現在流通している種類は、ピンナツス(S. pinnatus )とレツサス(S. retusus)の交配種が元になっています。生育がよいので、タネを播いて育てても、栽培は比較的簡単ですので、栽培したことのない方にはおすすめです。

ただし、冬の寒さに弱いので、12月に入ったら室内で管理する必要があります。もしくは、フレームや簡易温室に入れて育てる必要があります。

【栽培メモ】

タネを播いて育ましたが、育苗は容易で日に日に株が大きくなっていきました。日当たりのよい室内に置いて管理しましたが、最も早い株は12月になると花をつけました。

また、冬の間、ビニールハウスに入れて育てた年は2月になって咲き始めました。もっとも、暖かくなってくるとビニールハウスの中では昼間の気温が上がりすぎ、花が傷んだことがありますので、早めに室内に移すか玄関先に出すようにしています。

【シザンサスの概要】

シザンサスの花

草丈

草丈は20〜30pほどです。高性種は50pほどになります。葉には大きな切れ込みがあり美しいものです。

鉢物として大変豪華なので、タネから挑戦し甲斐のある花です。花径3〜4pほどで、蝶々のような花が株を覆うように咲き誇り、豪華な鉢物になります。花色はクリーム白、赤、赤紫に覆輪もあり、極彩色のすばらしい花色です。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 やや弱い
耐暑性 弱い

耐寒性がないので冬は室内で管理するか、フレームや簡易温室に入れて育てます。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

※ タネから育てる場合:比較的やさしい

※ 苗から育てる場合:やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Schizanthus × wisetonensis

学名の説明

Schizanthus・・・・・ギリシャ語の schizein(裂ける)+ anthus(花)が語源です。

wisetonensis・・・・・「(イギリスの)ウィセトンの」

【主な種類と品種】

‘アトランティス’
ミックス

赤色、紅色、赤紫の複色花などがミックスされています。花径は4cm、草丈は20〜30pほどで、花付きが素晴らしい系統です。「サカタのタネ」からタネが販売されていて、ここに掲載している写真は全て本種です。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

開花株は、雨に当てないようにします。

タネまき

発芽適温は15〜20度前後ですので、9月下旬〜10月中旬頃に播きます。育苗箱やピートバンに播き、嫌光性種子ですので、5o程度覆土をして、日の当たらないところに置きます。

シザンサスの花

発芽後、本葉が3〜4枚のころに2.5号程度のポリポットに植え替えて、薄めの液肥を与えながら育苗します。発芽後の生育は少しゆっくりですが、次第に生育のスピードが上がっていきます。

植え付け

ポットに根が回ったらプランターや鉢に定植します。耐寒性がないので、通常は、鉢やプランターでの栽培になります。

鉢植えの用土

市販の草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を2対1程度に混ぜたものなどを使います。

株間

鉢植えは、5〜6号鉢に1株、プランターに植える場合は、標準のサイズだと3株植え込みます。

置き場所

鉢やプランターは日当たりのよいところに置いて、よく日に当てるようにします。

過湿を嫌いますので、雨の当たらないところに置きます。特に、開花株を雨に当てると、花が傷んで無残な姿になってしまいます。

日常の管理

草丈10pの頃から摘芯を繰り返すと側枝が多く出て、にぎやかに咲いてくれます。ただし、アトランティス フォーミュラーミックスは摘芯をしなくても自然に分枝します。

過湿を嫌いますので、根腐れを起こさないように鉢土の表面が乾いてから水やりをします。

冬の管理

耐寒性がないですが、高温は必要としません。室内の日の当たるところに置いておくと思ったよりもよく生育します。

シザンサスの花

フレームや簡易温室に入れて育てても、問題なく育ちます。ただし、フレームやビニールハウスで育てている場合は、暖かくなってきたら、早めに室内若しくは雨の当たらない軒下に出します。そのままにしておくと、株が蒸れる原因になります。

肥料

元肥に緩効性肥料を入れ、2週間に1回ほど液肥を与えるようにします。

病気・害虫

多湿になると灰色カビ病が発生しやすくなります。アブラムシやオンシツコナジラミを見つけたら早めに駆除します。

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