キバナカタクリ

キバナカタクリの花
写真 ‘パゴダ’
撮影時期 2008.4.12
栽培状況 庭植え

科名

ユリ科

属名

カタクリ属

学名

Erythronium spp.

園芸分類

秋植え球根

別名

エリスロニウム

原産地

北米

主な用途

庭植え、鉢植え

花期

3〜4月

【キバナカタクリについて】

キバナカタクリは、北米原産のユリ科カタクリ属の秋植え球根です。キバナカタクリという固有種はなく、トゥールネンセ(E. tuolumnense)や種間交配種の 'パゴダ' などが栽培されています。日本のカタクリと区別するため、属名のエリスロニウムと呼ばれることもあります。

日本のカタクリは、温暖地では栽培が難しく、特に、鉢植えで花を咲かせるのは容易ではありませんが、‘パゴダ’は、比較的丈夫で花を楽しむことができます。球根の入手も容易ですので、温暖地の場合は、日本のカタクリよりはこちらの方が栽培に適しています。

【栽培メモ】

‘パゴダ’は、植え付け後、開花までは何とかいきます。ただし、鉢に植えていて、ついつい、花後の管理がおろそかになってしまい、翌年は花が見れないことがしばしばです。

【育て方は下へ ↓ 】

【キバナカタクリの概要】

草丈

10〜20pほどになります。

黄色やクリーム色の花が咲きます。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 強い
耐暑性 (夏は休眠)

耐寒性は強いですが、高温多湿が苦手です。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

比較的やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名の説明

Erythronium・・・・・ギリシャ語の erythros(赤)が語源です。

tuolumnense・・・・・「トゥオルミの」
※ カリフォルニア州の郡の名称

californicum・・・・・「カリフォルニアの」

【主な種類と品種】

‘パコダ’
‘Pagoda’

ツオルムネンセ(E. tuolumnense)とカリフォルニカム(E. californicum)との交雑種とされています。よく栽培されていて、黄花系ではもっとも育てやすい品種です。

トールネンセ
E. tuolumnense

パコダの交配親で、同じ系統の咲かせやすい品種です。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 球根を入手したらすぐに植えつけます。

※ 鉢やプランターで育てる場合は、鉢土が乾燥しないようします。

植え付け

9〜10月ごろに球根を入手したらすぐに植えつけます。植え付けが遅れると、開花時期までに十分にを張ることができず花が咲かないという結果になりがちです。

庭植えでも、鉢やプランターで育てるのにも向いていますが、栽培した結果からいうと、鉢植えと比較すると庭植えの方が開花させやすいと言えます。ただし、これは温暖地に限ったことかもしれません。

庭植えの場合は、植え付け前に苦土石灰を、また、植え付け時に腐葉土(又はバーク堆肥)を適量入れて、土とよく混ぜて植え付けます。

鉢植えの用土

鉢やプランターの場合は、赤玉土5、バーク堆肥(腐葉土)、軽石砂を5:3:2程度に混ぜた用土などを使います。

植え場所・置き場所

庭植えの場合は、春の生育期間中は西日が当たるようなところは避け、発芽から開花までは日が当たり、花後は半日陰、そして、葉が枯れるころには日が遮られる落葉樹の下などが適しています。

鉢植えも、開花後までは日当たりのよいところに置き、その後は半日陰の場所で育てます。葉が枯れてきたら風通しのよい、戸外の明るい日陰に置きます。

植え付けの深さ

庭植えは球根の上に5〜6pほど土が被るようにします。鉢植えの場合は、深鉢を使い、3cmほど土が被る程度の深さに植え付けます。

キバナカタクリの花

株間

庭植えで10pほどにします。鉢植えの場合は、5〜6号鉢に3〜5球が目安です。

日常の管理

やや湿り気のある環境を好みますので、鉢植えの場合は、乾燥させないように注意し、土の表面が乾く前に水やりします。また、開花前後はよく日に当てるようにします。

庭植えの場合は、通常は水やりの必要はありません。長いこと雨が降らず、乾燥が甚だしいときにのみ水やりします。

休眠期の管理

初夏になるころに葉が枯れて、休眠期に入りますが庭植えも鉢植えも掘り上げたりはしません。

鉢やプランターに植えている場合は、日陰の涼しいところに置き、水やりを忘れないようにします。

冬の管理

耐寒性が強く戸外で冬を越しますので、霜除け等の必要はありません。鉢やプランターに植えている場合は、霜の当たらない軒下などに移します。

水やりは少なくしますが、乾燥させすぎないように、鉢土が乾いたら晴れた日の午前中に水やりをします。

植え替え

鉢植えの場合は、2年に1回を目安に9月〜10月ごろに植え替えをします。

庭植えの場合は、植えっぱなしでかまいませんが、株が混みあってきたら、同じころに掘り上げ、分球してすぐに植えつけます。

肥料

元肥として、緩効性の化成肥料を少量与えます。

鉢やプランターで育てる場合は、緩効性の化成肥料を用土に混ぜて植え付け、生育期に2週間に1回程度液肥を与えます。多肥にすると球根が腐りやすくなるので注意します。

病気・害虫

ナメクジに葉を食べられることがあります。

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