アデニウム

アデニウムの花
写真 ' ピンキー '
撮影時期 2010.9.11
栽培状況 鉢植え

科名

キョウチクトウ科

属名

アデニウム属

学名

Adenium

園芸分類

多肉植物

別名

デザートローズ

原産地

アフリカ、アラビア半島など

主な用途

鉢植え

花期

8〜9月

【アデニウムについて】

アデニウムは、サハラ南部及びアフリカの東部・南部の熱帯亜熱帯地域及びアラビア半島などが原産のキョウチクトウ科アデニウム属の多肉植物です。この属には、オベスム(Adenium obesum)のほか、アラビカム(A. arabicum)などがあります。

花を楽しむために栽培されているのは、「砂漠のバラ」の別名を持つように美しい花が咲くオベスムです。種苗会社のカタログのほか、園芸店やホームセンターなどでも時々見かけます。

なお、アラビカムの方は、幹の部分が大きく肥大化しますので盆栽としても利用されます。

【栽培メモ】

上の写真は国華園に注文したもので、乾燥にはめっぽう強く、着いた苗は新聞紙にくるまれていました。少しそのままにしておいて暖かくなって植え付けましたが、全く問題なく、9月になって美しい花が咲きました。

ただし、水やりには注意していましたが、秋にうっかり雨がかかった後、長雨で鉢土がなかなか乾かなかったりして、結局枯れてしまいました。とにもかくにも乾燥気味に育てる必要があると改めて痛感しました。

【育て方は下へ ↓ 】

【アデニウム・オベスムの概要】

樹高

現地では2mほどになる品種もありますが、鉢植えで栽培しますので、通常は、20〜50pほどで管理します。

オベスムは種小名のとおり、幹がとっくり型に肥大するところが特徴のひとつです。ただし、挿し木で育てられて販売されている株は、肥大しません。

花色は、通常赤が多いですが、ピンクや覆輪の花の咲く品種があります。また、一重の他に八重咲きの品種も販売されています。

つぼみが見え始めてから開花するまで、意外と時間がかかりますが、朝早くぱっと開花しているのを見るとうれしくなります。

また、花は1輪が10日近く咲きますので長く楽しめます。

アデニウムの花

‘スーパーポセイドン'(2015.8.21)

耐寒性・耐暑性

耐寒性 弱い
耐暑性 強い

熱帯原産ですので耐寒性が弱く、冬は室内で管理する必要があります。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱いの4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

やや難しい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名の説明

Adenium・・・・・アラビア半島南端の都市アデンに因みます。

obesum・・・・・「肥満した」、「太りすぎた」

arabicum・・・・・「アラビアの」

【主な種類と品種】

在来種

一般に出回っている赤色の花が咲く品種です。

‘ピンキー'

花径は7pほどで、白地に赤の覆輪が美しい品種です。

‘サンタクロース'

上のピンキーとは逆に赤地に白い赤の覆輪が入る品種です。

‘スーパーポセイドン'

白地に鮮やかな赤の覆輪が入る品種です。(写真中)

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 雨の当たらないところで乾燥気味に管理し、過湿にならないよう特に注意が必要です。

植え付け

植えつけは、5〜6月頃に行います。園芸店やホームセンターなどでは、赤花の品種をよく見かけますが、変わった花色の品種を育てるには種苗会社のカタログなどに載っています。

植えつける際、大きすぎる鉢を使うと過湿になりやすいので避けるようにします。

鉢植えの用土

乾燥には大変強く、逆に過湿を非常に嫌いますので、排水よい用土に植えつけます。市販のサボテン用や多肉植物用の用土に植えつけると間違いありません。

置き場所

日当たりを好みます。日当たりが悪いと花が咲かないので注意します。

基本的には、栽培期間中、雨の当たらないところで栽培します。特に、梅雨時のように雨が続きそうなときは、必ず雨のかからないところに移します。

夏場は、少しぐらいでしたら雨が当たっても大丈夫ですが、強い雨や長雨に当てないようにすることが肝心で、雨が当たらないところで栽培することに越したことはありません。

アデニウムの花

植え替え

根が鉢いっぱいになったら、5〜6月に植え替えます。植え替えの前には1週間ほど水やりを止めて、鉢土が十分に乾いてから植え替えます。

株を鉢から抜いて根鉢の表面と底の土を落とします。そして、傷んだ根を整理してから日陰で切り口を乾燥させてから植え替えます。水やりは、1週間ほどたってから再開します。

日常の管理

砂漠のバラという別名のとおり、乾燥には強いですが、過湿には弱いので、水やりはかなり控えめにします。

生育期間中は、表面が十分に乾いてから与えるようにします。涼しくなってきたらだんだんと水やりを控えるようにします。

茎が長く伸びて、樹姿が悪くなったら茎を切り戻しをしてやります。

冬の管理

耐寒性が弱いので晩秋から春暖かくなるまでは室内に取り込んで、5度以上の室温を確保するようにします。

気温が5〜10度を下回るようになると、葉が落ちはじめて休眠状態になっていきますので、その時期から春まで水やりは一切しません。

肥料

多肥にする必要はありません。植えつけ時に緩効性の肥料を少な目に与え、後は、夏場に月に1回程度薄めの液肥を与えるようにします。

病気・害虫

アブラムシやカイガラムシが付くことがあります。

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