キンレンカ(金蓮花)

キンレンカの花
写真 ' ホワリーバード '
撮影時期 2005.5.28
栽培状況 春まき後、庭植え

科名

ノウゼンハレン科

属名

ノウゼンバレン属

学名

Tropaeolum majus

園芸分類

春まき一年草

別名

ナスタチウム

原産地

メキシコ、南アメリカ

主な用途

庭植え、鉢植え

花期

5〜10月

【キンレンカについて】

キンレンカ(金蓮花)は、ノウゼンハレン科ノウゼンバレン属の春まき一年草です。葉が蓮の葉によく似ていますので、その名前が付いています。原産地は、メキシコ及び南アメリカのベルー、コロンビア、ブラジルですが、高地の冷涼なところに自生していますので、暑さにはあまり強くありません。

なお、ハーブとしても扱われますが、そのときはナスタチウムという場合が多いようです。エディブルフラワーとして無農薬栽培すれば、葉や花はサラダにして食べることができます。

また、もう一つの別名のノウゼンハレンは、葉が蓮の葉に似ていて、花がノウゼンカズラに似ているところから名付けられたとされています。

【栽培メモ】

キンレンカは、高温多湿を嫌うので、3月始めにフレームでタネを播き、梅雨が来る前に開花させるのがベストでした。4月中旬ごろに播いたところ、十分育たないうちに梅雨時から夏の高温多湿の時期を向かえ、あまりよい結果が得られませんでした。

以前は、庭植えでも、かなりの株が夏越しできていたように記憶していますが、昨今の温暖化の影響でしょうか、最近は次第に夏越しが難しくなってきています。

【育て方は下へ ↓ 】

【キンレンカの概要】

草丈

草丈は30〜60pほどです。よく伸びる品種は行灯仕立てにすることもできますし、吊り鉢にして楽しむこともできます。

花径5pほどの花が咲きます。

花色は、黄、橙、などの鮮やかな色彩です。一重と八重がありますが、一重の花をよく見かけます。

キンレンカの花

耐寒性・耐暑性

耐寒性 弱い
耐暑性 やや弱い

高温多湿が苦手です。栽培環境を変えられるプランターに植えて夏を越すことができれば、涼しくなって秋に再び咲き始めます。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

※ タネから育てる場合:やさしい

※ 苗から育てる場合:やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名の説明

Tropaeolum・・・・・ギリシャ語の tropaion(トロフィー)が語源です。

majus・・・・・「より大きい」

【主な種類と品種】

ジュエル混合

矮性の八重咲きで、緋紅、桃、黄色などの混合です。

チップトップ系

タネまき後、70〜80日で開花する早生種です。

アラスカ混合

葉に斑が入る品種です。

ホワリーバード混合

各色の混合で、花がにぎやかに咲きます。

カメレオン

クリーム色の花弁に内側から赤い筋が入るユニークな花色をしています。(写真:下から2枚目)

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 関東以西の温暖地では、フレームの中などで早くタネを播いて育てるようにします。

タネまき

発芽適温が15〜20度程度ですが、3月上旬〜4月上旬に播きます。温暖地では、播く時期が遅くなると、特に庭植えの場合、梅雨の長雨と夏の高温多湿で枯れてしまうことが多く、フレームの中などで3月中旬までに播いた方がよい結果が得られます。

移植を嫌うので、ポットに直接播きます。タネが大きく、また、嫌光性種子ですので覆土は1p程度と厚くします。一袋の中にタネがあまり多く入っていませんので、苗がたくさん欲しい場合はポットに1粒ずつ播きます。

発芽は良好で、生育も早いく育苗はすこぶる簡単です。

キンレンカの花

植え付け

花壇に植えるときは、植えつけ前に苦土石灰を撒いて耕しておきます。

本葉が5〜6枚のときに、花壇やプランターなどに定植します。定植時に摘芯をすると、枝数が増え花数も多くなります。

花壇に植えつけるときは、腐葉土(又はバーク堆肥)を1u当たり10Lほど入れて、庭土とよく混ぜてから植えつけます。少し高うねにして、水はけをよくしておきます。

園芸店に3月頃からポット苗が出回るようになりますので、鉢やプランターで楽しむなら、これを買って植え付けると簡単です。

鉢植えの用土

市販の草花用培養土、あるいは、赤玉土と腐葉土(バーク堆肥)を2対1程度に混ぜたものなどを使います。

株間

20〜25p程度とします。プランターの場合は、標準のプランターに3株を目安にします。

植え場所・置き場所

日当たりと水はけのよいところを選びます。高温多湿に弱いので、夏は西日が当たらないところが最適です。ただし、庭植えの場合、関東以西の温暖地では、夏越しは厳しくなってきました。

鉢やプランターも日当たりのよいところで育てます。ただし、夏は半日陰若しくは明るい日陰に、また、梅雨時など長雨が続きそうなときは雨のかからないところに移した方が安心です。

キンレンカの花

日常の管理

栽培していると、どうしても葉が傷んだり、変色してきたりしますので、そうした葉は早めに取り除きます。

過湿にすると根腐れを起こすことがありますので、鉢やプランターの場合は、鉢土の表面が乾いてから水やりをします。

花後に切り戻しをして風通しをよくすれば、いくらかでも夏越しがしやすくなります。

ふやし方

挿し芽で殖やすことができます。6月に先端から10pほど切り取りバーミキュライトなどに挿せば容易に発根します。夏を越せれば、秋に花を楽しむことができます。

肥料

肥料はごく控えめにします。多肥にすると花付きが悪くなります。特に、窒素肥料が多いと花付きが悪くなります。

病気・害虫

大きな被害を与える病害虫は特にありませんが、アブラムシが付くことがあります。

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