アセビ

アセビの花
写真 'クリスマスチェア'
撮影時期 2004.2.28
栽培状況 鉢植え

科名

ツツジ科

属名

アセビ属

学名

Pieris japonica

園芸分類

常緑中低木

別名

アシビ

原産地

本州、四国、九州

主な用途

庭植え

花期

3〜5月

【アセビについて】

アセビ(馬酔木)は、万葉の昔から愛されてきたツツジ科アセビ属の花木です。「馬酔木」と書くのは、ご承知のように、枝葉に有害物質が含まれていて馬が食べると酔ったようになることに由来します。

日本に自生しているのは、通常よく見かける在来種(Pieris japonica)のほかに、沖縄に自生している変種のリュウキュウアセビがあります。ただし、リュウキュウアセビを別種(P. koidzumiana)にする場合もあります。その他に、淡ピンクや赤色の園芸品種も栽培されています。

【栽培メモ】

アケボノアセビとリュウキュウアセビを庭に植えていますが、生育はゆっくりで木もそれほど大きくならず、手間もほとんどかかりません。

また、最近買った‘クリスマスチェア’を鉢植えで育てていたところ、うっかり水切れを起こしてしまいました。かなりダメージを受けましたが、庭に降ろしてなんとか育っています。

【育て方は下へ ↓ 】

【アセビの概要】

樹高

1〜2mほどになります。

スズランのような小さな花をたくさん付けます。通常白花をよく見かけますが、淡ピンクや濃赤色の品種もあります。

なんとなくドウダンツツジに似ていますが、ともに同じツツジ科です。

アセビの花

耐寒性・耐暑性

耐寒性 強い
耐暑性 強い

耐寒性は強く、耐暑性もあります。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱いの4区分。判断基準は、こちら

栽培難易度

やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名の説明

Pieris・・・・・ギリシャ神話の詩の女神ピエリス(Pieris)に由来します。

japonica・・・・・「日本の」

koidzumiana・・・・・日本の植物分類学の基礎を築いた植物学者の小泉源一氏に因みます。

【主な種類と品種】

在来種のほかに、次の種類及び園芸品種があります。

リュウキュウアセビ
P. j. subsp. koidzumiana

沖縄に自生するアセビで、園芸用に採取され、自生のものは残っていないとされています。白花で、アセビよりも花が長いのが特徴のひとつです。(写真:上から2枚目)

アケボノアセビ

アセビの園芸品種で、淡紅アセビとも呼ばれ花が淡紅色です。(写真:下から2枚目)

‘クリスマスチェア’

アセビの園芸品種で、アケボノアセビよりは濃い色の花が咲きます。

‘バーレバレンタイン’

こちらもアセビの園芸品種で、アセビの中で最も濃い赤いベル状の花を咲かせます。

‘フレーミングシルバー’

朱赤色の新芽と白覆輪の斑入り葉のコントラストが美しい品種です。

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 庭植えの場合、夏の西日が長く当たるようなところは避けます。

※ 花後は、早めに花穂を切り取っておきます。

庭植えの植え付け

通常、春に園芸店やホームセンターで開花株を買って育てることが多いですが、購入した木が小さな鉢やポットに植えられているときは、すぐに庭に植えるよりも、1年は鉢で培養してから植えつけた方が無難です。

植え付ける際は、苗木の大きさにもよりますが、通常は根鉢の2〜3倍の植え穴を掘って、掘り出した庭土に3割程度の腐葉土(又はバーク堆肥)を入れて庭土とよく混ぜ合わせて植えつけます。この際、深植えにならないよう注意します。

アセビの花

鉢植えの植え付け

購入した木が小さな鉢やポットに植えられていて根詰まり気味のときは、一回りもしくは二回り大きな鉢に植え付けます。

用土は、赤玉土、鹿沼土、腐葉土(又はバーク堆肥)を等量に混ぜたものなどを使います。

植え場所、置き場所

庭植えの場合は、半日陰でもかまいませんが、日当たりのよい方が花付きがよいようです。ただし、夏の西日が長く当たるところは避けた方が無難です。

鉢植えは、春と秋は日当たりのよいところに、夏場は半日陰の涼しいところに置きます。

植え替え

鉢植えの場合は、2年に1回を目安に植え替えをします。

表土と根鉢の古い土を軽く落として、新しい用土で一回り大きい鉢に植え替えます。同じ大きさの鉢を使うときは、もう少し古い土を落として植え替えます。

日常の管理

実をつけると株が弱りますので、花が終わったら、できるだけ早く花穂を切り取ります。

鉢植えの場合は、夏場の水切れに注意します。水切れを起こしてしまうと株へのダメージが大きくなります。

アセビの花

剪定

生育がゆっくりで、自然に樹形をつくりますので、あまり剪定は必要としません。

木が大きくなりすぎたりして剪定を行うのであれば、花後に行います。

肥料

庭植えの場合は、肥えた土地ならあまり必要としません。やせ地の場合は、春先に有機質肥料を株の周囲に撒いて土に混ぜておきます。

鉢植えの場合は、春と秋に緩効性の固形肥料を置肥します。

病気・害虫

それほど大きな被害を与えるものはありませんが、トサカグンバイやハマキムシの被害を受けることがあります。

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